ベテラン俳優・飯島大介さん。撮影場所である部屋に入り、ちゃぶだいの前に座る。
もう、その瞬間から別人。
梅農家で生計を立てるが、頑固でアル中。
マキの親父、そのものになっていた。
撮影が始まると、いきなりテンションが上がる。
前の晩から酒を飲み続けて、荒れる親父そのものになった。
撮影前、時間を取って精神統一するとか、一切ないのに、完全にマキの親父なのだ。
「それが役者ってものでしょう?」
そう思う人がいるかもしれないが、なかなかそんな役者はいない。
通常、出番の初日はなかなか役になり切れず、苦労することが多いのだ・・。
(つづく)