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第二一章 衣装合わせ篇 ブログトップ
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衣裳&メイク部の活躍(7)衣裳による表現  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 ドリフターズも、ゴリラ、デブ、眼鏡、等のキャラで個性を出していた。見た目ですぐ分かる。

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 ただ、その方法論には長年疑問を感じていた。確かにキャラの違いは分かるが、美形の主人公を引き立たすために、他に不細工なキャラを登場させているようにも見えるからだ。

 子供の頃見ていたスポ根ドラマでも、刑事ドラマでも、青春ものでも同じ。最近のドラマでも、まだまだ、その傾向は強い。
 
 脇の人々にも、それぞれの人生があるはず。主人公のために彼ら彼女らは生きている訳ではない。

 それに今回の4人。夏美、マキ、理沙、美香は全員を主人公として進めたい。

 視点を絞らないと見辛いので、夏美にした。が、4人はそれぞれの人生を生きている。その人生が交差するのが、今回の「ストロベリーフィールズ」という物語。

 マキや理沙を安易に、デブやノッポにしたくない。キャスティングでは、わざと美少女ばかりを選ぶ。このことは以前にも書いた。

 誰が主役でもおかしくない魅力的な子たちにした。が、それにより、基本的な問題が再発したのである・・・。

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!




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衣裳&メイク部の活躍(6)新しい挑戦  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 大変なことは分かっていた。一般の観客に校章は、気にならないかもしれない。

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 他にも面倒で大変なお願いをしている。 が、映画というのは細かいところが大切だし・・と考えていたら、衣裳部さんが ・・。

 「分かりました!全部、外します!」

 そう言ってくれた。申し訳ない! そして、感謝・・・・。

 次なる課題はキャラの色分け。通常は俳優の個性以外では、髪型や衣裳でもキャラを表現することができる。

 でも、学校が舞台の作品。登場人物は先生以外が皆、制服。誰が誰なのか?を描き分けるのは大変。

 昨年見た女子高生4人組の映画でも、内の2人が同じに見えて困った。が、それではマズい・・・・。

 そのために、主人公は美形。友達が3枚目。あとはノッポ。チビ。デブ。眼鏡。オカマキャラ等で、違いを出すことが多い。

 しかし・・・。


(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!

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衣裳&メイク部の活躍(5)徹夜作業・・  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]


 そんな中。衣装部スタッフは、あちこちを探してセーラー服を集めてくれた。

 それでも足りないかもしれない。クラスの女子全員がセーラー服を着れる数があれば、とりあえずはOK。
 でも、他のクラスの生徒が廊下や運動場にいるシーンは、どうするか?

 それはジャージでもOKにしようとか決める。その場合も同じデザインのものに統一する。どの学校でも、決められたジャージがあるので、ひとつのメーカーに決める。それでクリアーすることにした。

 そんな数の制服やジャージを集めるのも大変なのに、僕がさらに面倒なお願いをする。制服のイメージは非常にいい。昔の青春ドラマに出て来るような感じ。

11653164.png

 ただ、胸ポケットに校章のような大きなマークが刺繍されていた。そのせいで私立学校の制服のような印象。舞台は田舎町。公立高校的であってほしい。

 衣裳部さん。困った顔でセーラー服を触りながら、言う。

 「そうですね・・・縫い付けてあるものなので、時間をかければ外せないことはないんですけど・・」

 「では、お願い!」

 というのは簡単。撮影までには他にも、せねばならないことが山ほどある。なのに、彼女たちは何十着とある全てのセーラー服から、校章外を外してもらう事になる。

 撮影まであと8日。毎晩徹夜の作業となるはずだ・・。なのに、そんな衣裳部さんに僕は、さらにさらに無茶なお願いをする・・。 

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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衣裳&メイク部の活躍(4)セーラー服へのこだわり 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 こだわったのはセーラー服。

 あっ、別に趣味ではないので、念のため。今回のメイン・キャラは皆、高校生。映画として拘らない訳にいかない。

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 最近の学校はブレザーやベストが多い。が、昭和40年代のイメージを守るために、衣裳部さんには、懐かしい感じの当時のセーラー服を探してもらった。

 それが大変だった。メインの4人の分位は確保できるのでは?と思うかもしれない。が、衣裳としては不十分。クラスメート数だけ制服が必要なのである。

 さらに廊下を歩く生徒や登校する生徒の分も、用意しておかなければならない。クラスが40人として、半数の20人が女子。他の生徒を入れて30〜50人分の制服を揃える必要があった。

 なのに、最近の青春ドラマでは、セーラー服の需要が少なくなっていた。貸し衣裳の会社でも、あまりストックを置いていないという。

 さらに、同時に進行している他の作品でも、同じような制服が使われているらしい。大量に貸し出されたあと、というのだ・・・。


(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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衣裳&メイク部の活躍(3)ここで衣装合わせ! 2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 場所は五反田にある、衣裳部さんたちのいる会社の一室。

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 部屋の半分は候補の衣裳が置かれていて、俳優が着替えるための外からは見えない試着室。

 残りの8畳くらいのスペースにはL字型に椅子が置かれて、スタッフが座われる。

 衣裳を着て試着室から出て来た俳優を、みんなで見れるようになっている。

 俳優たちは1人ずつ、30分から1時間置きにやってくるように連絡。綿密なスケジュールが演出部によって組まれている。

 参加するスタッフは、監督である僕、演出部3人、撮影、照明の技師。制作部。そして今回の主役・衣裳部とメイク部。

 衣装合わせでは衣裳を決めるだけではなく、メイクや髪型も決める。

 撮影準備もここまで来ると、本当にクランクインが近いと思えて嬉しい。

 俳優たちがやってくるまでに、衣裳部さんから、いくつかの衣裳を見せてもらった・・。


(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!


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衣裳&メイク部の活躍(2)衣装合わせ以前の段取り  2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 俳優が決まればサイズを聞いて、衣装を用意。

 考えていたパターンに加えて、その人に似合う形や色も考慮して選ぶ。

衣裳部1.jpg

 1枚のシャツを選ぶだけでも、多くの勉強と、映画的発想と、センスが求められる。

 そうやって準備したものを衣装合わせのときに、俳優が着て監督が決定する。

 ここまで準備していてくれるので、ファッションに疎い男性や年配の監督でも衣裳を決め易い。

 彼女たちのおかげだ。

 そんな作業をする、衣装合わせが本日行われる・・・。

 
(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!






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衣裳&メイク部の活躍(1)衣装合わせ    2005/9/9 [第二一章 衣装合わせ篇]

 映画のことを書くと、どうしても俳優の話が多くなる。が、作品を支えるスタッフのことを忘れてはいけない。

 撮影部や演出部はまだ注目されることがあるが、それ以外にもいろんなパートが活躍している。

 衣装&メイク部。

衣装会わせ.jpg


 最近の撮影スタッフは女性が多くなったが、「ストロベリー」太田組では、昔ながらに男性が多く、女性は彼女らのみである。

 では、衣裳・メイク部とはどんな仕事をしているのか? 仕事はまずシナリオを読み込みから。登場人物がどんな衣装を着ているか?をイメージ。

 文章で指定されているものも含め、ドラマの時代設定、どの地方の話か、季節などを考慮して衣裳パターンを考える。

 今回は昭和40年代が舞台。最近のファッションでは駄目。まず、その時代の勉強からスタート。

 単に当時流行ったものを用意するのではなく、同じ時代でも裕福な家庭と貧しい家では着るものが違うし、都会と田舎でも違う。

 また、時代考証が合っているだけではなく、服の形や色、デザインが登場人物のキャラクターを象徴している必要もある。

(つづく)


*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと8日!

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