「カーーーーーート!」
僕が声をかけると、スタッフがマットの中央に落ちた谷村美月を覗き込む。
「大丈夫か?」
谷村の元気な声。
「はい!」
マットを広げるスタッフ全員から、ざわめきが起こる。
「おーーーーーーーー」
「うまくいったなあ・・」
皆、口ぐちにそういうと、谷村を乗せたマットを地面に下ろす。
スタッフの心が・・・・ひとつになった瞬間だった。
谷村もほっとした顔になる。
「ありがとうございました!」
谷村はスタッフたちに、お礼を言ってまわる。
僕は大きな声で「OK」といってから、谷村に近づいた。
(つづく)