演出について(2)フリードキン監督の場合 2005/9/9 [第二三章 最終準備篇Ⅲ]
「エクソシスト」「フレンチ・コネクション」のウイリアム・フリードキン監督。
僕の留学時代。南カルフォルニア大学・映画科の授業で、お会いしたことがある。(写真下が校舎。1987年に入学した)
フリードキン監督は、元々ドキュメンタリーの仕事をしていた。なので、リアリティを重要視!
以前にも書いた話だが、牧師の役には「牧神が演じられる俳優」を探すのではなく、「演技のできる牧師」を探す。
また「フレンチ・・」のときは、主演のG・ハックマンにイライラした演技をさせるために、わざと「お前は本当に下手クソな役者だ!」と毎日罵倒した。
だから現場でハックマンは常に爆発寸前!!冷静に演技ができない。
でも、それがあの暴走刑事ポパイのリアル感となり、彼はアカデミー主演男優賞を授賞した。そんなふうに監督たちは、さまざまな方法で俳優の力を引き出して行くのだ。
僕自身はそんなにユニークな方法論は持ってないと思っているが、毎回撮影では、凄く戸惑うスタッフがいる。
どうも、かなり型破りなことをしていたようだ。日本映画の常識からも逸脱しているらしい(!)
でも、完成した作品を見ると、いつもスタッフは「その演出が大きな効果を上げている」と指摘してくれる。
一体、通常の映画と何が違うのか? その辺を紹介する!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと1週間!