優秀な監督とは?(7)立場と環境 2005・9・22 [撮影6日目(十四)ロケバスの中]
それが分かっているのに、多くの監督。「予算」と「予定」ばかり気にする。
理由がある。
通常、映画は会社から依頼があり、監督は雇われて映画を撮る。
次の依頼もほしい。生活がある。だから、こう考える。
「予算をオーバーして、いいものを作っても評価されない・・・」
「予算内でいいものを作るのは、至難の業だ。ギャラだって安いし、そこまでできない」
「期日内に、予算内に、そこそこの作品を作った方が評価される・・」
だから、新しい挑戦はしない。いいものを作ろうという思いもない。
そこそこのレベルのものを期日内に作って、終わりにしようと考える。
それが日本映画レベルを下げてきた背景。
そして、多くの監督が陥りやすいことなのである・・・。
(つづく)