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時代遅れの編集者 /2005年4月 [第22章 最後の希望篇]

 先に紹介したPもそうだが、同じような人は業界に多い。少し前に友人から聞いた話。

 ある中年の編集者。今も、VHSを使ったテープ・トウ・テープのリニア編集をしている。(AとBの2本のテープを使って、Aー>Bにダビングすることで作業するやり方)

 これはベーカム時代の産物。ビデオがデジタル化されてから、どんどんとなくなっている。なのに彼は、こう言う。

 「これが本当の編集というものだよ。デジタルなんてダメなんだね。あんなものを編集とは言えない。早ければいい、というもんじゃないんだよ? ほら、テープがキュルキュルとまわっているだろ? その間に次の編集を考えるんだよ・・」

 バカじゃないの?と思えた。こんな恐竜のような編集者が、まだ存在するとは驚きだった。アナログのVHS編集でのメリットなんてゼロ。

 遅い。画質悪い。性能悪い。経費かかる。特殊効果が使えない。時間かかる。パソコンでノンリニア編集(コンピューターを使った編集。画面上で特殊効果も、色、音、ディゾルブと、ほとんどの作業が出来る)すれば、時間も経費も何分の1かになる。

 それを「これが本当の編集」なんていう神経を疑う。でも、この手の恐竜人間が、まだまだ業界には多いのだ・・・。

<つづく>


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