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天才少女・谷村美月(10)考えること、悩むこと 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 彼の芝居を見に行ったが、1か月間考え抜いた芝居とは思えない。

 聞いてみる。考え続けたのではなく、悩んでいただけだった。

 「どうしよう? このままじゃアカン・・・役がつかめへん・・・」

 そういう状態が続いていただけだった。それでも彼は偉い。考え続けようとしたのだ。

 それに比べて僕が知るほとんどの若い役者は、セリフを覚えるだけで精一杯。テレビドラマで活躍している若手たちでも、そのレベルが多い。本番直前にこんな話。

 「昨日、飲み過ぎちゃってさあ〜」

 「ねえねえ、おいしいラーメン屋。を見つけたよう〜!」

 思わず、「まわり蹴りじゃあ!」・・・と思う。

 どんなに、スタッフが努力しても、俳優がそれでは絶対に素晴らしい作品はできない。何年もそう考えていた。

 そんなある日、映画「カナリア」を見る。

 谷村美月という少女にもの凄い感銘を受けた。この子は違う! ある雑誌でインタビューを読む。思った通りの子で、微笑んでしまった。

 谷村は、こう話す・・・・・。

(つづく)

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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