大毎地下劇場 28年前に通った名画座 2005/9/4 [第十二章 美香を探せ!篇]
映画「ストロベリーフィールズ」の美香役オーディション会場は、大阪北区にある毎日ホールのすぐ近所。建物の窓から見えるくらいの距離だった。
そこには大毎地下劇場という名画座があり、安い料金で、ロードショー公開が終わった洋画を2本立て上映していた。
天王寺区にある高校に通っていた僕は週末になると、その劇場に寄り道。数々の映画を見た。
今から28年前の話。僕が15才だったとき。そう、さっき会った14才の東亜優と変わらぬ歳の頃。
「家族の肖像」「ミッドナイト・エキスプレス」「名探偵登場」「天国から来たチャンピオン」「サイレントムービー」「冒険者たち」「おもいでの夏」「ジェレミー」「ゴッドファーザー」
その大毎地下劇場の少し手前。ある建物では、姉妹館とも言える大毎名画鑑賞会が行われた。パイプ椅子の会場だが、過去の名作映画が2本立てで見られる。
「アラビアのロレンス」「長い灰色の線」「デルスウザーラ」「白き氷河の果てに」「俺たちに明日はない」「シャーロットの贈り物」「ペーパームーン」・・・等を見た。
それらの映画が今の僕を作り、監督業を続けるのを支えてくれているのだと思える・・・。
が、思い出に浸っている余裕はない。東亜優のオーディションを終わったあと、すぐに会わなければならない子がいた。
すでにマキ役に決定していた、谷村美月である・・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!