映画「ストロベリーフィールズ」脚本紹介/シーン26ーB・屋敷町 2005/9/9 [*シナリオ公開 ❹]
<シナリオ>
(26−B)屋敷町の狭い通り/午後
理沙(芳賀優里亜)「(美香の前に立っている)」
夏美(佐津川愛美)「・・・・・・・」
美香(東亜優)「・・・・理沙!」
マキ(谷村美月)「(倒れたまま、顔を上げる)・・・・」
理沙「(両腕を広げる)私の友達を・・・連れて行かないで・・」
死神(奈佐健臣)「・・・・・・・・・・・・」
理沙「その代わりに、私が行く・・・・・」
夏美「・・・・・・・・」
理沙「・・・私には会いたい人も、行きたい場所もない・・・だ
から、先に連れてって・・」
死神「・・・・・・・・・・・」
理沙「・・・・(髪を掻き上げる)・・・・」
死神、理沙を持ち上げて、壁にぶつける。
そして美香を引っ張って行く。マキ、起き上がって、
止めようとするが駄目。
夏美「(恐怖で何も出来ず見つめるだけ)」
美香「(引きずられて行く)マキーーー。行きたくない!」
夏美「美香——————!」
美香「みんなと一緒にいたい!」
理沙「・・・・」
美香「(涙が止まらない)・・行きたくない・・・」
マキ「美香ーーー!(涙ぐむ)・・・」
美香「(号泣)マキ! 理沙! 夏美!」
夏美「(泣きながら)美香ぁーーー!」
美香「(泣きわめく)もっと、みんなといたいよーー」
理沙「・・・・・・・・・・・」
夏美「(涙が止まらない)美香ぁーー!(走り出す)」
死神と美香の姿、消えて行く・・・。
マキ「(涙が込み上げてくる)美香! お前の分も思い出作る。
そしたら、すぐにあとを追うからな!」
夏美「美香ぁ・・(足下に美香の砂時計見つけるが、手を伸ばすと
すっと消えてしまう)・・・・」
こうして、17歳の美香は永遠へと旅立って行った・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!