ロケハンの意味(上)スタッフの怒り! 2005/9/4 [第十一章 ロケ地・田辺市篇]
以前にも書いたが、映画というと一般の人はどうしても「撮影」が「映画作りの全て」と思いがち。
だが、「撮影」も長い長い映画作りの「一部」でしかない。今回のようにロケハンは俳優が参加せず、派手さはない。が、時間をかけしっかり行うことが、素晴らしい映画を作る上でとても大切。
「そのロケ地で、どのような撮影を行うか?」
監督からスタッフに伝える。「機材、美術、小道具、大道具、他に何を用意すればいいか?」各自、考える。
とても、とても重要なプロレス。なのに疎かにされることが、しばしばある。参加したベテラン・スタッフが経験談を話してくれた。
「以前の作品なんだけど・・地方でロケハンをしていると、東京にいるプロデュサーが監督に電話してきて、30分も、40分も話し続けるんだよ!
監督が忙しいからと電話を切っても、またすぐ掛けて来る。そのたびに1時間近くもロケハンが中断。スタッフは電話が終わるのを待たされ、仕事にならない・・。
シナリオがよくない、今すぐに直せ! と言ってるみたいでさあ。監督はシナリオも担当しているんだけど。旅館へ帰って書き直せ。ロケハンはスタッフだけに、やらせろとか言ってる。
全然、分かってねえんだよ! ロケハンの大切さがよぉ!」
スタッフの憤りは続く・・。
<つづく>