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演出について(7)宿題ビデオの意味  2005/9/10 [第二三章 最終準備篇Ⅲ]

 そして、「作品で描こうとしているものは何か?」を伝える。

 太田組ではその羅針盤として宿題ビデオを渡す。言葉を尽くして作品の世界観やスタイルを俳優に説明するよりも、映画を見てもらった方が遥かに深く伝わる。

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 それらビデオを今回は何と10数本も渡した。テープ代だけでもバカにならないので、僕が持っていたビデオ300本を潰してダビングした。

 その時間だけも膨大。部屋にいるときは、常に2台のデッキが稼働。寝る前にも必ずビデオをスタートさせる。単純に考えても、テープ300本のダビングには600時間!はかかる。

 こちらも大変だが、見る俳優の方も大変。もの凄い時間と労力が必要。いつも音を上げる俳優がいる。

 が、三船美佳さんは、本日の衣装合わせで会ったときもこう言ってくれた。

 「太田監督の作品に出ると毎回、たくさんビデオがもらえるので嬉しい! 今回は何かな?と楽しみにしているんですよ!」

 ま、そんなことを言ってくれるのは、以前にも仕事でご一緒した三船美佳さんだけで、他の俳優たちはかなり四苦八苦したはず! 

 でも、それが太田組式演出の第1歩だ!

(つづく)



*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと1週間!


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