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自転車操業Ⅲ  /2004年7月 [第18章 腐敗の構造篇]

 その制作会社には巨額な借金がある。早急に返済せねばならない。事務所代。社員の給料。現像所への支払い等。

 そんなとき、持ち込まれたのが2千万円くらいの小品映画。が、相場の10%の手数料を取っても、200万円。借金返済には焼き石に水。

 それでも「脚本がいいですね〜ぜひ、我が社でやらしてください!」とか言って受ける。もちろん、でまかせ。まともに映画を作る気持ちはない。

 出来る限り金を抜くことが目的。契約があるので、映画は完成させる。が、現場費のみで撮影。残り50%以上を全額を借金返済に当てる。

  だから、撮影が済んでから払う人件費。スタッフ&キャストのギャラはその時点ではもうないのである・・。

<つづく>


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