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職員室の撮影(12)黒澤明の表現法? 2007/9/18 [撮影2日目(三)職員室]

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 教師役の数。こだわるには理由がある。

 黒澤明の「椿三十郎」で説明する。

 黒澤映画の中でも大人気で大ヒットした作品。

 でも、「七人の侍」や「隠し砦の三悪人」に比べると小品。

「七人の侍」のような壮絶なバトルはない。「乱」「影武者」のようなスケールの大きい合戦シーンもない。

 それでもなぜか? 小品と言う感じがせず、大作ぽく見える。

 理由は、やたらサムライが出て来るから。三十郎と戦わないのに、「軍隊か!」というほど出て来る。

 オープニングで無人の寺を囲む軍勢。合戦シーンかと思う人数。

 また、椿屋敷に待機している侍たちも、もの凄い数。

 敵が強大に見える。物語が大きくなる。

 黒澤監督のうまいところだ。

 何も城の炎上や大人数の合戦がなくても、スケールは出せる。
 
 大きな役でなくても、登場人物が多いこと。物語の世界観が広げ、貧しく見えなくするのだ!

(つづく)


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