ロケハンで大切なこと(2005/8/23) [第二章 製作発表・篇]
「ロケハン」はロケーション・ハンティングという和製映画の略で、撮影する場所を探すことをいう。
シナリオを読み、それに相応しい場所を探す。が、シナリオには単に「町」とか「大きな家」としか書かれてないことが多い。
それをどんな町がいいのか? どんな家がいいのか?を考えて選ばねばならない。
というのも、その撮影場次第で、ドラマが盛り上がったり、下がったりするからである。
分かり易い例でいうと、「007シリーズ」はクライマックスに敵の巨大な要塞が出て来ることが多い。そして最後は大爆発。ジェームズ・ボンドは命からがら脱出というのが定番。
これはロケ地的にも王道を踏んでいる。最後に巨大な建物、広い場所が出てくるというのはドラマが盛り上がるからだ。
2時間ドラマのクライマックスは必ず断崖絶壁の上で、謎解きをするのも同じ発想。家の中でも推理は語れるが、崖の上だから映像的に盛り上がる。
途中でそんな場所が出て来ると、あとが盛り下がる。ただ、別の方法で最後を盛り上げるのであれば、途中で広い場所を見せることで、展開が変わることを示唆したり、観客をドキッとさせたり、ホッとさせたりに使う方法もある。
ロケ場所というのは、単に物語に相応しいということだけで選ぶのではなく、ドラマ展開の演出にも関わっている・・・。
<つづく>
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