無意味Ⅱ /2004年2月 [第12章 和歌山死闘篇Ⅱ]
それならもっと他の町、映画ロケを誘致している町で、協力を求めればいいのかもしれない。
この町で・・これ以上努力することは、無意味と思えて来た・・・。
ご老人にはもう説明しなかった。彼は最後にこう言う。
「まあ、時間かけてゆっくりやることです。5年でも、10年でもかけて皆に気に入られることが大切や・・」
選挙に出るのなら、その通りかもしれない。けど、これは映画作りだ。選挙とは違う・・。
そんなことを何年もやっていたら、D社はすぐに製作を断念・・・。大きな支援を失ってしまう。
僕が・・・町の人々に気に入られる頃には、映画は作れなくなっている・・。それ以前に、東京でせねばならないことが山ほどある・・・。
いい加減。もう、バカらしくなってきた・・。(つづく)