ある俳優からの応援/2005年8月 [第26章 殺されてもやる!篇]
少し前にシナリオを短縮したとき。2人のキャラクターを切った。架空の人物とはいえ、この5年間付き合ってきた人たちだ。今も胸が痛む。
その内の1人が鮭山先生。モデルがいた。俳優なので、その人に演じてもらおうと思っていた。
役がなくなったので、依頼することができなくなる。そんなとき、彼と久々に会った。事情を話すと、「自分をイメージして役を書いてくれただけでも嬉しいです」と言ってくれた。
そして、撮影直前に投資会社が撤退したことで、製作さえも危ぶまれていることを伝えた。
「僕が出られなくても、せめて映画を完成してほしいです! がんばってください」
そう励まされた。翌日、彼からメールが届く。
そこにはいろんな会社の名前がリストアップされていた。
「アルバイトでビデオ会社のスタッフをすることもあり、映画に投資する会社の情報が入って来ます。もし、監督の参考になれば・・とリストを作ってみました。応援しています」
彼の役を切ってしまった僕なのに・・・ありがたい・・。
<つづく>