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第二一章 衣装合わせ篇 ブログトップ
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映画「ストロベリーフィールズ」脚本紹介!❹  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 さて、衣装合わせは東亜優をのぞいて、本日の予定者は全員終了。

 東は地元・和歌山県から仕事で東京には出て来ているのだが、別の仕事が押しているとの連絡。

 だが、まもなく「本読み」で全員が戻ってくる時間。残念だが東は途中参加にして、オンタイムで始めることにする。

 今回は物語の流れを掴んでくれれば、OK。細かな指摘はしないようにして、台詞を間違えても、読み方が違っても厳しくは言わない。

 まず、「ストロベリーフィールズ」という物語の世界観。それぞれのキャラクターを把握してもらうのが一番の目的。

 その「本読み」での様子を書く前に、シナリオの続きを紹介する。

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 これまで3回に渡って掲載してきたが、いよいよ第1の見せ場。学級委員でリーダー的な存在だった美香(東亜優)のタイムリミットが来て、死神が登場する場面。

 本読みでも非常に重要。これを先に紹介してから、本読みのエピソードを書いた方が、より多面的に感じてもらえると考えた。

 これ以前の部分をまだ読んでない方は、カテゴリーの「*シナリオ❶」〜「*シナリオ❸」をクリックすると、その部分のシナリオが読める。

 次回から紹介するのは・・・交通事故で死んだたけに、幽霊になって帰ってきた女子高生・マキ(谷村美月)、理沙(芳賀優里亜)、美香(東亜優)たち。

 唯一自分たちの姿が見えて、話ができる同級生の夏美(佐津川愛美)の助けで、想い出を探そうとする。が、3人は何をしたらいいか分からず悩む。

 その内に、美香があの世に行かねばならないタイムリミットが近づく・・・。マキのアドバイスで憧れていた野球部の先輩に逢いに行こうとするが・・さあ、美香は・・・という展開部分。

 次回から、シナリオで紹介する!

 (つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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衣裳替えのプラスとマイナス(7ー終)時間の節約? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 メリットが2つある。
 
 一つ目は服装が変わらないので、衣裳替えにより観客が混乱することを防ぐ。

 2つ目は、死んだあとのシーンは全て同じ衣裳で済む。つまり、衣裳替えが必要ないということ。これは撮影時間の節約にもなる。今回の作品はその意味で非常にラッキー。

 メインキャラ4人の内、3人は幽霊。だから、衣裳替えはほとんどなし!(ただ、マキは幽霊なのに5着以上の衣裳がある。反対に幽霊でない夏美は1着)

衣裳部2.jpg

 そうなると、衣裳部は楽か?というと、そうでもない。同じ衣裳で3週間も撮影すると、破れたり、汚れたりという恐れがある。

 また、翌日の撮影までに、洗って干さねばならないという時間の戦いも生まれる。なので、同じ衣裳を必ず2着以上用意せねばならないという大変さが出て来る。

 ただ、撮影の方は衣裳替え時間が大幅に節約! さらに衣裳合わせをすると、夏美と鉄男までが衣裳1着! 
 
 想定外(?)だったが、それもメリット。時間を作る事。無駄な時間を省く事。これもよりよい映画を作るのに、大切なことである・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(6)メリットは2つ? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 今回、シナリオを書いていて、女子高生が死んだあと幽霊になったときの服装を考えた。

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 日本的に考えると、白い着物に頭に三角のはちまき(?)。

 江戸時代の幽霊ではない。それはやりたくない。

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 アメリカ映画「天国から来たチャンピオン」では幽霊になると、なぜかスエットシャツとジャージという姿になる。

 生きている人間になると、通常の衣裳と、いう形で違いを表現していた。

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」のベース。僕の自主映画「バイバイミルキーウェイ」。高校生の男の子が死ぬとき、詰め襟の黒い制服。

 幽霊になってからは、白っぽいシャツに白のズボンという衣裳。存在感のない、ふわーとした幽霊らしさを出したかったからだ。

 幽霊の衣裳といってもいろんな表現ができる。ただ、共通するのは幽霊は着替えないということである。

 今回は映画等で使われる一般的なパターンを採用、死んだときの服を着ているという設定にした。

 このメリットは2つある・・・・。


(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(5)時間がかかる!2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 さらに撮影現場での衣装替えは大変。特に女優さんは時間がかかる。ロケ先なら、近所の家や施設を借りて、そこで着替える。

 何もない山の中なら、ロケバスに戻り、カーテンを閉めて中で着替える。

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 着替え場所まで往復する時間。着替える時間を計算すると、少なくても20分〜30分はかかる。さらにヘヤーやメイクもやり直すと、1時間ということにもある。

 その間スタッフは待ち。別のシーンの撮影をすることもあるが、メインキャラの着替えだと、他を撮ることもできない。

 そんなことが1日に1回あると、16日で16時間。ほぼ1日分の時間を待つだけで過ごしていることになる。

 もの凄くもったいない。いや、無駄だと思える。それなら、衣裳替えなしで、休日を1日入れる方が有効。

 血が出るメイクに時間がかかる!とかなら分かる。が、日が変わったことを表現するためだけに時間を使うのは意味があるのか?

 また、衣装替えがキャラクターを、分かりにくくする側面も心配。そんなことを昔から感じていた・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(4)「日替わり」とは何か? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 シナリオをさーーと読んでしまうと気づかないし、映像になっても注意しないと分からないが、ドラマ内で日付が変わる部分がある。

 それを「日替わり」と呼ぶ。ドラマの中では1日目の朝ー>1日目の昼ー>1日目の晩と、順に描かれて行く事は少ない。

 1日目の昼ー>2日目の昼ー>3日目の朝というのが多い。

 一見すると、同じ日の昼が続いるように思えるが、21日の昼、23日の昼と飛んでいることもある。

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 ドラマとしては続いているのに、本当は日が経っている。演出部はその辺をしっかりチェック。日替わりにはちゃんと、衣装を変えてそれを表現する。

 ただ、そこに「ドラマ的な意味、テーマ的な必要性」があるか?というと、あまりないことも多い。

 逆に、有名な俳優でない場合は、服装が変わることで誰だか分からなくなることもある。リアリティを追求すれば、服装が変わるのが本当だ。でも、その意味はさほどないと思える・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(3)過度の負担がスタッフへ 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 今回はそれら作品よりは余裕があるが、3週間で撮影を終了せねばならない。

 といって日数がないからと、バタバタ撮ってしまったら悔やんでも悔やみきれない。

 5年もかけて準備してきた作品。僕の人生を賭けた映画。十数年来の夢である古里を舞台にした物語。大切にしたい。多くの人の支援、応援もある。裏切ることはできない。

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 そこで考えたのが、時間の有効活用である。大事なことには時間をかける。でも、無意味なことには時間をかけない。そう考えた。

 日本映画は「製作費がない!」「時間がない!」といいながら、過去からの習慣であまり意味のないことを守り続けていることが多い。

 それを改革せずに、スタッフに過度な長時間労働を要求。ギャラを安くすることで、製作費削減を行っているに過ぎない。

 カルロスゴーンが日産を立て直したときのように、合理的な改革はできないものか? 古い習慣を払拭することはできないか?

 ま、そこまで大げさなことではないが、昔から気になることがある。映画撮影での「日替わり」へのこだわりだ・・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(2)10日で撮影する映画? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 最近は2週間で撮影という映画まである。そこまで行くと、クオリティは二の次。撮り上げたらOKという乗りでしかない。

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 そうしたら10日。1週間で撮ったという映画があると聞いた。見ると、映画というよりも深夜ドラマ。あまりにも安易。

 しかし、それが映画界の現実。製作費が年々下がる一方。そのしわ寄せが撮影日数軽減に来る。

 これまでにスタッフが1ヶ月かけてやったことを、3週間。2週間でやることで凌いでいる。

 スタッフに無理をさせることで、低予算を成立させているのだ。睡眠時間を削り、短期間で作品を撮り上げる。が、撮影期間が短くなった分。ギャラも安くなってしまう。

 次第にやる気をなくし、作品クオリティが下がる。或いは、十分な時間をかけて撮影できないことでクオリティが下がる。こうして日本映画はどんどん駄目になっている。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(1)撮影日数を削る最近の映画 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 衣装に関して、考えていたことがある。

 それが先の衣装合わせで、「よしよし!」という感じ。

 すでにご承知の通り、今回の映画「ストロベリーフィールズ」。映画界の中では、低予算作品。何十億もかけた超大作ではない。

 僕自身がほとんどの製作費を集めたので、そのことはよく分かっている。

 当然、黒澤明監督の作品のように「雲の形が気に入らない!」と、雲待ちを何時間もするような撮影はできない。

雲、雲、雲1.jpg

 いや、今の映画界では本当に「タイム・イズ・マネー」で、晴れのシーンであっても、雨の日に撮らなければならないことがよくある。

 とにかく時間がない。昔の映画撮影は1ヶ月が基本だった。が、今は3週間というのが多い。

 上映時間は昔から大きくは変わらないので、スタッフが朝は役から、夜遅くまで働くことで対応している。
 
 それこそ睡眠時間を削って撮影をすることで、1週間早く上げる努力をする・・。

(つづく)


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衣裳合わせ(9ー終)映画の世界がリアルに! 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 そして波岡一喜。

 彼もまた、衣装は1点。幽霊にはならないが、坊主の見習いという役なので、いつも作務衣なのだ。

 考えると、佐津川愛美が衣装1着。芳賀優里亜も1着。波岡一喜も1着。何とも経済的な物語になっている。

 いや、そうしたのだけど。そのことはまた別の機会に触れる。

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 残るは東亜優だけ。関西在住だが、他の仕事で東京に来ていた。が、それが押していて、まだ到着しない。

 しかし、衣装合わせまで来ると、「ストロベリーフィールズ」の世界がどんどん現実化してくる。

 佐津川の夏美が、谷村のマキが、芳賀の理沙が、田辺市の東陽中学の教室にいるところを、排水溝のある場所にたたずむ姿を、想像するだけでワクワクしてしまう!

教室1ーs.jpg

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(つづく)


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衣裳合わせ(8)理沙役・芳賀優里亜 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 
 谷村美月が一時退室。入れ替わりに芳賀優里亜が登場。

 影番の理沙役。セーラー服のスカートは長め。丈を合わせながら衣装さんが言う。

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 「ただ、ポケットがないので、芝居のときはちょっとごまかしてくださいね?」

 死神と最初に会うシーンで、ポケットから砂時計を取り出すシーンがあるからだ。衣裳部、ちゃんとチェックしているな!

 そして芳賀も、僕がずっと見ていた「仮面ライダー555」の園田真理ではなく、理沙になっていた。

 この辺、いちご娘たちは皆、凄い。
 
 俳優はどんな役を演じても、同じに見えることが多い。シルベスター・スタローンは何を演じてもスタローン。

 シュワルツネッガーは誰を演じても、最後はターミネーターになりそうな気がする。

 なのに、佐津川愛美は姫ではなく、夏美に見える。谷村美月はユキではなくマキ。芳賀優里亜は理沙。なかなか、大したもの。

 ちなみに芳賀も衣装は一点だけ。幽霊になってからは、着替えると変。死んだときと同じ衣装で最後まで演じる。

(つづく)


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