地元で俳優探し(6)俳優選び3番目の選択肢 2005/9/1 [第九章地元オーディション篇]
俳優を選ぶときには、あまり言われない「3つ目の選択肢」がある。それは「他の役に与える影響」。
例えば「真面目なサラリーマンの奥さん役」というのがあったとする。美人で細面のイメージ。でも、美人で細面にも、いろんなタイプがある。
例えば、妻を真面目な美女にすると、真面目なサラリーマンの夫と照らし合わせて、平穏な夫婦生活を送っていると思えるだろう。
でも、美人妻でもいかにも不倫をしそうな派手なタイプにすると、夫はそのことをいつも心配しているのではないか?と想像してしまう。
観客も「妻は、他の男に走るのでは?」と考える。
あるいは金遣いの荒そうなタイプの女性にすると、旦那が真面目に働いた給料を妻が湯水のように使い、夫は悩んでいるのでは?と想像。
さらに「金遣いが荒くなったのは、夫にも原因があるのかも? 真面目に見えて実は夫に愛人がいて、それに気づいた妻が荒れているのではないか?」とか考えることもできる。
ドラマの中で描かなくても、様々な想像ができて話が盛り上がる。
また、その展開がドラマの中でも描かれれば、「ああなるほど!そうだったと思った!」と観客は納得。
あるいは、浮気しそうなタイプの女優をキャスティング。不安に思わせておいて実は夫が不倫していたという展開にして、「えーーーー? 逆なの!」と観客を驚かせることもできる。
ドラマ展開ばかりでなく、キャスティングにより物語を深くすることもできるのである。
<つづく>