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涙の本読み(9)谷村美月・由希からマキへ 2005/9/9 [第二二章 涙の本読み篇]

 谷村美月が映画『カナリア』で演じた由希は、不良少女。

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『ストロベリーフィールズ』のマキも、タイプは違うが不良。

 でも、根本的には違う役柄。これを同じに演じたら厳しい。『カナリア』の由希を演じてほしくて、谷村に出演依頼したのではない。

 谷村の心に秘めた「強さ」や「ひたむきさ」に惹かれ、「この子ならマキを演じられる! この子しかいない!」と思ったのだ。
 
 『カナリア』の演技は本当に素晴らしい。が、それとは違う不良少女マキを演じてほしい。

 例を上げれば、アル・パチーノ。

 『ゴッドファーザー』でマフィアのボスであるマイケル・コルレオーネを演じている。その後、『スカーフェイス』でも、ギャングのボスを演じた。 どちらもギャング。

 が、パチーノの演技は全く違う。『スカーフェイス』を見ていて「マイケル・コルレオーネだ!」とは思わない。そこが名優たる所以。

 谷村にも同じものを求めたい。「また、不良少女だなあ・・・」と思われない演技をしてほしかった。が、これは本当にむずかしい。レベルの高い要求だ。

 名優のジーン・ハックマンでも、『フレンチコネクション』の当たり役・ポパイ刑事を演じたあとは、何もやってもポパイに見えてしまう。

 あの『ミシシッピー・バーニング』のFBI捜査官、どう見てもポパイ刑事だった・・・


(つづく)

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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