死神役オーディション(4)判断基準 2005/9/5 [第十五章 死神を探せ!篇]
通常、オーディションというのは、シナリオを渡し、その人が候補となっている役の台詞を読んでもらう。
その読み方によって「演技力があり、役が合っているかどうか?」を確かめる。
台詞を読む顔つきや、表情。ちょっとしたリアクションも演技力を確認する材料となる。
「日頃は2枚目だが、怒ると怖い顔になるな・・」
「人を突き離すような、冷たいまなざしがいいな・・・」
とか、そういった点を総合的に判断して、出演依頼をするか? やめるか? 決定する。
では、今回の場合はどうか?
死神さんは顔が写らない。
「怖い顔かどうか?」「目が鋭いか?」「表情がどうか?」
それは判断材料にはならない。
また、台詞もないので、読み方で決めることもできない。
つまり、表情でなく、台詞でもなく、目つきでもなく、衣裳もメイクもなしに、死神らしさを表現し、どのシーンを演じたか? を伝えねばならないのだ。
これはレスラーが手錠、足錠をしてリングに上がり、戦うのと同じである・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと12日!