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映画「ストロベリーフィールズ」脚本紹介!❹  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 さて、衣装合わせは東亜優をのぞいて、本日の予定者は全員終了。

 東は地元・和歌山県から仕事で東京には出て来ているのだが、別の仕事が押しているとの連絡。

 だが、まもなく「本読み」で全員が戻ってくる時間。残念だが東は途中参加にして、オンタイムで始めることにする。

 今回は物語の流れを掴んでくれれば、OK。細かな指摘はしないようにして、台詞を間違えても、読み方が違っても厳しくは言わない。

 まず、「ストロベリーフィールズ」という物語の世界観。それぞれのキャラクターを把握してもらうのが一番の目的。

 その「本読み」での様子を書く前に、シナリオの続きを紹介する。

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 これまで3回に渡って掲載してきたが、いよいよ第1の見せ場。学級委員でリーダー的な存在だった美香(東亜優)のタイムリミットが来て、死神が登場する場面。

 本読みでも非常に重要。これを先に紹介してから、本読みのエピソードを書いた方が、より多面的に感じてもらえると考えた。

 これ以前の部分をまだ読んでない方は、カテゴリーの「*シナリオ❶」〜「*シナリオ❸」をクリックすると、その部分のシナリオが読める。

 次回から紹介するのは・・・交通事故で死んだたけに、幽霊になって帰ってきた女子高生・マキ(谷村美月)、理沙(芳賀優里亜)、美香(東亜優)たち。

 唯一自分たちの姿が見えて、話ができる同級生の夏美(佐津川愛美)の助けで、想い出を探そうとする。が、3人は何をしたらいいか分からず悩む。

 その内に、美香があの世に行かねばならないタイムリミットが近づく・・・。マキのアドバイスで憧れていた野球部の先輩に逢いに行こうとするが・・さあ、美香は・・・という展開部分。

 次回から、シナリオで紹介する!

 (つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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衣裳替えのプラスとマイナス(7ー終)時間の節約? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 メリットが2つある。
 
 一つ目は服装が変わらないので、衣裳替えにより観客が混乱することを防ぐ。

 2つ目は、死んだあとのシーンは全て同じ衣裳で済む。つまり、衣裳替えが必要ないということ。これは撮影時間の節約にもなる。今回の作品はその意味で非常にラッキー。

 メインキャラ4人の内、3人は幽霊。だから、衣裳替えはほとんどなし!(ただ、マキは幽霊なのに5着以上の衣裳がある。反対に幽霊でない夏美は1着)

衣裳部2.jpg

 そうなると、衣裳部は楽か?というと、そうでもない。同じ衣裳で3週間も撮影すると、破れたり、汚れたりという恐れがある。

 また、翌日の撮影までに、洗って干さねばならないという時間の戦いも生まれる。なので、同じ衣裳を必ず2着以上用意せねばならないという大変さが出て来る。

 ただ、撮影の方は衣裳替え時間が大幅に節約! さらに衣裳合わせをすると、夏美と鉄男までが衣裳1着! 
 
 想定外(?)だったが、それもメリット。時間を作る事。無駄な時間を省く事。これもよりよい映画を作るのに、大切なことである・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(6)メリットは2つ? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 今回、シナリオを書いていて、女子高生が死んだあと幽霊になったときの服装を考えた。

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 日本的に考えると、白い着物に頭に三角のはちまき(?)。

 江戸時代の幽霊ではない。それはやりたくない。

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 アメリカ映画「天国から来たチャンピオン」では幽霊になると、なぜかスエットシャツとジャージという姿になる。

 生きている人間になると、通常の衣裳と、いう形で違いを表現していた。

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」のベース。僕の自主映画「バイバイミルキーウェイ」。高校生の男の子が死ぬとき、詰め襟の黒い制服。

 幽霊になってからは、白っぽいシャツに白のズボンという衣裳。存在感のない、ふわーとした幽霊らしさを出したかったからだ。

 幽霊の衣裳といってもいろんな表現ができる。ただ、共通するのは幽霊は着替えないということである。

 今回は映画等で使われる一般的なパターンを採用、死んだときの服を着ているという設定にした。

 このメリットは2つある・・・・。


(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(5)時間がかかる!2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 さらに撮影現場での衣装替えは大変。特に女優さんは時間がかかる。ロケ先なら、近所の家や施設を借りて、そこで着替える。

 何もない山の中なら、ロケバスに戻り、カーテンを閉めて中で着替える。

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 着替え場所まで往復する時間。着替える時間を計算すると、少なくても20分〜30分はかかる。さらにヘヤーやメイクもやり直すと、1時間ということにもある。

 その間スタッフは待ち。別のシーンの撮影をすることもあるが、メインキャラの着替えだと、他を撮ることもできない。

 そんなことが1日に1回あると、16日で16時間。ほぼ1日分の時間を待つだけで過ごしていることになる。

 もの凄くもったいない。いや、無駄だと思える。それなら、衣裳替えなしで、休日を1日入れる方が有効。

 血が出るメイクに時間がかかる!とかなら分かる。が、日が変わったことを表現するためだけに時間を使うのは意味があるのか?

 また、衣装替えがキャラクターを、分かりにくくする側面も心配。そんなことを昔から感じていた・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(4)「日替わり」とは何か? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 シナリオをさーーと読んでしまうと気づかないし、映像になっても注意しないと分からないが、ドラマ内で日付が変わる部分がある。

 それを「日替わり」と呼ぶ。ドラマの中では1日目の朝ー>1日目の昼ー>1日目の晩と、順に描かれて行く事は少ない。

 1日目の昼ー>2日目の昼ー>3日目の朝というのが多い。

 一見すると、同じ日の昼が続いるように思えるが、21日の昼、23日の昼と飛んでいることもある。

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 ドラマとしては続いているのに、本当は日が経っている。演出部はその辺をしっかりチェック。日替わりにはちゃんと、衣装を変えてそれを表現する。

 ただ、そこに「ドラマ的な意味、テーマ的な必要性」があるか?というと、あまりないことも多い。

 逆に、有名な俳優でない場合は、服装が変わることで誰だか分からなくなることもある。リアリティを追求すれば、服装が変わるのが本当だ。でも、その意味はさほどないと思える・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(3)過度の負担がスタッフへ 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 今回はそれら作品よりは余裕があるが、3週間で撮影を終了せねばならない。

 といって日数がないからと、バタバタ撮ってしまったら悔やんでも悔やみきれない。

 5年もかけて準備してきた作品。僕の人生を賭けた映画。十数年来の夢である古里を舞台にした物語。大切にしたい。多くの人の支援、応援もある。裏切ることはできない。

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 そこで考えたのが、時間の有効活用である。大事なことには時間をかける。でも、無意味なことには時間をかけない。そう考えた。

 日本映画は「製作費がない!」「時間がない!」といいながら、過去からの習慣であまり意味のないことを守り続けていることが多い。

 それを改革せずに、スタッフに過度な長時間労働を要求。ギャラを安くすることで、製作費削減を行っているに過ぎない。

 カルロスゴーンが日産を立て直したときのように、合理的な改革はできないものか? 古い習慣を払拭することはできないか?

 ま、そこまで大げさなことではないが、昔から気になることがある。映画撮影での「日替わり」へのこだわりだ・・・・。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(2)10日で撮影する映画? 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 最近は2週間で撮影という映画まである。そこまで行くと、クオリティは二の次。撮り上げたらOKという乗りでしかない。

砂8.gif

 そうしたら10日。1週間で撮ったという映画があると聞いた。見ると、映画というよりも深夜ドラマ。あまりにも安易。

 しかし、それが映画界の現実。製作費が年々下がる一方。そのしわ寄せが撮影日数軽減に来る。

 これまでにスタッフが1ヶ月かけてやったことを、3週間。2週間でやることで凌いでいる。

 スタッフに無理をさせることで、低予算を成立させているのだ。睡眠時間を削り、短期間で作品を撮り上げる。が、撮影期間が短くなった分。ギャラも安くなってしまう。

 次第にやる気をなくし、作品クオリティが下がる。或いは、十分な時間をかけて撮影できないことでクオリティが下がる。こうして日本映画はどんどん駄目になっている。

(つづく)


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衣裳替えのプラスとマイナス(1)撮影日数を削る最近の映画 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 衣装に関して、考えていたことがある。

 それが先の衣装合わせで、「よしよし!」という感じ。

 すでにご承知の通り、今回の映画「ストロベリーフィールズ」。映画界の中では、低予算作品。何十億もかけた超大作ではない。

 僕自身がほとんどの製作費を集めたので、そのことはよく分かっている。

 当然、黒澤明監督の作品のように「雲の形が気に入らない!」と、雲待ちを何時間もするような撮影はできない。

雲、雲、雲1.jpg

 いや、今の映画界では本当に「タイム・イズ・マネー」で、晴れのシーンであっても、雨の日に撮らなければならないことがよくある。

 とにかく時間がない。昔の映画撮影は1ヶ月が基本だった。が、今は3週間というのが多い。

 上映時間は昔から大きくは変わらないので、スタッフが朝は役から、夜遅くまで働くことで対応している。
 
 それこそ睡眠時間を削って撮影をすることで、1週間早く上げる努力をする・・。

(つづく)


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衣裳合わせ(9ー終)映画の世界がリアルに! 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 そして波岡一喜。

 彼もまた、衣装は1点。幽霊にはならないが、坊主の見習いという役なので、いつも作務衣なのだ。

 考えると、佐津川愛美が衣装1着。芳賀優里亜も1着。波岡一喜も1着。何とも経済的な物語になっている。

 いや、そうしたのだけど。そのことはまた別の機会に触れる。

衣装会わせ.jpg


 残るは東亜優だけ。関西在住だが、他の仕事で東京に来ていた。が、それが押していて、まだ到着しない。

 しかし、衣装合わせまで来ると、「ストロベリーフィールズ」の世界がどんどん現実化してくる。

 佐津川の夏美が、谷村のマキが、芳賀の理沙が、田辺市の東陽中学の教室にいるところを、排水溝のある場所にたたずむ姿を、想像するだけでワクワクしてしまう!

教室1ーs.jpg

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(つづく)


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衣裳合わせ(8)理沙役・芳賀優里亜 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 
 谷村美月が一時退室。入れ替わりに芳賀優里亜が登場。

 影番の理沙役。セーラー服のスカートは長め。丈を合わせながら衣装さんが言う。

セーラー服.jpg

 「ただ、ポケットがないので、芝居のときはちょっとごまかしてくださいね?」

 死神と最初に会うシーンで、ポケットから砂時計を取り出すシーンがあるからだ。衣裳部、ちゃんとチェックしているな!

 そして芳賀も、僕がずっと見ていた「仮面ライダー555」の園田真理ではなく、理沙になっていた。

 この辺、いちご娘たちは皆、凄い。
 
 俳優はどんな役を演じても、同じに見えることが多い。シルベスター・スタローンは何を演じてもスタローン。

 シュワルツネッガーは誰を演じても、最後はターミネーターになりそうな気がする。

 なのに、佐津川愛美は姫ではなく、夏美に見える。谷村美月はユキではなくマキ。芳賀優里亜は理沙。なかなか、大したもの。

 ちなみに芳賀も衣装は一点だけ。幽霊になってからは、着替えると変。死んだときと同じ衣装で最後まで演じる。

(つづく)


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衣裳合わせ(7)谷村美月と「祖国」 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 ドラマ「祖国」は楽しみにしていた。

砂3.png

  が、谷村美月まで出ていると知り興味倍増!放送は間近なはず・・・・。

 「もうすぐ、放送だよね? 明日とか、明後日とかだっけ?」

 そう聞くと谷村は残念そうに、こういう。

 「・・・昨日・・でした・・」

 がーーーーーーーーん。楽しみにしていたのに、「ストロベリーフィールズ」の準備で忙しくて正確な日を忘れていた・・。

 昨日見ておけば、谷村の別の面も分かったかもしれない。

 何より僕は仕事をする俳優さんの作品はお会いする前に、できる限り出演作品見ることにしている。

 それが礼儀でもあり、その俳優さんの魅力を最大限に引き出すことにも繋がる。なのに!昨日かあ・・・・あーーー悔しい。そして・・・谷やん・・・ごめん!

 でも、上川さんと仕事をしているなら、彼の劇団キャラメルボックスの芝居は見やすいはず。

 そんな話をして、ビデオを渡す。あとは、梅干し。種類を説明すると、

 「はちみち味にします・・」

 とのこと。一時、外に出てもらい、本読みの時間に戻ってもらう。

 さて、三番手には理沙役の芳賀優里亜である!

(つづく)


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衣裳合わせ(6)谷村美月と上川隆也 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 キャラメルボックスは演劇ファンなら、誰もが知る超人気劇団。が、中学生の谷村美月は知らないはず。

砂2.png


  「どう説明しようか・・・」と思い、劇団で一番有名な上川隆也の名前を上げた。彼の出世作はNHKのドラマ「大地の子」。

 でも、放送は何年も前。谷村がまだ小学校低学年の頃。見ているとは思えない。

 と考えていると、美月ちゃんが・・。
 
 「上川さん。知ってますぅ!」

 「えっ?何で知っているの?」

 「お父さんの役をやってもらったことがあるんです!」

 へーーーー、凄い。

 あの「大地の子」で残留孤児としか思えない見事な中国語を話す演技派・上川隆也の娘役を、天才少女の谷村美月が演じていたなんて!

 その作品のタイトルを聞いてまたビックリ! それが山田洋次監督の「祖国」だったのである!

(つづく)


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衣裳合わせ(5)谷村美月とキャラメルボックス 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 衣装合わせの話からそれるが、衛星放送WOWOWが巨匠監督を起用して製作する「ドラマW」というシリーズがある。

 その1本が大林宣彦監督の「理由」。僕も参加させてもらった。高視聴率を取り、大反響。その後、映画館でも公開。

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 そのシリーズで山田洋次監督が関わったものがある。

 監督はせず脚本のみだが、「男はつらいよ」シリーズとは別の「故郷」「家族」「同胞(はらから)」などの名作シリーズを思わせる家族ドラマ。

 その話を聞いていて楽しみにしていた。放送は近日中のはずである。
 
 そして本日は衣装合わせで、谷村美月と会う。終了後、太田組恒例の宿題ビデオを渡す。が、中学生の谷村には知らないタイトルばかりと思えた。

 興味を持ってもらえるように、それぞれの作品を一言づつ解説。

 その中に劇団キャラメルボックスの「ブリザード・ミュージック」がある。映画ではない、舞台をそのまま撮影した作品。

キャラメルチケット.jpg
(写真上、僕が2001年に舞台を見に行ったときのチケット)

 僕が大好きな作品であり、とても素敵な芝居。劇場で2度見た。

 駄目な連中たちが、次第に絆で結ばれて行く物語。今回の映画「ストロベリーフィールズ」に通じるところがあるので、見てほしい・・・。

(つづく)


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衣裳合わせ(4)マキ役・谷村美月 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 2番手は、谷村美月だ。

 この日のため、大阪から上京してきてくれた。

 谷村が演じるマキ。ほとんどのシーンが体操服なのだが、一部別の衣裳もある。それを順に着てもらう。

衣装表3.jpg

 セーラー服。柔道着。普段着。浴衣。

 だが、一番大切なのは体操服!

 「谷村さん。何色が好き?」
  
 と聞くと、即答。

 「青が好きです・・・」

 15歳の中学生なら、ピンクとかいうかと思ったので、意外。
 
 そこで演じてもらうマキのカラーは青にした。体操服の縁取りも青。ジャージも青。

マキのジャージ.jpg

 試着室から出てくると、もう、谷村ではなく、マキだ。

 先の佐津川愛美もそうだったが、衣装を着て髪型を変えると、もう夏美だった。つい先日まで放送していた「がんばっていきまっしょい!」の姫ではない。

 この子たちの凄さを感じる・・。

(つづく)


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衣裳合わせ(3)夏美役・佐津川愛美 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 トップバッターは、佐津川愛美だ。

 「おはよーございまーす」と可愛い声でいいながら、やって来た。

 少し前に初レギュラー出演の「がんばっていきまっしょい!」の撮影を終えたばかり。ロケは愛媛県。海で毎日ボートに乗っていたので、真っ黒だ。

 でも、今回の舞台は和歌山県田辺市。南国紀州。地元の子に見えていい。

 今回は初主演ということもあり、かなり緊張しているようだ。ちょことお話をして、さっそく衣裳合わせ開始!

 意外なことに主役だが、衣装は一点。セーラー服のみ。髪型を決めて、OK。これもメイクさんが事前にいくつかのパターンを考えていてくれたので、それを試していいものを選んだ。

衣装表4.jpg

 今回の衣裳合わせは、プラスαがある。

 太田組恒例の宿題ビデオ。「ストロベリーフィールズ」の物語をイメージする上で助けになるビデオを渡す。その数、一人平均10本。

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 さらに、ロケ地田辺市を感じてもらうために、梅干をプレゼント!ロケハンのときに、中田食品さんが進呈してくれたもの。

 「田舎漬け」「減塩」「はちみつ味」の中から1つをお持ち帰り!

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 佐津川愛美さん。「どれにしようかな〜」と迷ったが、「はちみつ味」を選んだ。あとで戻ってくるが、とりあえず衣装合わせの部屋を退場。

 2番手は谷村美月だ。

(つづく)


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衣裳合わせ(2)段取りはこうだ 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 衣装合わせは、1から衣装を決めるものではない。

 時間もかかるし、ファッションに疎いオヤジ監督(もちろん僕も含まれる)の場合など、数を用意すると余計に迷って、決まるものも決まらない。

 そこで衣裳部さんが、あらかじめ候補を絞ってくれる。

衣裳部2.jpg


 あまりにも監督のイメージと違う場合や、俳優が実際に着てみると意外によくなった場合は、第2候補、第3候補衣装で試す。

 が、衣裳部は優秀なので、1パツ目で決まることが多い。

 監督が承認し、サイズがOKなら、衣装は決まりとなる。

 あと、最近ではビデオで撮影すると、ある種のデザインだと画面がちらついたりすることがある。また、ビデオ画面だと見た目の色と違うこともある。

 なので、撮影部技師も参加してもらい、カメラでのチェックもする。

 用意してくれた制服は胸の刺繍以外はOKなので、あとは本人が着てサイズを確認するだけ。

 トップバッターは佐津川愛美だ!

(つづく)


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衣装合わせ(1)スケジュール 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]


 衣裳部さんと打ち合わせをしていると、俳優たちが来る時間が近づいて来た。

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 本日はイチゴ4人娘と、鉄男の衣装合わせ。そのあとに本読みをする。

 1人が来て、衣裳を試着。選び終わった頃に、次に俳優が来る。終わった人には一度、外出してもらい、本読みの時間にまた戻ってもらう。

 衣裳部さんがすでに、候補になる衣裳を何着も用意してくれている。それを実際に来てみてどれにするか? 決定する。
 
 衣装合わせの順番は、以下の通り。

 1、佐津川愛美

 2、谷村美月

 3、芳賀優里亜

 4、波岡一喜

 5、東亜優

(つづく)


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タグ:衣装合わせ
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衣裳&メイク部の活躍(20ー終)死神の仮面  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 さらに、衣裳を着た死神さんの生身の部分。顔、手、腕はどうするか?を相談。

 ここからは、メイクさんも参加!

死神3.jpg

 死神の顔、問題。顔を黒く塗りし、撮影時に見えなくするか? 黒いマスクを被る? 或いは仮面をつける。

 結果、メイクさんに不気味な色に塗ってもらうことになる。これは衣裳合わせのとき、テストする。

 が、この段階で、衣裳部スタッフには疲労の色が見えた。かなり無理をしているのだ。

 毎晩、深夜まで作業をしてくれているはず。でないとクランクインまでに準備が終わらない。本当に申し訳なくも感謝!

 が、撮影までに全てを仕上げても、ロケではさらなる過酷な仕事が待っている・・。

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(19)衣裳作りでの問題点  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 何と言っても、死神は神様の1人。

 「恐怖感」だけでなく「威厳」も大切。それを表現できるものを見つけて衣裳を作る。

死神B.jpg

  それに汚しをかけてさらに存在感を出し、戦いを斬り抜けて来たことも表現する。

 デザインも重要。西洋風死神をモチーフとしているが、そのままはでは駄目。というのも、見た目はいいが着たときに動きにくいとまずい。

 走ると衣裳が絡まって、転んでしまうようではアウトだ。

 僕が1年くらい研究したって所詮は素人。説明を聞いた衣裳部さんは、具体的な生地の名前を上げ、汚し方もいろいろと上げてくれる。

 参考になる死神風衣裳も見せてもらう。

 「でも、監督のイメージから考えると、やはり借り物では駄目なので作った方がいいですね!」

 そう言ってくれた!


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(18)リアリティの創造  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]


 実際に存在しないものに、リアリティを与えるのは本当に大変なこと。

 「こうすればいい!」という方法論はないので、試行錯誤しながら進めて行くしかない。

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 僕が試した結果とイメージ、衣裳部さんに説明。

 彼女たちの挑戦が始まる!

 まず、生地を選ぶ。見るからに安っぽいものは避ける。とは言え、高価なものを買う予算はない。映画は本当にお金がかかるので、血の滲むような節約しなければならない。

 特に今回はメジャー映画会社でやれば、もの凄い額になるものを、地元田辺の方々の応援と支援を受けて、少しでもいいものを作ろうとしているのだ。

 どのパートもギリギリ予算でやっている。

 衣裳部スタッフも高価ではないが、見栄えのする生地を探してもうう・・・。


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(17)テスト結果  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 若旦那には黒い上下を着てもらい、死神の衣裳を着てもらった。ロケ予定地に行って歩いてもらう。あるいはたたずんでもらう。

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 それを撮影時と同じキャメラDVX-100とスチール写真で撮影。光の具合。露出。カメラの角度をさまざまな形で試してみる。

 また、場所も変えて、会津川の河原。稲成、古尾、江川町、天神崎などで日暮れまで撮影した。

 それで分かったのは、やはり死神は田辺の街によく似合うということ!西洋風の衣裳だが想像通りに絵になる。

 ただ、考えてみると、田辺は熊野古道の街。霊場である。魂を司る死神が映えるのも当然かもしれない。

 あと、やはり衣裳の生地。安物のシーツを使った場合は、光線の具合で小さく見えてしまう。ディテールが見えると威厳が感じられない。

 薄いので光が透ける等の問題があることも分かった。それらを考慮。数ヶ月後、無事に製作は決定。

 いよいよプロフェショナルの衣裳部さんが登場する!

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(16)地元で衣裳テスト  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 この話は以前でオンタイムで書いた。が、分かりやすくなるので、改めて紹介する。

 昨年。ほぼ1年位前。黒いシーツで作った死神の衣裳を現地・田辺でテスト撮影。

10740049.jpg

 まだ、製作費が1円も集まってなかった時期。このまま製作中止ということもあった頃だ。なので交通費、宿泊費、食費、テープ代等は全部自腹。

 僕はいいが、撮影に付き合ってくれるカメラマン・三本木さんもノーギャラ。映画が撮影に入れるかどうか?も不確定な時期。なのに彼はこう言ってくれた。

 「クランクインを確信しています。それにテスト撮影した方が、本番でよりいいものが撮れますから。その方が僕も嬉しいです!」

 そう言って田辺まで付き合ってくれた。

 あと問題は「衣裳を誰が着るか?」である。背が高く、体格もよくて、スタイルがよくないと死神のスタンドインはできない。

 そう旅館で考えていると、若旦那がお茶を持って来てくれる。

 「そうだ!彼に頼もう。背も高くスタイルもいい」

 昔はバンドもしていたという。家族ぐるみで「ストロベリー」を応援してくれている。

 二つ返事で引き受けてくれた。翌朝は死神のテスト撮影だ!


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(15)生地の研究  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 ある人はこういう。

 「映画の舞台である田舎の風景に、西洋風の死神は違和感があるのではないか?」

死神4.jpg

 また、別の人はこうだ。

 「死神はCGで描かない限り、成立しない。着ぐるみではちゃちである」

 が、僕の中で死神は十分に田辺の街に似合い、アナログで成立すると思えていた。デジタルではなく、アナログでないと成立しないとさえ考えている。

 もちろん、架空の存在を現実かするのは簡単なことではない。死神であろうが、宇宙人であろうが、怪獣であろうが大変なこと。勉強を続けた。

 死神のような、強靭で、強く、大きく、神秘的で、威厳のあるキャラを研究。それらが何を着ているのか? どんな生地なのか? を調べた。

 すると衣裳だけでなく、死神の成立には撮影や照明も影響してくることが分かって来る。

 机の上で考えているだけではいけない。簡単な死神の衣裳を作ってみた。

 それを田辺でテスト撮影してみる。「死神が街に映えるか?」も確認したい。映像というのは、理屈の上では可能でも実際に試してみないと分からないもの。

 やってみると駄目だったということもある。果たしてどうか?(つづく)


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(14)「スターウォーズ」の皇帝?  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 死神のイメージ写真を見て、ある若いスタッフが言った・・。

死神1A.jpg

 「これって『スターウォーズ』の皇帝のパクリじゃないですかあ? 衣裳が似てますよ!』

 即、ベテランのスタッフに怒られた。

 「お前はホント、勉強不足だなあー。死神の方が古いの! 恥ずかしいこというな!」

 その通り。「スターウォーズ」に出て来る皇帝の衣裳。他にもジェダイの騎士団の衣裳も同じだが、あれは中世ヨーロッパの僧が着た服をイメージしてデザインされたもの。

(ちなみにエピソード4のルークの衣裳は、柔道着を模倣。ダースベーダーのカブトは「風林火山」の三船敏郎のカブトをイメージしている)

 死神の概念も同じ時代に誕生。僧侶の着るローブのような服を着て、顔は骸骨という姿で定着したのだ。だから、服装が似ているのは当然。でも、死神の方がオリジナルなのだ。

 先輩は若者を説教。映画「風林火山」で三船敏郎のかぶるカブトを見て「ダースベイーダーのマスクのパクリだ!」というようなものだぞ! 流行の映画ばかり見てないで、もう少し歴史を勉強しろ!といわれていた。

 だが、別の作品は参考している。ヨーロッパ映画で死神が登場したものに、イングマル・ベルイマン監督の名作「第七の封印」がある。

 これは参考にした。ヨーロッパでは「死神」が認知されているのがよく分かる作品。

 演出部チーフやカメラマンは、最初に「ストロベリーフィールズ」のシナリオを読んだとき、こう言った。

 「『第七の封印』の死神イメージですね?」

 この人たちは分かってるな!と嬉しかった。が、日本では 先の若いスタッフのように、死神の存在を知らず、ダークサイドの皇帝を先にイメージする子もいる。

 また、ドリフターズや「ひょうきん族」でやっていたような死神コントを思い出しがち。「死神」=「ギャグ」という認識の人も多い。

 以前、シナリオ営業をしたときには、「いっそのこと死神は、関西弁にしてギャグにした方が面白いよ!」と言うプロデュサーもいた。

 が、それではセンスなさ過ぎ。物語も成り立たなくなる。「死神」という存在も、「物語」も、理解できないようだった・・。

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(13)死神のイメージ  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 日本で、死神を扱った映画はあまりない。

 10年ほど前に1本あったが、ギャグ的な扱いだった。あと思い出すのは「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する死神。

 ねずみ男のような白い衣裳を来て、骸骨のような顔をしたユニークなキャラ。 こちらもコミック・リリーフ扱い。違う。

 「ストロベリーフィールズ」では、執筆時から決めていた通りに本来の西洋風死神イメージで行く。

 そもそも、死神とは何か? 百科事典から紹介する。

 「死神は死を司る神であり、魂の管理者。死神は悪い存在として扱われる事が多いが、死神には『最高神に仕える農夫』という名もある。
 『死を迎える人物が、魂のみの姿で現世に彷徨い続け悪霊化するのを防ぐ為、あの世へと導くという役目を持っている』といわれている」

 これが死神本来の定義。下写真は基本的な死神の姿。

 死神TシャツーS.jpg

 ロックショップで買ったものなので、少々ヘビメタ色が入っている。本来、衣裳は黒。カマにバラは絡んでない。が、あとは正当派といえそう。
 
 トランプやタロットカードに使われている、黒いローブを着たあの死神である。

 ただ、今回はカマは持たせない。本来の役目通りに、死者の魂を導く存在として威嚇する武器は必要ないと考えた。

 そんな説明をスタッフにしたとき、ある若い助手がこんなことを言った・・。

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(12)SFが分からない大人たち  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 そんな背景があるので「怪獣や怪物が出て来るのは、子供向け」と思われるようになる。大人はSFものを見なくなった。

 1978年の「スターウォーズ」1作目の公開時でさえも、大手新聞の映画評で「この夏の映画。子供向けには『スターウォーズ』がある」と書かれていたくらい。

 アメリカでは1960年代より、SF映画は大人も楽しむ娯楽作品。それが日本は子供向けと言われる時代が長く続いた。

 また、死神は映画に頻繁に登場するキャラではない。日本では馴染みのない存在。「砂かけババア」や「子泣きジジイ」の方がポピュラー。

死神1.jpg

 死神を「子供騙しの存在」と思う人も多い。40代以上の男性でこんなことを言う人がいた。

 「死神の存在は必要ないので、幽霊のみの物語にした方がいい」

 それを聞いて、この人は作品テーマが理解できてないことが分かった。それに映像業界にいるのに想像力がないのも問題。

 その人の言葉を翻訳すると、こういうことだ・・。

 「幽霊ならまだ理解できるが、死神はよく分からない。なので俺にもイメージできる幽霊のみにして、死神はカットしてくれないと、イメージできないんだよなあ・・」

 映画「ストロベリーフィールズ」での死神は、とても重要な存在。或る意味で影の主人公とも言える。大人の象徴でもある。その上、若い世代には十分に想像できるキャラ。

 とは言え、イメージできない人にも、ある程度のリアリティを感じさせることも必要。

 さらに若い世代はSFやファンタジーをたくさん見ている。安易なものを見せると、受け入れてもらえない。

 幸い、もの凄く表現力のある元・状況劇場の俳優さんと出会えた。あとは衣裳。衣装がその他のリアリティやイメージを強める。

 撮影の何年も前から、その死神衣装の勉強と研究を続けていた・・。


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(11)死神は怪獣?  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 死神は存在自体が問題だった・・。

 シナリオを読んでもらった40才以上の男性は、違和感を持つ人が多かった。

死神A.jpg

 「よく分からない!」「存在がイメージできない」「物語に死神は登場しない方がいい」

 そう言う人もいた。

 若い子たちからは全く出ない意見だったので、理由を考えてみる。

 初期の「ゴジラ」シリーズは、大人から子供まで見るSF(当時は空想科学物語)として捉えられていた。

 「キングコング対ゴジラ」の併映は加山雄三・主演の「若大将」シリーズ。もちろん、大人向きの作品だ。

 それがテレビに怪獣が登場したとき、子供たちが圧倒的に支持する。

 以後、その手の作品は「SF」ではなく、「怪獣もの」というジャンルとなり、「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」として発展した・・。


(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(10)いちご娘たちの衣裳  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

砂時計.jpg

 夏美(佐津川愛美)=包帯

 マキ(谷村美月)=体操服

 理沙(芳賀優里亜)=長スカート+背が高い。

 美香(東亜優)=標準+ロングへヤー。

 まずは、こんなふうに4人を表現し分ける。衣裳&メイク部さんに大いに助けられた部分だ。

 あとは、本人と会ってから決めて行く。

 だが、まだ、一番大きな問題が残っている。死神の衣裳である。

 これが非常に難しい。セーラー服と違い、レンタルで借りて来る訳にはいかない。と言って、下手なものを作ると、それだけでドラマ全体が崩れる可能性がある。

 死神が出て来た瞬間に笑いが起こったら、すべて終わり。感動も涙も消えてしまう・・・。

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(9)髪型と髪の色  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 同じように「ストロベリー」でも、衣裳で違いを表現しようとした。が、青春ものなので、みんな制服。違いを出すのは難しい。

 あと使えるのは髪型、髪の色。でも、設定が昭和40年代の話なので、茶髪や金髪は使えない。

 女子高生なのでモヒカンとか、丸坊主、角刈りという極端なのは駄目。どうやって見た目で4人の違いを出すべきか?

 そこで考えたのが1人を体操服にすること。体育系で行動的なキャラを表現できる。もちろんマキ(谷村美月)だ。

 あと、3人が制服。どう違いを出せばいいか?

衣裳部2.jpg

 衣裳部さん。とてもいい提案をしてくれた。影番である理沙(芳賀優里亜)のスカートを長めにした。

 そして夏美(佐津川愛美)はメイクさんに頼んで、事故シーンのあとは白い包帯を頭に巻くことにする。

(つづく)


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衣裳&メイク部の活躍(8)従来の把握法  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 従来のドラマの方法論。見た目でキャラを把握することに慣れた観客も、多くいる。

 全員が美少女という表現で、キャラ分けを理解してもらうのは難しい部分もある。

砂4.png

 もちろん、出演者の佐津川愛美たちは、それぞれに個性的。が、年配の人は「最近の若い子は皆、同じ顔に見える」と言う人も多い。

 さらに、「日本人は皆同じ顔に見える」と言う外国人。そんな人たちでも違いが分かるようにしたかった。

 黒澤明の映画が海外で受ける理由のひとつには、それがある。「乱」でも鮮烈な三原色を衣裳に取り入れることで、明確にキャラを描き分けていた。

 情熱的なサムライは、赤い旗印に赤い陣羽織。温厚なサムライは青の旗印に、青の陣羽織。というふうに、どこの国の人でも違いが分かる。

(つづく)


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