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「カナリア」谷村美月の魅力(2005/8) [第一章 マキを探せ!篇]

 僕が子供の頃。昭和40年代は男でも女でも、そんなタイプがまだ存在した。が、この21世紀でそんな子を探すことのは、広い芸能界の中でも難しいと思われた。


 もう砂漠で新たな油田を掘り当てようとするようなもの。なのに原油が吹き出したのである。

 それが谷村美月だ。

 映画「カナリア」で彼女が演じた少女は、まるで戦後の混乱期を生き抜けようとするかのようなパワーと行動力、したたかさを持ちながら、悲しみを抱え、少女らしい繊細も兼ね備えていた。

 そこには僕が求めた「マキ」と共通するスピリッツがある。

 もちろん、同じ不良とはいえ「カナリア」の由希役と「ストロベリーフィールズ」のマキ役には、根本的に大きな違いがある。が、谷村ならマキを演じることができると思える。

 さて、ジリジリしながら待つこと数カ月!ようやく、キャスティングが再開された!

<つづく>


タグ:カナリア
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