SSブログ

涙の本読み(15)理沙との別れシーン 2005/9/9 [第二二章 涙の本読み篇]

 完全に「本読み」ではなくなっていた・・。

 まるでラジオ・ドラマを聴いているかのようだ。いや、違う。声だけを聴いているのに、その場面さえも感じられる・・。
 
 スタッフは物音ひとつ立てず、真剣に佐津川愛美たちの声に耳を傾けた。いや、これも違う、耳を傾け、集中して聞かずにはいられない迫力と引き込む力があった。

 佐津川愛美と、谷村美月と、芳賀優里亜の台詞は、まるでジャズのセッションのように交差し、競い合い、盛り上がる。

 1+1+1=3のはずが、1×1×1=10になるかのような勢いだ・・。

 再び、佐津川愛美の台詞!

シナリオ12.jpg

夏美(佐津川)「理沙!あなたとは、まだ話したいことがあるの!」

マキ(谷村)「(起き上がってきて、砂時計を取り出す)オレの残り時間を半分、理 沙に上げてくれ!一緒にやりたいことがあるんだ!」

死神(助監督)「・・・(どんどん歩いて行く)・・・・・・」

マキ(谷村)「(すがりつく)頼む!」

死神(助監督)「・・・・・・(マキを振り払う)」

理沙(芳賀)「夏美。あなたがマキを守るのよ! マキに想い出を作らせて上げるのよ!」

 俳優たちを見ると、鼻をすすりながら、溢れる涙を堪えながら台詞を読んでいた。スタッフからも鼻をすする音が聞こえて来る。

 そして、クライマックス。マキの母が住む高台。夏美とマキの別れの場面となる・・。


(つづく)

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!




nice!(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。