2002年10月13日Ⅳ 理解者 [第2章 東京・営業篇]
ま、若者向きの作品なので、年配者に受けても仕方がない。若い人が感動してくれることが大切。
しかし、映画製作の決定権があるのはお年寄り。その彼らに理解されないとゴーサインはもらえない。
おまけに、そんな世代が「これぞ感動青春ドラマだ!」と喜ぶ作品は、若い人たちは「センスねえ〜。最悪〜!」ということが多い。
最近でこそ、10代20代が見て感動できる「ピンポン」のような青春ものが出て来たが、つい最近までの日本映画は明らかに老人が作ったと思うような青春ものしかなかった。
だからこそ、「ストロベリー」のような作品を作りたいという思ったのだ。
が、作り手のセンスと頭が古いので、若者に受け入れられる作品が出来ないこと。営業を始めてからも思い知った。
青春ものだけでなく、SF、ファンタジー。皆、理解されない。もしかしたら、いろんな業種の中で最も遅れているのが実は映画産業ではないか?と思えるほど。
そんな中で、今回のPは「ストロベリー」のシナリオを読み感動してくれた。方向性も理解してくれたのは本当に嬉しい!彼は続ける。
「よし、A子の事務所には一緒に交渉に行きましょう!」
彼は手帳を取りだし、公演の終わる日をチェック、連絡する日を書きこんで、こう続けた・・・。(つづく)