夏美の8ミリカメラを探せ!(7ー終)想い出を作る道具 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
8ミリカメラを持って来てくれた友人は言う。
「映画の中で壊してもいいですよ!」
が、そんなことは絶対にできない。
8ミリカメラ=想い出。映画の中とは言え壊すのは許せない。
物語の終わりも、夏美はカメラを大切に持っている。
川に投げこんだり、捨てたり、置いて行ったりしない。
映画「ストロベリーフィールズ」の中では、8ミリカメラは想い出の象徴。カメラを捨てるのは、大切な想い出を捨てるのと同じ。
そんなことを物語の中では、絶対にしない。もし、それを求める者がいれば「ストロベリー」のテーマが理解できない無神経なヤツだ・・。
僕も学生時代に使った8ミリカメラ。もう、撮影に使うことはないが、捨てずに、今も大切にしている。
大人になった夏美もカメラを大切にしていて、今も子供たちの想い出を撮影しているだろう・・・。
そんな夏美の8ミリカメラ。今回の作品を象徴する、大切な小道具である。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
タグ:8ミリカメラ
夏美の8ミリカメラを探せ!(6)想い出と8ミリフィルム 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
想い出と、8ミリフィルムはとても似ている。映像は1枚写真と違い、映った人は動き、笑い、微笑む。フィルムの中では歳を取らず、昔のまま。
想い出が形になったようなもの。
そう考えると、想い出を描く今回の「ストロベリーフィールズ」。全体が8ミリ映画のようなものだと思えてくる。
大人になった夏美が、子供の頃に撮った映像を見せて語りかけてくる形だ。
ラストで8ミリカメラのフレームを覗く夏美。そこには、懐かしいあの頃の風景がある。
マキも、理沙も、美香も笑顔で応えてくれる・・・。
あの頃が変わらず存在する・・・。
想い出がそこにある。それがこれからの夏美を支えて行く。辛いことがあっても、がんばれる・・。
そんな大切な想い出を記録したのが、夏美の8ミリカメラ。だから、拘りたかった・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
夏美の8ミリカメラを探せ!(5)想い出は永遠に・・ 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
今回の映画「ストロベリーフィールズ」。
シナリオを読めば、オープニングシーンから分かるように(未読の方は以下のアドレスからシナリオのオープニングシーンが読めます)全て回想で描かれている。
シナリオ❶ー>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2008-02-14-5
アメリカ映画の「おもいでの夏」「スタンドバイミー」のような感じ。両映画ともに成長した主人公が、昔を振り返るナレーションで始まる。
彼らの想い出を、観客が一緒に見つめるという形式。
想い出というのは形がない。その人の記憶にしか残らない。でも、想い出は懐かしく、今の自分を支えてくれる。
辛い想い出、楽しい想い出、それが今の自分を作っている。
想い出があるから人は、苦しくてもがんばっていける。想い出を作りながら、人は生きて行く・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
シナリオを読めば、オープニングシーンから分かるように(未読の方は以下のアドレスからシナリオのオープニングシーンが読めます)全て回想で描かれている。
シナリオ❶ー>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2008-02-14-5
アメリカ映画の「おもいでの夏」「スタンドバイミー」のような感じ。両映画ともに成長した主人公が、昔を振り返るナレーションで始まる。
彼らの想い出を、観客が一緒に見つめるという形式。
想い出というのは形がない。その人の記憶にしか残らない。でも、想い出は懐かしく、今の自分を支えてくれる。
辛い想い出、楽しい想い出、それが今の自分を作っている。
想い出があるから人は、苦しくてもがんばっていける。想い出を作りながら、人は生きて行く・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
夏美の8ミリカメラを探せ!(4)これだ!!! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
どうしようか?と考えると・・・。
(写真上)長年の友人が8ミリカメラを持って来てくれた。
フジカ・シングル8 P300。
小型で片手で持てる大きさ重さので、17歳の佐津川愛美でも大丈夫。
小さいがおしゃれでレトロな感じがいい。
昭和40年代の感じ。
小型なのにデザインが凝っていて、マニアが使うカメラという感じもする。
もともとは夏美のお父さんが買ったカメラ。その感じも出したい。
自動露出だが、ズームも付いている。
こんなカメラを探していた。
さすが、長年の親友。僕の思いを理解してくれている!
感謝!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
この8ミリカメラ。なくてはならない、大切な小道具なのだ!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
タグ:8ミリカメラ
夏美の8ミリカメラを探せ!(3)女子高生が使える機種 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
中古カメラの店で8ミリカメラは見つからず、演出部のサード君もお手上げ。
僕自身が学生時代に使っていたカメラはある。が、かなり本格派(?)。知る人ぞ知るキャノン1014−XLSである。
今回の映画「ストロベリーフィールズ」のベースなった自主映画「バイバイ・ミルキーウェイ」を撮った8ミリカメラ。
が、高校2年生の女の子が、気軽に使えるものではない。
どうしたものか・・・と考えていると、先の友人が「ありますよ!」と持って来てくれた。
小道具ひとつにもセンスが大切。
それが主人公のキャラを表現したり、時代色を出したり、画面作りをしてくれたりする。
演技やカメラも大事だが、小さな小道具が大きな効果を上げるのを忘れてはいけない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
僕自身が学生時代に使っていたカメラはある。が、かなり本格派(?)。知る人ぞ知るキャノン1014−XLSである。
今回の映画「ストロベリーフィールズ」のベースなった自主映画「バイバイ・ミルキーウェイ」を撮った8ミリカメラ。
が、高校2年生の女の子が、気軽に使えるものではない。
どうしたものか・・・と考えていると、先の友人が「ありますよ!」と持って来てくれた。
小道具ひとつにもセンスが大切。
それが主人公のキャラを表現したり、時代色を出したり、画面作りをしてくれたりする。
演技やカメラも大事だが、小さな小道具が大きな効果を上げるのを忘れてはいけない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
夏美の8ミリカメラを探せ!(2)父親の形見 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
(写真上。8ミリカメラ。でも、夏美が使うには大きすぎた)
ドラマの中。夏美(佐津川愛美)の父(小西博之)は8ミリマニアで、数々のカメラを持っているという設定。その中から夏美は女の子でも使える、小さなものをもらった・・。
間もなく父はそれが父の形見となり、夏美の唯一の友達となる。でも、人を撮影することはほとんどない。いつも入道雲や風景ばかり撮っていた。
そんなとき、ふとしたことで同級生のマキ(谷村美月)の応援に行くことになる。出発のときに、8ミリカメラをまわす。
けど、それがマキたちの最後の姿を記録することになる。
劇中、幽霊になったマキと共に、夏美はそのフィルムを見る。
最後のシーンでは、カメラのフレームから想い出が見える。
そして、そのカメラで撮影した町の風景を見ているという設定で、大人になった夏美が物語を語るのが映画のオープニング。
そう。夏美は結婚したあとも、子供が出来てからも、父の形見であり、友達との想い出を記録した8ミリカメラを大切にしているのだ。
そんなカメラなので、選ぶのが大変。友情と愛情が詰まった感じのカメラを探していた・・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
夏美の8ミリカメラを探せ!(1)昭和40年代 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
主人公の夏美(佐津川愛美)が使う8ミリカメラを探していた。
映画の舞台は昭和40年代なので、ビデオ・カメラではまずい。
演出部のサード君が小道具担当なので、探してもらった。が、見つけて来たものは、あまり見栄えがしない。
他でも探してもらったが、今イチイメージが違う。
そこで僕自身も時間のない中、中古カメラの店をまわる。
10年くらい前までは、まだ並んでいた8ミリカメラ。今は全くといっていいほど置いてない。
聞いても「もう、扱ってないなあ・・」といわれる。まあ、フィルム自体が生産中止になって何年も経つのだから当然・・。
でも、夏美の8ミリカメラは重要な小道具。見つけなければならない・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
映画の舞台は昭和40年代なので、ビデオ・カメラではまずい。
演出部のサード君が小道具担当なので、探してもらった。が、見つけて来たものは、あまり見栄えがしない。
他でも探してもらったが、今イチイメージが違う。
そこで僕自身も時間のない中、中古カメラの店をまわる。
10年くらい前までは、まだ並んでいた8ミリカメラ。今は全くといっていいほど置いてない。
聞いても「もう、扱ってないなあ・・」といわれる。まあ、フィルム自体が生産中止になって何年も経つのだから当然・・。
でも、夏美の8ミリカメラは重要な小道具。見つけなければならない・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(13ー終)俳優と共にスタート地点を探すこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
ある俳優。演じる役が日によってキャラクターが変わる。
それが本読みで、決まったキャラを掴む。それ以後は安定した演技。
物語の方向性も理解した。台詞を覚えるだけで精一杯だった子たちが、競うようになる。それぞれが協調して、ドラマを作り出した。
「本読み」の必要性をさらに実感!
本読みは監督が俳優の演技を見て、演出プランを立てるためにやるものではない。
監督が物語を伝え、俳優と共に進んで行く方向を決めるもの。
互いの思いを交換する作業。
時間がないからと、省略しては絶対にいけないものだ。
映画「ストロベリーフィールズ」も本読みをやる。
いよいよ、明日だ!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
それが本読みで、決まったキャラを掴む。それ以後は安定した演技。
物語の方向性も理解した。台詞を覚えるだけで精一杯だった子たちが、競うようになる。それぞれが協調して、ドラマを作り出した。
「本読み」の必要性をさらに実感!
本読みは監督が俳優の演技を見て、演出プランを立てるためにやるものではない。
監督が物語を伝え、俳優と共に進んで行く方向を決めるもの。
互いの思いを交換する作業。
時間がないからと、省略しては絶対にいけないものだ。
映画「ストロベリーフィールズ」も本読みをやる。
いよいよ、明日だ!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(12)俳優とスタート地点を探すこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
「そこまでして、本読みをするか?」
呆れる関係者もいた。俳優たちは新人で「本読み」の経験はない。嫌がるかもしれないとも考えた。
が、彼女たちは真剣だった・・・。
洗濯機がガラガラとまわる前で、みんなで本読みをする。
ただ、読むだけではなく、いろいろと質問して、俳優たちに考えてもらう。
洗濯機が止まり、衣服を乾燥機に移すときは、男連中は外に出る。終わったら「どーぞ!」と声がかかり、ランドリー内で「本読み」再開!
「このキャラは『スケアクロウ』のアルパチーノのような感じじゃないかな? 見たことあるその映画?」
「ああ、知ってます!」
そんなことを話しながら、俳優たちと役柄を掴んで行く。声に出して台詞を読んでみる。
1時間くらいの本読み。
翌日。彼ら彼女らの演技。目覚ましく変わった。
別のドラマのようになった!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
呆れる関係者もいた。俳優たちは新人で「本読み」の経験はない。嫌がるかもしれないとも考えた。
が、彼女たちは真剣だった・・・。
洗濯機がガラガラとまわる前で、みんなで本読みをする。
ただ、読むだけではなく、いろいろと質問して、俳優たちに考えてもらう。
洗濯機が止まり、衣服を乾燥機に移すときは、男連中は外に出る。終わったら「どーぞ!」と声がかかり、ランドリー内で「本読み」再開!
「このキャラは『スケアクロウ』のアルパチーノのような感じじゃないかな? 見たことあるその映画?」
「ああ、知ってます!」
そんなことを話しながら、俳優たちと役柄を掴んで行く。声に出して台詞を読んでみる。
1時間くらいの本読み。
翌日。彼ら彼女らの演技。目覚ましく変わった。
別のドラマのようになった!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(11)コインランドリーで本読み! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
俳優たち。撮影中は衣装だが、それ以外は私服。何着も持って来ているが、何日かすると、着るものがなくなる。
宿舎はロッジ。洗濯は近所のコインランドリーへ行かねばならない。
時間がないので、本来なら誰かに頼みたいところ。だが、女優さんが多く、人には頼めない。
そこにチャンスがあった・・.
時間のない撮影。だが、俳優たちの着るものがないというのはマズい。制作部もやりくりして、時間を作った。
ランドリーへ行き、洗濯機をまわすのに30分。乾燥機が40分。
その間、俳優たちはランドリーにいる。洗濯物を置いてどこかに行く訳にはいかない。
その時間を使って「本読み」を実施した!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(10)本読みの時間がない! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
監督デビューしてからも、「本読み」は出来る限り続けた。
が、本当に時間のないドラマ撮影があった。
主演女優と会うのがロケ地である北海道! それまでに話す時間はなし。衣装合わもない。会った日から撮影が始まるという感じ。
幸い、他2人の女優とは以前にも仕事していたので、ある程度読めるものがあった。が、前回とは違い、今回はより真剣なドラマ。バラエティの乗りではできない。
(下、写真はイメージではなく、当時のもの。そのドラマの撮影風景)
なのに「本読み」をする時間もない。到着した日に撮影スタート。早朝から深夜まで。休みなし。スタッフは毎日、3時間睡眠・・。
考えた。何とか時間を作れないか?
新人俳優も多く、彼らは物語も把握していないし、役も掴んでいない・・。
「本読み」をすることで、それを伝えたい・・・。
なのに、時間がない。どうすればいいのか? 考えているとチャンスが訪れる・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
が、本当に時間のないドラマ撮影があった。
主演女優と会うのがロケ地である北海道! それまでに話す時間はなし。衣装合わもない。会った日から撮影が始まるという感じ。
幸い、他2人の女優とは以前にも仕事していたので、ある程度読めるものがあった。が、前回とは違い、今回はより真剣なドラマ。バラエティの乗りではできない。
(下、写真はイメージではなく、当時のもの。そのドラマの撮影風景)
なのに「本読み」をする時間もない。到着した日に撮影スタート。早朝から深夜まで。休みなし。スタッフは毎日、3時間睡眠・・。
考えた。何とか時間を作れないか?
新人俳優も多く、彼らは物語も把握していないし、役も掴んでいない・・。
「本読み」をすることで、それを伝えたい・・・。
なのに、時間がない。どうすればいいのか? 考えているとチャンスが訪れる・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(9)太田組ではやる! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
自主映画時代。出演してくれる友人たちを呼んで、声を出してシナリオを読ませる。
また、違う感覚があった。
「この子ならOKだが、あの子が読むと違う」
そんなことが分かって来た。 出演者たちもこう言う。
「ああ、こういう物語だったんですね? もちろん、理屈では分かっていたけど、声に出して、みんなと読むと、実感として凄く良く分かりました!」
黒澤明が大切にした「本読み」とか「立ち稽古」の意味は、こういうことなんだな・・と思えた。
それ以来。太田組では、必ず「本読み」をするようになった。
さらに一歩進んで、イメージ音楽を決めて、必要なシーンでは流しながら台詞を読んだ。
或いは役を交代して読むことで、それぞれの役の気持ちが分かるようになる・・・。
それはプロになってからも続けた・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
また、違う感覚があった。
「この子ならOKだが、あの子が読むと違う」
そんなことが分かって来た。 出演者たちもこう言う。
「ああ、こういう物語だったんですね? もちろん、理屈では分かっていたけど、声に出して、みんなと読むと、実感として凄く良く分かりました!」
黒澤明が大切にした「本読み」とか「立ち稽古」の意味は、こういうことなんだな・・と思えた。
それ以来。太田組では、必ず「本読み」をするようになった。
さらに一歩進んで、イメージ音楽を決めて、必要なシーンでは流しながら台詞を読んだ。
或いは役を交代して読むことで、それぞれの役の気持ちが分かるようになる・・・。
それはプロになってからも続けた・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(8)自主映画時代に気づいたこと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
それと、もうひとつ。自主映画時代に気付いたことがある。
当時、学生だった僕は、朝から晩まで歌を聞いていた。
ローリング・ストーンズとか、ブルース・スプリングスティーンとか、ばかりだった。が、20才前後から日本の歌も聞くようになる。
自主映画時代。友人の車でロケハン。海のそばの高速。松田聖子、近藤真彦、中森明菜、山下達郎等、日本の歌のテープをかける。盛り上がり、皆で歌った。ロケハンか? 歌声大会か? 分からない感じ。
当時はカラオケもなく、歌を歌うということがほとんどない。が、いつも聞いている歌詞で、よく知っているのに、実際に自分で歌うと印象が違うものがあった。
それで気付く。台詞も同じではないか?
当時からシナリオは自分で書いていたので、声に出して読むとどうなるか? と考えてみた。友人のスタッフ3人で、やってみる!
すると、活字を目で読んでいるときは、問題なくても、声に出して読んでみると、おかしなものがあった・・・。
逆に、文章では問題あるのに、声に出して読むといいものもあった・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
当時、学生だった僕は、朝から晩まで歌を聞いていた。
ローリング・ストーンズとか、ブルース・スプリングスティーンとか、ばかりだった。が、20才前後から日本の歌も聞くようになる。
自主映画時代。友人の車でロケハン。海のそばの高速。松田聖子、近藤真彦、中森明菜、山下達郎等、日本の歌のテープをかける。盛り上がり、皆で歌った。ロケハンか? 歌声大会か? 分からない感じ。
当時はカラオケもなく、歌を歌うということがほとんどない。が、いつも聞いている歌詞で、よく知っているのに、実際に自分で歌うと印象が違うものがあった。
それで気付く。台詞も同じではないか?
当時からシナリオは自分で書いていたので、声に出して読むとどうなるか? と考えてみた。友人のスタッフ3人で、やってみる!
すると、活字を目で読んでいるときは、問題なくても、声に出して読んでみると、おかしなものがあった・・・。
逆に、文章では問題あるのに、声に出して読むといいものもあった・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(7)ボクシングに例えると・・2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
本読みもせず、立ち稽古もない。監督が俳優とほとんど話もせずに、演技も見ずに、撮影に挑むということはどういうことか?
それはボクシングのコーチが、選手のことを何も知らずに、スパーリングさえ見たこともなく、試合のセコンドに着くというのと同じ。
こう言えば「そんな無茶な!」と分かってもらえと思うが、多くの監督は「そんな無茶な!」をやっている。
しかし、本読みも、立ち稽古もせず、余計な(本当は必要不可欠だが)時間を使わず、無難に、問題を起こさず、粘らず、撮影を進めるのが、「いい監督!」と評価するプロデュサーは多い。
その結果。テレビ・ドラマのような作品が映画館で上映されるのだ。
本読みや立ち稽古を通して、俳優のことをよく知り、得意な表現と苦手なものを見付け、その人の良さを引き出してこそ、素晴らしい演技に繋がるのである!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
それはボクシングのコーチが、選手のことを何も知らずに、スパーリングさえ見たこともなく、試合のセコンドに着くというのと同じ。
こう言えば「そんな無茶な!」と分かってもらえと思うが、多くの監督は「そんな無茶な!」をやっている。
しかし、本読みも、立ち稽古もせず、余計な(本当は必要不可欠だが)時間を使わず、無難に、問題を起こさず、粘らず、撮影を進めるのが、「いい監督!」と評価するプロデュサーは多い。
その結果。テレビ・ドラマのような作品が映画館で上映されるのだ。
本読みや立ち稽古を通して、俳優のことをよく知り、得意な表現と苦手なものを見付け、その人の良さを引き出してこそ、素晴らしい演技に繋がるのである!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(6)ある監督の発言・・。2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
知人の映画監督の話だが、彼はこんなこと言う。
「本読みなんていうのは、映画界の古い習慣のひとつ。会議室でシナリオを読ませても、実際の撮影で台詞を言うと全然違うんだから。何の意味もない。
そんなものを参考に、演出プランを立てたら大変だ。本読みなんて、形だけ。儀式みたいなもんだ。そんな古い風習を継続する必要はないよ!」
大バカ野郎である。
本読みは、演出プランを立てるための参考にだけやるものではない。
俳優にとっても、相手役と台詞を交わすことで、リズムやスピードを掴む。ある種、スパーリングのようなもの。俳優のプラスになる。
また、監督は単に役者の演技レベルを確認するのではなく、自分の作品イメージを俳優に伝えるためのものである。
それらを踏まえずに、撮影に臨めば、俳優とのコミニュケーションも不十分。
「ああ、こんなはずじゃなかった・・」となり、ろくな作品はできない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-2.html
「本読みなんていうのは、映画界の古い習慣のひとつ。会議室でシナリオを読ませても、実際の撮影で台詞を言うと全然違うんだから。何の意味もない。
そんなものを参考に、演出プランを立てたら大変だ。本読みなんて、形だけ。儀式みたいなもんだ。そんな古い風習を継続する必要はないよ!」
大バカ野郎である。
本読みは、演出プランを立てるための参考にだけやるものではない。
俳優にとっても、相手役と台詞を交わすことで、リズムやスピードを掴む。ある種、スパーリングのようなもの。俳優のプラスになる。
また、監督は単に役者の演技レベルを確認するのではなく、自分の作品イメージを俳優に伝えるためのものである。
それらを踏まえずに、撮影に臨めば、俳優とのコミニュケーションも不十分。
「ああ、こんなはずじゃなかった・・」となり、ろくな作品はできない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-2.html
「本読み」とは何か?(5)映画の場合?2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
本来は映画こそ多額の製作費と時間をかけて、心に残る作品を作るものだった。
テレビは時間がないので、低予算で、そこそこのもの。1時間楽しめれば、翌日には忘れても構わない。
ところが最近はテレビの方がより高額な予算をかけて、作品作りをしていることが多い。
大手映画会社が作る一部の作品を除けば、ゴールデンタイムに放送されるドラマの製作費より、劇場用映画の方が少ないことが多い。
そんな状況は映画をテレビ化していく。製作費がないから、時間を節約する。4週間かかって撮っていたのを3週間で上げる。
人件費も削る。必要なことも出来る限りやらない。
こうして、多くの映画が高い入場料を払って見るテレビ・ドラマになって行った。
その流れの中で「本読み」「立ち稽古」というのも、疎かにされる。撮影初日に、監督と主演女優が初対面するということが増えて行く。
また、若い監督たちの無知も背景にはある。知人の映画監督の話だが、彼はこんなこと言う・・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-3.html
テレビは時間がないので、低予算で、そこそこのもの。1時間楽しめれば、翌日には忘れても構わない。
ところが最近はテレビの方がより高額な予算をかけて、作品作りをしていることが多い。
大手映画会社が作る一部の作品を除けば、ゴールデンタイムに放送されるドラマの製作費より、劇場用映画の方が少ないことが多い。
そんな状況は映画をテレビ化していく。製作費がないから、時間を節約する。4週間かかって撮っていたのを3週間で上げる。
人件費も削る。必要なことも出来る限りやらない。
こうして、多くの映画が高い入場料を払って見るテレビ・ドラマになって行った。
その流れの中で「本読み」「立ち稽古」というのも、疎かにされる。撮影初日に、監督と主演女優が初対面するということが増えて行く。
また、若い監督たちの無知も背景にはある。知人の映画監督の話だが、彼はこんなこと言う・・・・。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-3.html
「本読み」とは何か?(4)映画界も手抜き? 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
現在、本読みを行っているテレビ局は2社(内1社がN局)。
他の数社は衣装合わせのあと、いきなり撮影!
だから、若い俳優さんでテレビしか出ていない人は、「本読み」というのを経験していない・・・。
それでもテレビは無料で見られる媒体。勘違いな演技をしていても、「嫌なら見るな!」という世界。
料理でいうとインスタント食品やファーストフード。それなりの面白さ。でも、ほとんどの人が満足している現状もある・・。
では、わざわざ劇場まで行き、お金を払って見る映画はどうか?
こちらはインスタントでは困る。本格派でないと・・。
と言いたいが、テレビの影響をもろに受けて、同じような状況になっている!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/
他の数社は衣装合わせのあと、いきなり撮影!
だから、若い俳優さんでテレビしか出ていない人は、「本読み」というのを経験していない・・・。
それでもテレビは無料で見られる媒体。勘違いな演技をしていても、「嫌なら見るな!」という世界。
料理でいうとインスタント食品やファーストフード。それなりの面白さ。でも、ほとんどの人が満足している現状もある・・。
では、わざわざ劇場まで行き、お金を払って見る映画はどうか?
こちらはインスタントでは困る。本格派でないと・・。
と言いたいが、テレビの影響をもろに受けて、同じような状況になっている!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ぜひ=>たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/
「本読み」とは何か?(3)テレビドラマの状況 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
テレビドラマというのは毎週1本放送する。昼ドラだと毎日1本。
どちらも時間との戦い。
そのせいで、できることは何でも省略しようとする。
しわ寄せは本読みや立ち稽古に来た。 衣装合わせはさすがに本人を呼んでやるが、監督が俳優に会えるのはそのときが初めてということが多い。
そのあとの「本読み」も「立ち稽古」もなし。次に監督が俳優に会うのは現場となる。
つまり、監督と俳優はお互いをほとんど知らず、コミニュケーションを取れないまま、撮影開始ということになるのだ。
そうなると、監督の思いが俳優に伝わらない。俳優の個性を知り、それを引き出すこともできない。
俳優も監督の意図が理解できなくても、演じなければならない。作品の方向性が分からなくても、話を聞く余裕がない。
その結果、手際のいい平均的な作品を撮るディレクターが好まれ、それなりに演技ができ、時間のかからない俳優が起用されるようになる。
こうして、テレビドラマは個性をなくし、俳優もそれなりの演技しかできない作品が増えて行く・・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-2.html
どちらも時間との戦い。
そのせいで、できることは何でも省略しようとする。
しわ寄せは本読みや立ち稽古に来た。 衣装合わせはさすがに本人を呼んでやるが、監督が俳優に会えるのはそのときが初めてということが多い。
そのあとの「本読み」も「立ち稽古」もなし。次に監督が俳優に会うのは現場となる。
つまり、監督と俳優はお互いをほとんど知らず、コミニュケーションを取れないまま、撮影開始ということになるのだ。
そうなると、監督の思いが俳優に伝わらない。俳優の個性を知り、それを引き出すこともできない。
俳優も監督の意図が理解できなくても、演じなければならない。作品の方向性が分からなくても、話を聞く余裕がない。
その結果、手際のいい平均的な作品を撮るディレクターが好まれ、それなりに演技ができ、時間のかからない俳優が起用されるようになる。
こうして、テレビドラマは個性をなくし、俳優もそれなりの演技しかできない作品が増えて行く・・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
たんどぅのペラペラ日記 http://ameblo.jp/4609/page-2.html
「本読み」とは何か?(2)物語の理解 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
シナリオを読めば、すぐに分かる物語がある。
ちょっとやそっとでは、理解できないものもある。
或いは監督が思う「その役」と、俳優が考える「役」に隔たりがある場合がある。そんなことを修正して行くのも、本読み、立ち稽古の役割。
さらに、台詞で読んでいるときは、とても良い感じだが、実際に立って動いてみると、その台詞ではリアリティがなかったり。
或いは動きながら言うのには、無理がある台詞だってある。そんな問題点を見つけるためにも、立ち稽古は大切。
黒澤明監督は、それら稽古を非常に重用視。半年あまりも立ち稽古をしていた。
それが最近の映画界。とんでもない事になっている・・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
ちょっとやそっとでは、理解できないものもある。
或いは監督が思う「その役」と、俳優が考える「役」に隔たりがある場合がある。そんなことを修正して行くのも、本読み、立ち稽古の役割。
さらに、台詞で読んでいるときは、とても良い感じだが、実際に立って動いてみると、その台詞ではリアリティがなかったり。
或いは動きながら言うのには、無理がある台詞だってある。そんな問題点を見つけるためにも、立ち稽古は大切。
黒澤明監督は、それら稽古を非常に重用視。半年あまりも立ち稽古をしていた。
それが最近の映画界。とんでもない事になっている・・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
「本読み」とは何か?(1)キャスティングのあと 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
俳優が決まったあと、映画製作は次の段取りになる。
1、本読み(会議室等で、俳優が集まって声に出してシナリオの台詞を読んでみる)
2、立ち稽古(少し広いスペースで、立って動きながら台詞を読んでみる)
3、リハーサル(衣裳を着け、本番に限りなく近い形での練習)
以上の他に、衣裳合わせ、メイクテスト等もあるが、演技に関しては上の3つ。
(3)のリハーサルは黒澤明監督作品では徹底して行われ、有名な話がいくつもある。
これらは非常に重要なプロセス。映画というのは監督の意図を基に、全てのスタッフ&キャストが一緒に作るもの。
意思が統一されてなければならない。また、俳優にはそれぞれに役割があり、テーマの一部分を担っている・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
1、本読み(会議室等で、俳優が集まって声に出してシナリオの台詞を読んでみる)
2、立ち稽古(少し広いスペースで、立って動きながら台詞を読んでみる)
3、リハーサル(衣裳を着け、本番に限りなく近い形での練習)
以上の他に、衣裳合わせ、メイクテスト等もあるが、演技に関しては上の3つ。
(3)のリハーサルは黒澤明監督作品では徹底して行われ、有名な話がいくつもある。
これらは非常に重要なプロセス。映画というのは監督の意図を基に、全てのスタッフ&キャストが一緒に作るもの。
意思が統一されてなければならない。また、俳優にはそれぞれに役割があり、テーマの一部分を担っている・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
明日は「衣装合わせ」と「本読み」だ! 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
キャスティングは終了。
撮影準備も進む。
いよいよ明日は衣装合わせ。
出演者が何を着るか? 決める作業。
そこで初めて、いちご4人娘が勢揃い。本読みもやる!
本読みとは、みんなでシナリオを読む作業。各自が台詞を声を出して読む。
立ったり、動いたりはしない。それは次の段階で「立ち稽古」という。
本読みにより、スタッフや俳優は物語の流れを掴んで行くのが目的。
最近のドラマや映画は、その本読みをしないことが多いが、太田組でとても大切するプロセス。僕は自主映画時代から必ず、本読みをしてきた。
それなくして、良い作品はできない。
それをいよいよ明日、行う!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
撮影準備も進む。
いよいよ明日は衣装合わせ。
出演者が何を着るか? 決める作業。
そこで初めて、いちご4人娘が勢揃い。本読みもやる!
本読みとは、みんなでシナリオを読む作業。各自が台詞を声を出して読む。
立ったり、動いたりはしない。それは次の段階で「立ち稽古」という。
本読みにより、スタッフや俳優は物語の流れを掴んで行くのが目的。
最近のドラマや映画は、その本読みをしないことが多いが、太田組でとても大切するプロセス。僕は自主映画時代から必ず、本読みをしてきた。
それなくして、良い作品はできない。
それをいよいよ明日、行う!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
映画撮影。絵コンテの意味 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
このところ、ひたすら絵コンテを描いている。
シナリオ上では一言の表現でも、絵にすると何カットにもなったり。シナリオにはないカットや台詞も出てくる。順番が違ったりもする。
文章表現なら必要なくても絵にすると必要だったり、順番を変えた方が分かりやすかったりということ。
映画は文章ではなく、映像での表現。その辺のギャップが出てくる。それを通常は撮影現場で修正、変更、イメージを広げて行く。
でも、事前に絵コンテにしておくと、撮影以前にイメージが具体的になる。スタッフも分かりやすくなるし、監督自身のイメージもより明確になる。
想像しているだけだと、実際に現場に行ってから、そのイメージが成立しないことが分かったりする。
そんな意味でも絵コンテにしておくことで、監督自身もプラスが多い。では、紹介しょう。
以前に読んだもらったシナリオとはまた、違う印象があるはずだ。
次回から、映画「ストロベリーフィールズ」物語冒頭。夏美(佐津川愛美)が登場する教室のシーンのコンテをお見せしていく。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
シナリオ上では一言の表現でも、絵にすると何カットにもなったり。シナリオにはないカットや台詞も出てくる。順番が違ったりもする。
文章表現なら必要なくても絵にすると必要だったり、順番を変えた方が分かりやすかったりということ。
映画は文章ではなく、映像での表現。その辺のギャップが出てくる。それを通常は撮影現場で修正、変更、イメージを広げて行く。
でも、事前に絵コンテにしておくと、撮影以前にイメージが具体的になる。スタッフも分かりやすくなるし、監督自身のイメージもより明確になる。
想像しているだけだと、実際に現場に行ってから、そのイメージが成立しないことが分かったりする。
そんな意味でも絵コンテにしておくことで、監督自身もプラスが多い。では、紹介しょう。
以前に読んだもらったシナリオとはまた、違う印象があるはずだ。
次回から、映画「ストロベリーフィールズ」物語冒頭。夏美(佐津川愛美)が登場する教室のシーンのコンテをお見せしていく。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
友達がいたから、ここまで来れた。 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
夜、カタギの友人と会う。
彼には本当にお世話になっている。今回の映画「ストロベリーフィールズ」が始まる前から応援。いや、僕が脚本家、監督になったときから、いろんな意味で助けられている。
収入がまるでない時期(今も)、会うたびに飯を食わせてくれる。
映画に詳しい彼は、シナリオの相談にも乗ってくれる。「ストロベリーフィールズ」も第一稿から読んで、毎回感想を聞かせくれた。
経済的にも、精神的にもどれだけ助けられたか分からない。その彼から撮影用の小道具を借りる為に会う。夏美が使うレトロな8ミリ・カメラ。
昔、彼が自主映画を作っていた頃に使っていたものである。
受け取りのとき、クランクインが決まった、お祝いをしてくれた。新宿南口に近い、野菜料理が多い居酒屋。
その友人の支援、応援のおかげで「ストロベリーフィールズ」もここまで来ることができた。
彼の助けがなかったら、どうなっていたか・・分からない・・。
なのに、今の僕は・・・お礼をするすべもない。
やれることは、友人が「応援してよかった!」と思ってもらえる、素晴らしい作品にすることだけ・・・。
がんばります!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
彼には本当にお世話になっている。今回の映画「ストロベリーフィールズ」が始まる前から応援。いや、僕が脚本家、監督になったときから、いろんな意味で助けられている。
収入がまるでない時期(今も)、会うたびに飯を食わせてくれる。
映画に詳しい彼は、シナリオの相談にも乗ってくれる。「ストロベリーフィールズ」も第一稿から読んで、毎回感想を聞かせくれた。
経済的にも、精神的にもどれだけ助けられたか分からない。その彼から撮影用の小道具を借りる為に会う。夏美が使うレトロな8ミリ・カメラ。
昔、彼が自主映画を作っていた頃に使っていたものである。
受け取りのとき、クランクインが決まった、お祝いをしてくれた。新宿南口に近い、野菜料理が多い居酒屋。
その友人の支援、応援のおかげで「ストロベリーフィールズ」もここまで来ることができた。
彼の助けがなかったら、どうなっていたか・・分からない・・。
なのに、今の僕は・・・お礼をするすべもない。
やれることは、友人が「応援してよかった!」と思ってもらえる、素晴らしい作品にすることだけ・・・。
がんばります!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
コンテ書きの1日 2005/9/8 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
本日はコンテ書きで一日。
撮影するシーンを絵にすることで、僕のイメージする映像をスタッフに伝えるためだ。
ハリウッド映画ではストーリーボードと言って、専門の職人がいる。が、日本の場合は監督自身が描く。
描かない人の方が圧倒的に多いが、コンテがあると分かりやすくなる。
が、これが大変な作業。何百枚という数を描かねばならないので、もの凄い時間がかかる。
漫画家になったような気分。その間に、各パートとの打ち合わせ・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
撮影するシーンを絵にすることで、僕のイメージする映像をスタッフに伝えるためだ。
ハリウッド映画ではストーリーボードと言って、専門の職人がいる。が、日本の場合は監督自身が描く。
描かない人の方が圧倒的に多いが、コンテがあると分かりやすくなる。
が、これが大変な作業。何百枚という数を描かねばならないので、もの凄い時間がかかる。
漫画家になったような気分。その間に、各パートとの打ち合わせ・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと9日!
黒い涙を流す少女・谷村美月 2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
そして、谷村美月が語る・・。
「映画が・・・盗まれている・・・」
どアップで黒い涙を流す。谷村美月が出演した映画の海賊版僕滅キャンペーンのCM。
ビックリ!
した。まさか本人が出てくるとは思わなかったが、この映像は最近、どの映画館でも流れている。
そんな谷村に10日後にはカメラの前に立ってもらい、撮影をせねばならない・・。
太鼓判の天才少女だが、その実力をどう引き出して行けばいいか?
より谷村を、マキを魅力的に見せるには、どうすればいいか?
前回のあの凄い映画「カナリア」を超える演技をしてもらうためには、どうすればいいのか?
いや、絶対にできるはず・・。マキという役は谷村のために生まれた役なのだ・・。
谷村美月、以外に演じられる俳優はいない!
そんなこと考えながら、映画を見る・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
「映画が・・・盗まれている・・・」
どアップで黒い涙を流す。谷村美月が出演した映画の海賊版僕滅キャンペーンのCM。
ビックリ!
した。まさか本人が出てくるとは思わなかったが、この映像は最近、どの映画館でも流れている。
そんな谷村に10日後にはカメラの前に立ってもらい、撮影をせねばならない・・。
太鼓判の天才少女だが、その実力をどう引き出して行けばいいか?
より谷村を、マキを魅力的に見せるには、どうすればいいか?
前回のあの凄い映画「カナリア」を超える演技をしてもらうためには、どうすればいいのか?
いや、絶対にできるはず・・。マキという役は谷村のために生まれた役なのだ・・。
谷村美月、以外に演じられる俳優はいない!
そんなこと考えながら、映画を見る・・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
巨大な谷村美月が登場? 2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
昨日は、午後3時半。演出部より、写真素材を確認。
その後、合成シーン(夏美ー佐津川愛美ーの手が幽霊のマキー谷村美月ーの体を抜けるシーン用)打ち合わせのための、コンテ書き。
その他のパートとも、細部の打ち合わせ。演出部は一段と忙しくなり、スケジュール、小道具、美術、等の詰めを急ぐ。
本日は午後1時から、美術打ち合わせ。美術部と詳細を確認し合う。
珍しく、ほとんどの打ち合わせが夕方頃には終わる。早めに家に戻って、自宅で仕事をすることにした。
が、各シーンの演出等もさらに考えねばならない。そんなときは、映画を見るのが一番。映像から受ける刺激で新しいアイディアが出ることが多い。
と、新宿の映画館へ寄り道。客席に着き、マキ役の谷村美月のことを考えていた。場内が暗くなり、上映が始まる。
「・・・谷村、谷村・・・谷村がマキは・・演じるときに・・・」
と思っていると、突如。スクリーンに巨大な谷村美月が映し出された!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
その後、合成シーン(夏美ー佐津川愛美ーの手が幽霊のマキー谷村美月ーの体を抜けるシーン用)打ち合わせのための、コンテ書き。
その他のパートとも、細部の打ち合わせ。演出部は一段と忙しくなり、スケジュール、小道具、美術、等の詰めを急ぐ。
本日は午後1時から、美術打ち合わせ。美術部と詳細を確認し合う。
珍しく、ほとんどの打ち合わせが夕方頃には終わる。早めに家に戻って、自宅で仕事をすることにした。
が、各シーンの演出等もさらに考えねばならない。そんなときは、映画を見るのが一番。映像から受ける刺激で新しいアイディアが出ることが多い。
と、新宿の映画館へ寄り道。客席に着き、マキ役の谷村美月のことを考えていた。場内が暗くなり、上映が始まる。
「・・・谷村、谷村・・・谷村がマキは・・演じるときに・・・」
と思っていると、突如。スクリーンに巨大な谷村美月が映し出された!
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
映画「ストロベリーフィールズ」全キャスト名を公開! 2005/9/7 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
映画「ストロベリーフィールズ」全キャスト名を公開!
夏美・・・・・・・・・・・・佐津川愛美
マキ・・・・・・・・・・・・・谷村美月
理沙・・・・・・・・・・・・・芳賀優里亜
美香・・・・・・・・・・・・・東亜優
鉄男・・・・・・・・・・・・・波岡一喜
夏美の父・・・・・・・・・・・小西博之
夏美の母・・・・・・・・・・・吉行由実
マキの父・・・・・・・・・・・飯島大介
マキの母・・・・・・・・・・・水沢有美
用務員・古本・・・・・・・・・垣内剛
鮭山先生・・・・・・・・・・・泉清。
京子先生・・・・・・・・・・・伊藤裕子
長塚先生・・・・・・・・・・・並木史朗
死神・・・・・・・・・・・・・奈佐健臣
春美・・・・・・・・・・・・・三船美佳
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
夏美・・・・・・・・・・・・佐津川愛美
マキ・・・・・・・・・・・・・谷村美月
理沙・・・・・・・・・・・・・芳賀優里亜
美香・・・・・・・・・・・・・東亜優
鉄男・・・・・・・・・・・・・波岡一喜
夏美の父・・・・・・・・・・・小西博之
夏美の母・・・・・・・・・・・吉行由実
マキの父・・・・・・・・・・・飯島大介
マキの母・・・・・・・・・・・水沢有美
用務員・古本・・・・・・・・・垣内剛
鮭山先生・・・・・・・・・・・泉清。
京子先生・・・・・・・・・・・伊藤裕子
長塚先生・・・・・・・・・・・並木史朗
死神・・・・・・・・・・・・・奈佐健臣
春美・・・・・・・・・・・・・三船美佳
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと10日!
44歳・・・。2005/9/6 [第十九章 最終準備篇Ⅰ]
本日、9月6日で、とうとう44歳になってしまった・・・。
今から44年前。僕は今回の映画「ストロベリーフィールズ」の舞台である田辺市で生まれた。それから44年である・・。
あまりにも長い年月。
ただ、子供の頃は40代はもう老人と思っていたのに、今だに10代のときと気持ちが変わっていない・・。
この映画をスタートさせのは、まだ30代の頃・・。
企画から営業。製作費集め。映画会社を訪ね歩き、地元に協力を求め何度通っただろう。
その間に5回。誕生日を迎えてしまった。
しかし、今年こそが映画「ストロベリーフィールズ」が誕生する年となる。
クランクインも目の前。
だから、お祝いはなし。誰にも言わず、本日も映画の準備を続ける。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと11日!
今から44年前。僕は今回の映画「ストロベリーフィールズ」の舞台である田辺市で生まれた。それから44年である・・。
あまりにも長い年月。
ただ、子供の頃は40代はもう老人と思っていたのに、今だに10代のときと気持ちが変わっていない・・。
この映画をスタートさせのは、まだ30代の頃・・。
企画から営業。製作費集め。映画会社を訪ね歩き、地元に協力を求め何度通っただろう。
その間に5回。誕生日を迎えてしまった。
しかし、今年こそが映画「ストロベリーフィールズ」が誕生する年となる。
クランクインも目の前。
だから、お祝いはなし。誰にも言わず、本日も映画の準備を続ける。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと11日!