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演出について(8)赤ひげ  2005/9/10 [第二三章 最終準備篇Ⅲ]

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 ちなみに、三船美佳さん用のスペシャル宿題ビデオは・・・

 「赤ひげ」。黒澤明監督、三船敏郎・主演の名作。

 「たぶん、何度も見ていると思うけど・・」

 と父上の出ているビデオを渡すと笑っていた。彼女が演じた春美は、同作品で狂女を演じた香川京子がベースのひとつである。

 もちろん、同じようにやってほしいというのではなく、あくまでも方向性を示すためのもの。

 三船さんはそれを理解。いつも独自の表現で素晴らしい演技を考えてくれる。また、俳優にとって自分の役は理解できても、相手役が分からないとイメージが掴みにくいもの。

 特に今回はユニークな登場人物が多い。なのでビデオを見ることで「ああ、死神はこういうイメージなんだ!」「春美はこういう人か」と伝える。

 そして役柄だけではなく、役割を伝えることも大切。えっ、役割? 役柄じゃないの? と思うかもしれない。説明しよう!

 「役柄」というのはキャラクター。波岡一喜君演じる鉄男でいうと、「元不良で喧嘩っぱやいが、親分肌で面倒見がいい。行動的でまっすぐ」というのが役柄。

 で、「役割」というのは、その人物が物語の上でどんな意味を持っているか?ということ。鉄男だと、まず、コメディリリーフ。

 日本的にいえば狂言回し。悲しくなりがちな物語に、ときどき笑いを起こすというのが「役割」だ。

 (つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと1週間!







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