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涙の本読み(7)他の10代とは違う! 2005/9/9 [第二二章 涙の本読み篇]

 5年前。この「ストロベリーフィールズ」のシナリオを書いた。

シナリオ5.jpg

 それから営業を続け、製作費を集めてまわり、スタッフ、キャストが決まり、ようやくクランクインを直前まで来た。

 その間、何度も何度もシナリオを直した。そのたびに夏美たちは成長して行く。

 最初は単なる物語のキャラクターだったが、次第に性格を形成、過去を持ち、悲しみや喜びを感じるようになる。
 
 ときには作者である、僕のいうことを聞かないこともあった。物語の登場人物も育ってくると、一人歩きする。

 その娘たちが今、言葉を発している。シナリオの活字を追い、台詞を頭の中で想像するのではなく、10代の女の子が実際に声を発している。

 生まれたばかりの我が子が、初めて声を出したときのような感動。胸が熱くなる。


(つづく)

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!

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