D社への報告 /2003年10月 [第9章 和歌山死闘篇Ⅰ]
D社のPに、和歌山の状況を報告した。落胆して、こう言うのではないか?と思えた。
「もう、無理ですね。地元で製作費の半分が集まれば、何とかなると思ったんですけど・・・」
ところが、意外に彼は冷静だった。
「ま、お金は簡単に集まらないですから、仕方ないですよ。来年、ゆっくりとどうするか? 考えましょう・・・」
その言葉から、彼自身の立場も伺えた。当初は製作費全額をD社でという話だったが、その後、F社も出資と言う話が出て来た。
今は地元半額という。会社から製作費を引き出すのも、かなり難しいということ・・。
彼も、戦ってくれているのだと思う・・・。では、僕はどうすればいいのか? 何か。何か。何か。ないか?
D社も来年までは動かない。何か、展開できるものはないか・・・。(つづく)