東京へ戻る 2003年10月 [第9章 和歌山死闘篇Ⅰ]
(復活篇の連載開始)
東京へ戻る。故郷の出来事が全くなかったかのように、東京の町は相変わらずだった。どうすればいい? 何かいい方法はないか? そう思いながら日々を送る。
だが、「ストロベリー」活動だけしていると、完全に生活が成り立たなくなる。少し前に頼まれた小さな仕事を始めた。
といっても、ほとんどの日々を「ストロベリー」に注いでいる。僅かな仕事をしても、借金の山はどんどんと大きくなっていくばかり。
これが夢を追うということか・・。本当に自分が好きな仕事を、するということか・・・。
ドラマで見るような美しく、感動的なものではない。自分の思いを形にするというのは、こういうことなのだと思える。
故郷での結果を、D社に報告せねば・・・。プロデュサーは期待してくれていたので落胆させたくはないが、正直に言うしかないだろう・・・。(つづく)