続・演技派女優VSいちご娘たち(8)2005/9/21 [撮影5日目(三)夏美の家]
でも、それは僕の意図でもある。
「ファンタジー」といっても、「絵空事で、あり得ない話」ということではない。
「ファンタジー」というカテゴリーではあるが、親子を友達関係を見つめ直す作品を作ることがテーマ。
(シナリオ)
母・冬美(吉行由実)「夏美もやめて!(と泣き出す)」
夏美(佐津川愛美)「・・・(うなだれる)・・・」
母・冬美「死んだ。死なない。なんて、もうたくさん。(と夫の
写真を手に取って泣く)」
春美(三船美佳)「・・・・死ぬ気もないくせに・・」
夏美「(春美を睨んで)友達が死んだの! みんな十七歳だった
のよ。でも、お姉ちゃんは生きてる。生きているんだから・・
(泣き出す)」
美香(東亜優)「・・・・・・」
夏美「しっかりしてよ! (泣きじゃくる)私だって大変なの。
余裕ないの・・・・・」
春美「(うっとうしそうな顔)」
*****************************
前にも書いたが、「ストロベリーフィールズ」というこの作品は、僕が書いた小説「救世主ケイン」があって初めて生まれた映画である。
「ケイン」は社会派ミステリーで、過酷な現実の中の友情を描いた。
そこで見つけた「あまりにも悲しい」時代の真実。
「その中でいかに生きて行くか?」
を問うことで生まれたのが、今回の「ストロベリー」である。
(つづく)