2002年9月20日・Ⅲ/返事! [第1章 挑戦スタート篇]
夜、部屋に戻る。留守電は録音されていない。パソコンを機動。メールをチェックした。返事が来ていた・・・・・短いメールなので、すぐに読めた。次のような内容だ。
「まだ、ビデオ会社には『ストロベリー』の脚本を見せていません。いろいろと雑事におわれておりまして。すみません」
まだ、企画検討は続いているようだった。ホッとした・・・。が、このあとには相変わらず「主演はアイドルで行きたい」ようなことを書いてある。
こちらは了承したと連絡したのに、なぜか?伝わっていないようだ。
先方とは一度も会ってない。やはり顔を見ず、キャラクターも分からずに交渉するのは難しい。彼の価値観も方向性もよく分からない。電話から分かるのは無駄をせず、効率を重んじるやり手ということだけ。
内容的には「ストロベリーフィールズ」を評価してくれているが、どこまで真剣かも分からない。こちらの思いも伝わっていないようだし、不安がつのる。
取合えず、ボツの不安はなくなったが、また胃が痛い日々が続く。ホント、こんな交渉に比べれば、真夏の太陽の下の撮影も、徹夜のシナリオ書きも、締め切りに追われる編集も、楽しいものだと思えてくる。
だが、あとはない。持てる全ての力と時間を「ストロベリー」に注ぎこんでいる。何とか形にしたい・・・。(つづく)