鉄男役〜シナリオを書くきっかけ /2005/8 [第七章 鉄男を探せ!編2]
波岡君の話を聞き、思い出すのは5年前こと・・・。
シナリオを書くきっかけとなった10代の子たちがいた。ワークショップで教えていた生徒たちだ。
彼女らは流行のコギャルとは違い、僕が10代のときよりも純粋で、刹那的。傷つきながら生きているように感じた。
母親が演劇を反対し続けている子。虐待されている中学生。母子家庭の子。自衛隊を飛び出して来た奴。人と話が出来ない女の子。
演劇以前に神経科に行った方がいい男子。共通するのは皆、家庭に問題があることだった。
親たちとも話した。皆、子供の将来を心配していた。でも、母親たちは、息子や娘たちの夢を奪い、平凡な生活に押し込めようとすることが多い。
演劇活動でようやく人と話しができるようになってきた子を、勉強に専念させたいと辞めさせてしまった・・・。
<つづく>