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第十九章 最終準備篇Ⅰ ブログトップ

夏美の8ミリカメラを探せ!(7ー終)想い出を作る道具 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 
 8ミリカメラを持って来てくれた友人は言う。

フジカ2^s.jpg

 「映画の中で壊してもいいですよ!」

 が、そんなことは絶対にできない。

 8ミリカメラ=想い出。映画の中とは言え壊すのは許せない。

 物語の終わりも、夏美はカメラを大切に持っている。

 川に投げこんだり、捨てたり、置いて行ったりしない。

 映画「ストロベリーフィールズ」の中では、8ミリカメラは想い出の象徴。カメラを捨てるのは、大切な想い出を捨てるのと同じ。

 そんなことを物語の中では、絶対にしない。もし、それを求める者がいれば「ストロベリー」のテーマが理解できない無神経なヤツだ・・。

 僕も学生時代に使った8ミリカメラ。もう、撮影に使うことはないが、捨てずに、今も大切にしている。

 大人になった夏美もカメラを大切にしていて、今も子供たちの想い出を撮影しているだろう・・・。

 そんな夏美の8ミリカメラ。今回の作品を象徴する、大切な小道具である。

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!


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夏美の8ミリカメラを探せ!(6)想い出と8ミリフィルム 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

排水溝.jpg

 想い出と、8ミリフィルムはとても似ている。映像は1枚写真と違い、映った人は動き、笑い、微笑む。フィルムの中では歳を取らず、昔のまま。

 想い出が形になったようなもの。

 そう考えると、想い出を描く今回の「ストロベリーフィールズ」。全体が8ミリ映画のようなものだと思えてくる。

 大人になった夏美が、子供の頃に撮った映像を見せて語りかけてくる形だ。

 ラストで8ミリカメラのフレームを覗く夏美。そこには、懐かしいあの頃の風景がある。

 マキも、理沙も、美香も笑顔で応えてくれる・・・。

 あの頃が変わらず存在する・・・。
 
 想い出がそこにある。それがこれからの夏美を支えて行く。辛いことがあっても、がんばれる・・。

 そんな大切な想い出を記録したのが、夏美の8ミリカメラ。だから、拘りたかった・・。

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!


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夏美の8ミリカメラを探せ!(5)想い出は永遠に・・ 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」。

 シナリオを読めば、オープニングシーンから分かるように(未読の方は以下のアドレスからシナリオのオープニングシーンが読めます)全て回想で描かれている。

シナリオ❶ー>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2008-02-14-5

雲、雲、雲1.jpg

 アメリカ映画の「おもいでの夏」「スタンドバイミー」のような感じ。両映画ともに成長した主人公が、昔を振り返るナレーションで始まる。

 彼らの想い出を、観客が一緒に見つめるという形式。
 
 想い出というのは形がない。その人の記憶にしか残らない。でも、想い出は懐かしく、今の自分を支えてくれる。

 辛い想い出、楽しい想い出、それが今の自分を作っている。

 想い出があるから人は、苦しくてもがんばっていける。想い出を作りながら、人は生きて行く・・・。

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!


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夏美の8ミリカメラを探せ!(4)これだ!!! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

フジカp.jpg

 どうしようか?と考えると・・・。

 (写真上)長年の友人が8ミリカメラを持って来てくれた。

 フジカ・シングル8 P300。

 小型で片手で持てる大きさ重さので、17歳の佐津川愛美でも大丈夫。

 小さいがおしゃれでレトロな感じがいい。

 昭和40年代の感じ。

 小型なのにデザインが凝っていて、マニアが使うカメラという感じもする。

 もともとは夏美のお父さんが買ったカメラ。その感じも出したい。

 自動露出だが、ズームも付いている。

 こんなカメラを探していた。

 さすが、長年の親友。僕の思いを理解してくれている!

 感謝!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 この8ミリカメラ。なくてはならない、大切な小道具なのだ!

 (つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!


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夏美の8ミリカメラを探せ!(3)女子高生が使える機種 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 中古カメラの店で8ミリカメラは見つからず、演出部のサード君もお手上げ。

 僕自身が学生時代に使っていたカメラはある。が、かなり本格派(?)。知る人ぞ知るキャノン1014−XLSである。

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」のベースなった自主映画「バイバイ・ミルキーウェイ」を撮った8ミリカメラ。

1014.jpg

 が、高校2年生の女の子が、気軽に使えるものではない。

 どうしたものか・・・と考えていると、先の友人が「ありますよ!」と持って来てくれた。

 小道具ひとつにもセンスが大切。

 それが主人公のキャラを表現したり、時代色を出したり、画面作りをしてくれたりする。

 演技やカメラも大事だが、小さな小道具が大きな効果を上げるのを忘れてはいけない。


 (つづく)


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夏美の8ミリカメラを探せ!(2)父親の形見 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

8ミリカメラB.jpg

 (写真上。8ミリカメラ。でも、夏美が使うには大きすぎた)

 ドラマの中。夏美(佐津川愛美)の父(小西博之)は8ミリマニアで、数々のカメラを持っているという設定。その中から夏美は女の子でも使える、小さなものをもらった・・。

 間もなく父はそれが父の形見となり、夏美の唯一の友達となる。でも、人を撮影することはほとんどない。いつも入道雲や風景ばかり撮っていた。

 そんなとき、ふとしたことで同級生のマキ(谷村美月)の応援に行くことになる。出発のときに、8ミリカメラをまわす。
 けど、それがマキたちの最後の姿を記録することになる。

 劇中、幽霊になったマキと共に、夏美はそのフィルムを見る。

 最後のシーンでは、カメラのフレームから想い出が見える。

 そして、そのカメラで撮影した町の風景を見ているという設定で、大人になった夏美が物語を語るのが映画のオープニング。

 そう。夏美は結婚したあとも、子供が出来てからも、父の形見であり、友達との想い出を記録した8ミリカメラを大切にしているのだ。

 そんなカメラなので、選ぶのが大変。友情と愛情が詰まった感じのカメラを探していた・・・・。

 
 (つづく)


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夏美の8ミリカメラを探せ!(1)昭和40年代 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 主人公の夏美(佐津川愛美)が使う8ミリカメラを探していた。

 映画の舞台は昭和40年代なので、ビデオ・カメラではまずい。

 演出部のサード君が小道具担当なので、探してもらった。が、見つけて来たものは、あまり見栄えがしない。

 他でも探してもらったが、今イチイメージが違う。

8ミリカメラA.jpg

 そこで僕自身も時間のない中、中古カメラの店をまわる。

 10年くらい前までは、まだ並んでいた8ミリカメラ。今は全くといっていいほど置いてない。

 聞いても「もう、扱ってないなあ・・」といわれる。まあ、フィルム自体が生産中止になって何年も経つのだから当然・・。

 でも、夏美の8ミリカメラは重要な小道具。見つけなければならない・・。

(つづく)


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「本読み」とは何か?(13ー終)俳優と共にスタート地点を探すこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 ある俳優。演じる役が日によってキャラクターが変わる。

 それが本読みで、決まったキャラを掴む。それ以後は安定した演技。

 物語の方向性も理解した。台詞を覚えるだけで精一杯だった子たちが、競うようになる。それぞれが協調して、ドラマを作り出した。

11537070.jpg

 「本読み」の必要性をさらに実感!

 本読みは監督が俳優の演技を見て、演出プランを立てるためにやるものではない。

 監督が物語を伝え、俳優と共に進んで行く方向を決めるもの。

 互いの思いを交換する作業。

 時間がないからと、省略しては絶対にいけないものだ。

 映画「ストロベリーフィールズ」も本読みをやる。

 いよいよ、明日だ!

(つづく)


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「本読み」とは何か?(12)俳優とスタート地点を探すこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 「そこまでして、本読みをするか?」

 呆れる関係者もいた。俳優たちは新人で「本読み」の経験はない。嫌がるかもしれないとも考えた。

 が、彼女たちは真剣だった・・・。

ランドリー.jpg

 洗濯機がガラガラとまわる前で、みんなで本読みをする。

 ただ、読むだけではなく、いろいろと質問して、俳優たちに考えてもらう。

 洗濯機が止まり、衣服を乾燥機に移すときは、男連中は外に出る。終わったら「どーぞ!」と声がかかり、ランドリー内で「本読み」再開!

 「このキャラは『スケアクロウ』のアルパチーノのような感じじゃないかな? 見たことあるその映画?」

 「ああ、知ってます!」

 そんなことを話しながら、俳優たちと役柄を掴んで行く。声に出して台詞を読んでみる。
 
 1時間くらいの本読み。

 翌日。彼ら彼女らの演技。目覚ましく変わった。

北海道1.jpg

 別のドラマのようになった!

 
(つづく)


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「本読み」とは何か?(11)コインランドリーで本読み! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

風娘 運命の木ー小.jpg

 俳優たち。撮影中は衣装だが、それ以外は私服。何着も持って来ているが、何日かすると、着るものがなくなる。

 宿舎はロッジ。洗濯は近所のコインランドリーへ行かねばならない。

 時間がないので、本来なら誰かに頼みたいところ。だが、女優さんが多く、人には頼めない。

 そこにチャンスがあった・・.

 時間のない撮影。だが、俳優たちの着るものがないというのはマズい。制作部もやりくりして、時間を作った。 

ランドリー.jpg

 ランドリーへ行き、洗濯機をまわすのに30分。乾燥機が40分。

 その間、俳優たちはランドリーにいる。洗濯物を置いてどこかに行く訳にはいかない。

 その時間を使って「本読み」を実施した!

(つづく)


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「本読み」とは何か?(10)本読みの時間がない! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 監督デビューしてからも、「本読み」は出来る限り続けた。

 が、本当に時間のないドラマ撮影があった。

 主演女優と会うのがロケ地である北海道! それまでに話す時間はなし。衣装合わもない。会った日から撮影が始まるという感じ。

 幸い、他2人の女優とは以前にも仕事していたので、ある程度読めるものがあった。が、前回とは違い、今回はより真剣なドラマ。バラエティの乗りではできない。

(下、写真はイメージではなく、当時のもの。そのドラマの撮影風景)
撮影風景/風娘.jpg

 なのに「本読み」をする時間もない。到着した日に撮影スタート。早朝から深夜まで。休みなし。スタッフは毎日、3時間睡眠・・。

 考えた。何とか時間を作れないか? 

 新人俳優も多く、彼らは物語も把握していないし、役も掴んでいない・・。

 「本読み」をすることで、それを伝えたい・・・。

 なのに、時間がない。どうすればいいのか? 考えているとチャンスが訪れる・・。


 (つづく)


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「本読み」とは何か?(9)太田組ではやる! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 自主映画時代。出演してくれる友人たちを呼んで、声を出してシナリオを読ませる。

 9926927.jpg

 また、違う感覚があった。

「この子ならOKだが、あの子が読むと違う」

 そんなことが分かって来た。 出演者たちもこう言う。

 「ああ、こういう物語だったんですね? もちろん、理屈では分かっていたけど、声に出して、みんなと読むと、実感として凄く良く分かりました!」

 黒澤明が大切にした「本読み」とか「立ち稽古」の意味は、こういうことなんだな・・と思えた。

 それ以来。太田組では、必ず「本読み」をするようになった。

 さらに一歩進んで、イメージ音楽を決めて、必要なシーンでは流しながら台詞を読んだ。

 或いは役を交代して読むことで、それぞれの役の気持ちが分かるようになる・・・。

 それはプロになってからも続けた・・・。


(つづく)


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「本読み」とは何か?(8)自主映画時代に気づいたこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 それと、もうひとつ。自主映画時代に気付いたことがある。

 当時、学生だった僕は、朝から晩まで歌を聞いていた。

 ローリング・ストーンズとか、ブルース・スプリングスティーンとか、ばかりだった。が、20才前後から日本の歌も聞くようになる。

 自主映画時代。友人の車でロケハン。海のそばの高速。松田聖子、近藤真彦、中森明菜、山下達郎等、日本の歌のテープをかける。盛り上がり、皆で歌った。ロケハンか? 歌声大会か? 分からない感じ。

10877368.jpg

 当時はカラオケもなく、歌を歌うということがほとんどない。が、いつも聞いている歌詞で、よく知っているのに、実際に自分で歌うと印象が違うものがあった。

 それで気付く。台詞も同じではないか?

 当時からシナリオは自分で書いていたので、声に出して読むとどうなるか? と考えてみた。友人のスタッフ3人で、やってみる!

 すると、活字を目で読んでいるときは、問題なくても、声に出して読んでみると、おかしなものがあった・・・。

 逆に、文章では問題あるのに、声に出して読むといいものもあった・・・。

 (つづく)


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「本読み」とは何か?(7)ボクシングに例えると・・2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 本読みもせず、立ち稽古もない。監督が俳優とほとんど話もせずに、演技も見ずに、撮影に挑むということはどういうことか? 

 それはボクシングのコーチが、選手のことを何も知らずに、スパーリングさえ見たこともなく、試合のセコンドに着くというのと同じ。

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 こう言えば「そんな無茶な!」と分かってもらえと思うが、多くの監督は「そんな無茶な!」をやっている。

 しかし、本読みも、立ち稽古もせず、余計な(本当は必要不可欠だが)時間を使わず、無難に、問題を起こさず、粘らず、撮影を進めるのが、「いい監督!」と評価するプロデュサーは多い。

 その結果。テレビ・ドラマのような作品が映画館で上映されるのだ。

 本読みや立ち稽古を通して、俳優のことをよく知り、得意な表現と苦手なものを見付け、その人の良さを引き出してこそ、素晴らしい演技に繋がるのである!

 (つづく)


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「本読み」とは何か?(6)ある監督の発言・・。2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 知人の映画監督の話だが、彼はこんなこと言う。

 「本読みなんていうのは、映画界の古い習慣のひとつ。会議室でシナリオを読ませても、実際の撮影で台詞を言うと全然違うんだから。何の意味もない。

  そんなものを参考に、演出プランを立てたら大変だ。本読みなんて、形だけ。儀式みたいなもんだ。そんな古い風習を継続する必要はないよ!」

 大バカ野郎である。

10459514.jpg

 本読みは、演出プランを立てるための参考にだけやるものではない。

 俳優にとっても、相手役と台詞を交わすことで、リズムやスピードを掴む。ある種、スパーリングのようなもの。俳優のプラスになる。

 また、監督は単に役者の演技レベルを確認するのではなく、自分の作品イメージを俳優に伝えるためのものである。

 それらを踏まえずに、撮影に臨めば、俳優とのコミニュケーションも不十分。

 「ああ、こんなはずじゃなかった・・」となり、ろくな作品はできない。

(つづく)


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「本読み」とは何か?(5)映画の場合?2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 本来は映画こそ多額の製作費と時間をかけて、心に残る作品を作るものだった。

 テレビは時間がないので、低予算で、そこそこのもの。1時間楽しめれば、翌日には忘れても構わない。

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 ところが最近はテレビの方がより高額な予算をかけて、作品作りをしていることが多い。

 大手映画会社が作る一部の作品を除けば、ゴールデンタイムに放送されるドラマの製作費より、劇場用映画の方が少ないことが多い。

 そんな状況は映画をテレビ化していく。製作費がないから、時間を節約する。4週間かかって撮っていたのを3週間で上げる。

 人件費も削る。必要なことも出来る限りやらない。

 こうして、多くの映画が高い入場料を払って見るテレビ・ドラマになって行った。

 その流れの中で「本読み」「立ち稽古」というのも、疎かにされる。撮影初日に、監督と主演女優が初対面するということが増えて行く。

 また、若い監督たちの無知も背景にはある。知人の映画監督の話だが、彼はこんなこと言う・・・・。

(つづく)


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「本読み」とは何か?(4)映画界も手抜き? 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 現在、本読みを行っているテレビ局は2社(内1社がN局)。

10642717.jpg

 他の数社は衣装合わせのあと、いきなり撮影!

 だから、若い俳優さんでテレビしか出ていない人は、「本読み」というのを経験していない・・・。

 それでもテレビは無料で見られる媒体。勘違いな演技をしていても、「嫌なら見るな!」という世界。

 料理でいうとインスタント食品やファーストフード。それなりの面白さ。でも、ほとんどの人が満足している現状もある・・。

 では、わざわざ劇場まで行き、お金を払って見る映画はどうか?

 こちらはインスタントでは困る。本格派でないと・・。

 と言いたいが、テレビの影響をもろに受けて、同じような状況になっている!

(つづく)


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「本読み」とは何か?(3)テレビドラマの状況 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 テレビドラマというのは毎週1本放送する。昼ドラだと毎日1本。

 どちらも時間との戦い。

11229037.jpg
 
 そのせいで、できることは何でも省略しようとする。

 しわ寄せは本読みや立ち稽古に来た。 衣装合わせはさすがに本人を呼んでやるが、監督が俳優に会えるのはそのときが初めてということが多い。

 そのあとの「本読み」も「立ち稽古」もなし。次に監督が俳優に会うのは現場となる。

 つまり、監督と俳優はお互いをほとんど知らず、コミニュケーションを取れないまま、撮影開始ということになるのだ。

 そうなると、監督の思いが俳優に伝わらない。俳優の個性を知り、それを引き出すこともできない。

 俳優も監督の意図が理解できなくても、演じなければならない。作品の方向性が分からなくても、話を聞く余裕がない。

 その結果、手際のいい平均的な作品を撮るディレクターが好まれ、それなりに演技ができ、時間のかからない俳優が起用されるようになる。

 こうして、テレビドラマは個性をなくし、俳優もそれなりの演技しかできない作品が増えて行く・・・・。

<つづく>


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「本読み」とは何か?(2)物語の理解 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 シナリオを読めば、すぐに分かる物語がある。

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 ちょっとやそっとでは、理解できないものもある。

 或いは監督が思う「その役」と、俳優が考える「役」に隔たりがある場合がある。そんなことを修正して行くのも、本読み、立ち稽古の役割。
 
 さらに、台詞で読んでいるときは、とても良い感じだが、実際に立って動いてみると、その台詞ではリアリティがなかったり。

 或いは動きながら言うのには、無理がある台詞だってある。そんな問題点を見つけるためにも、立ち稽古は大切。
 
 黒澤明監督は、それら稽古を非常に重用視。半年あまりも立ち稽古をしていた。

 それが最近の映画界。とんでもない事になっている・・・・。

<つづく>

 



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「本読み」とは何か?(1)キャスティングのあと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 俳優が決まったあと、映画製作は次の段取りになる。

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1、本読み(会議室等で、俳優が集まって声に出してシナリオの台詞を読んでみる)
 
2、立ち稽古(少し広いスペースで、立って動きながら台詞を読んでみる)
 
3、リハーサル(衣裳を着け、本番に限りなく近い形での練習)
 
 以上の他に、衣裳合わせ、メイクテスト等もあるが、演技に関しては上の3つ。

 (3)のリハーサルは黒澤明監督作品では徹底して行われ、有名な話がいくつもある。
 
  これらは非常に重要なプロセス。映画というのは監督の意図を基に、全てのスタッフ&キャストが一緒に作るもの。

  意思が統一されてなければならない。また、俳優にはそれぞれに役割があり、テーマの一部分を担っている・・・。
 
<つづく>

 

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明日は「衣装合わせ」と「本読み」だ! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 キャスティングは終了。

 撮影準備も進む。

 いよいよ明日は衣装合わせ。

 出演者が何を着るか? 決める作業。

 そこで初めて、いちご4人娘が勢揃い。本読みもやる!

11537070.jpg

 本読みとは、みんなでシナリオを読む作業。各自が台詞を声を出して読む。

 立ったり、動いたりはしない。それは次の段階で「立ち稽古」という。
 
 本読みにより、スタッフや俳優は物語の流れを掴んで行くのが目的。

 最近のドラマや映画は、その本読みをしないことが多いが、太田組でとても大切するプロセス。僕は自主映画時代から必ず、本読みをしてきた。

 それなくして、良い作品はできない。

 それをいよいよ明日、行う!

 <つづく>

 



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映画撮影。絵コンテの意味 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 このところ、ひたすら絵コンテを描いている。

 シナリオ上では一言の表現でも、絵にすると何カットにもなったり。シナリオにはないカットや台詞も出てくる。順番が違ったりもする。

11636492.jpg

 文章表現なら必要なくても絵にすると必要だったり、順番を変えた方が分かりやすかったりということ。

 映画は文章ではなく、映像での表現。その辺のギャップが出てくる。それを通常は撮影現場で修正、変更、イメージを広げて行く。

 でも、事前に絵コンテにしておくと、撮影以前にイメージが具体的になる。スタッフも分かりやすくなるし、監督自身のイメージもより明確になる。

 想像しているだけだと、実際に現場に行ってから、そのイメージが成立しないことが分かったりする。

 そんな意味でも絵コンテにしておくことで、監督自身もプラスが多い。では、紹介しょう。
以前に読んだもらったシナリオとはまた、違う印象があるはずだ。

 次回から、映画「ストロベリーフィールズ」物語冒頭。夏美(佐津川愛美)が登場する教室のシーンのコンテをお見せしていく。

<つづく>



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友達がいたから、ここまで来れた。 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 夜、カタギの友人と会う。

 彼には本当にお世話になっている。今回の映画「ストロベリーフィールズ」が始まる前から応援。いや、僕が脚本家、監督になったときから、いろんな意味で助けられている。

 収入がまるでない時期(今も)、会うたびに飯を食わせてくれる。

 映画に詳しい彼は、シナリオの相談にも乗ってくれる。「ストロベリーフィールズ」も第一稿から読んで、毎回感想を聞かせくれた。

 経済的にも、精神的にもどれだけ助けられたか分からない。その彼から撮影用の小道具を借りる為に会う。夏美が使うレトロな8ミリ・カメラ。

 昔、彼が自主映画を作っていた頃に使っていたものである。

 受け取りのとき、クランクインが決まった、お祝いをしてくれた。新宿南口に近い、野菜料理が多い居酒屋。

やきとり.jpg

 その友人の支援、応援のおかげで「ストロベリーフィールズ」もここまで来ることができた。

 彼の助けがなかったら、どうなっていたか・・分からない・・。

 なのに、今の僕は・・・お礼をするすべもない。

 やれることは、友人が「応援してよかった!」と思ってもらえる、素晴らしい作品にすることだけ・・・。

 がんばります!


<つづく>



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コンテ書きの1日 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 本日はコンテ書きで一日。

 撮影するシーンを絵にすることで、僕のイメージする映像をスタッフに伝えるためだ。

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 ハリウッド映画ではストーリーボードと言って、専門の職人がいる。が、日本の場合は監督自身が描く。

 描かない人の方が圧倒的に多いが、コンテがあると分かりやすくなる。

 が、これが大変な作業。何百枚という数を描かねばならないので、もの凄い時間がかかる。

 漫画家になったような気分。その間に、各パートとの打ち合わせ・・・。

<つづく>

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黒い涙を流す少女・谷村美月  2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 そして、谷村美月が語る・・。

 「映画が・・・盗まれている・・・」

10691663.jpg


 どアップで黒い涙を流す。谷村美月が出演した映画の海賊版僕滅キャンペーンのCM。

 ビックリ! 

 した。まさか本人が出てくるとは思わなかったが、この映像は最近、どの映画館でも流れている。

 そんな谷村に10日後にはカメラの前に立ってもらい、撮影をせねばならない・・。

 太鼓判の天才少女だが、その実力をどう引き出して行けばいいか? 

 より谷村を、マキを魅力的に見せるには、どうすればいいか? 

 前回のあの凄い映画「カナリア」を超える演技をしてもらうためには、どうすればいいのか?

 いや、絶対にできるはず・・。マキという役は谷村のために生まれた役なのだ・・。


 谷村美月、以外に演じられる俳優はいない!

 そんなこと考えながら、映画を見る・・・。


<つづく>



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巨大な谷村美月が登場? 2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 昨日は、午後3時半。演出部より、写真素材を確認。

 その後、合成シーン(夏美ー佐津川愛美ーの手が幽霊のマキー谷村美月ーの体を抜けるシーン用)打ち合わせのための、コンテ書き。

 その他のパートとも、細部の打ち合わせ。演出部は一段と忙しくなり、スケジュール、小道具、美術、等の詰めを急ぐ。

 本日は午後1時から、美術打ち合わせ。美術部と詳細を確認し合う。

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 珍しく、ほとんどの打ち合わせが夕方頃には終わる。早めに家に戻って、自宅で仕事をすることにした。

 が、各シーンの演出等もさらに考えねばならない。そんなときは、映画を見るのが一番。映像から受ける刺激で新しいアイディアが出ることが多い。

 と、新宿の映画館へ寄り道。客席に着き、マキ役の谷村美月のことを考えていた。場内が暗くなり、上映が始まる。

 「・・・谷村、谷村・・・谷村がマキは・・演じるときに・・・」

 と思っていると、突如。スクリーンに巨大な谷村美月が映し出された!
 

<つづく>



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映画「ストロベリーフィールズ」全キャスト名を公開! 2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 映画「ストロベリーフィールズ」全キャスト名を公開!


夏美・・・・・・・・・・・・佐津川愛美 

マキ・・・・・・・・・・・・・谷村美月  

理沙・・・・・・・・・・・・・芳賀優里亜

美香・・・・・・・・・・・・・東亜優


鉄男・・・・・・・・・・・・・波岡一喜  


夏美の父・・・・・・・・・・・小西博之

夏美の母・・・・・・・・・・・吉行由実


マキの父・・・・・・・・・・・飯島大介

マキの母・・・・・・・・・・・水沢有美


用務員・古本・・・・・・・・・垣内剛

鮭山先生・・・・・・・・・・・泉清。


京子先生・・・・・・・・・・・伊藤裕子

長塚先生・・・・・・・・・・・並木史朗


死神・・・・・・・・・・・・・奈佐健臣



春美・・・・・・・・・・・・・三船美佳 



<つづく>

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!


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44歳・・・。2005/9/6 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]

 本日、9月6日で、とうとう44歳になってしまった・・・。

 今から44年前。僕は今回の映画「ストロベリーフィールズ」の舞台である田辺市で生まれた。それから44年である・・。

 あまりにも長い年月。

 ただ、子供の頃は40代はもう老人と思っていたのに、今だに10代のときと気持ちが変わっていない・・。

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 この映画をスタートさせのは、まだ30代の頃・・。

 企画から営業。製作費集め。映画会社を訪ね歩き、地元に協力を求め何度通っただろう。

 その間に5回。誕生日を迎えてしまった。

 しかし、今年こそが映画「ストロベリーフィールズ」が誕生する年となる。

 クランクインも目の前。

 だから、お祝いはなし。誰にも言わず、本日も映画の準備を続ける。

<つづく>

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと11日!
 




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