「体調悪いのに、何で編集?」と思う人もいるだろう? [2023年3月 喘息、悪化]
「体調悪いのに、何で編集?」と思う人もいるだろう?2023-03-11
あるいは「発作が出ないなら、仕事するのは当然だよ」と考える人もいるだろう。もう何十年も重い病気はしていないこともあり、患者の気持ちになることがいかに難しいか?を痛感している。
うつ病の人なんて、余計そうだ。体は健康。だけど心が重い。仕事に行けない。家を出れない。それを他人は「サボっている」「怠け者だ」と批判する。特に同調圧力が強いこの国で患者は余計に苦しい思いをする。
僕も1本の映画が終わると過労でダウンし、数ヶ月寝たきりになるが、昔はそんなことをよく言われた。水道橋博士の苦悩は僕らが想像する以上のものがあったと思える。
僕は映画を作るときは7人分の仕事をする。が、業界の先輩から初対面なのに「お前は今の10倍の努力が必要だな!」と言われたことがある。
「俺のこと知らねえくせによ!」と言い返してやろうかと思ったが、当時は謙虚だった。30代だった。見た目が若く見えるし(20代に見られた)「苦労していないな〜」と感じたのだろう。
その人。製作会社の社員だったが、大手テレビ局に引き抜かれた。その後、局の都合で飼い殺しに遭い、何の仕事もさせてもらわないでクビ。
その後、お会いしていない。何も知らないのに、他人のことをあれこれ論評、アドバイスまでしても、そんな結末の人もいる。
最近は多くから理解してもらえるようになり「監督、お願いですから、頑張らないでください」と言われたりする。ありがたいことだ。
が、そうは行かない。今回は健康と引き換えの作品。呼吸困難でも編集は続ける。ちなみに健康状態はどんな感じといえば、喘息で体調不良で作業する状態が理解してもらえるか?考えてみた。
一番、近いのは熱がある状態。40度は超えない。集中力がない。起きているだけで精一杯。風邪ならベッドで横になって寝る段階。暖かくして休むべき。が、喘息は横になれない。暖かくすると発作が出る。
つまり、風邪で熱があり咳が出るが、横になれず、部屋も暖かくできない。食欲もなく体調不良が続くが、仕事するような感じかなあ?
「卵酒飲んで、2、3日ゆっくり寝れば〜」
ということができないところが、喘息の陰湿なところなのだ。