2003年5月 おじさんの心理・Ⅸ [第5章 再挑戦スタート篇]
それに対して、「ストロベリー」はラブストーリーではなく、敢えて分類すれば友情ドラマ。
でも、スポーツや学園生活を通して、「友情」を育む古典的なスタイルではない。そこにファンタジーを持ち込み「友情」というより、今日的な「仲間」の話にしている。
オジさんたちの過去にはなかったタイプの物語であり、彼らが若い頃には必要のなかったテーマを掲げた作品。だから、分からない。
しかし、今の社会で決定権を持つのは、そのオジさんたち。だから、時代の流れが分からずに、不況から抜け出せないということにも繋がるのだろう。
そんな世代が会社トップであり、映画会社でも決定権を持っている。そこが「ストロベリー」の不幸なところ。
「猟奇的な彼女」のようにオジさんたちにも分かる、古いタイプのドラマにすれば、よかったのかもしれない。が、企画を通すために考えた作品ではないので、そーもいかなかった・・。
そんな厳しい構図が出来上がっていたことは気付いていた。が、今回は好意的で応援してくれている50歳Pすら、同じ反応というところで、かなりショックを受けた。
どうやって、企業の中で決定権を持つおじさんたちに理解され、支持してもらえばいいのだろうか・・・。(つづく)