切って貼る 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
書き直した部分は、パソコンで打ち出してシナリオに貼付ける。
以下の写真のような感じ。
(つづく)
以下の写真のような感じ。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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チーフの答え。友人の感想。2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
「と、いう展開に直そうと思うんですよ。どうです? チーフ」
「うーーーーーん。いい話だ。前は4人でずっと一緒に行動していて、死神が来てから1人ずつ連れて行かれる。
でも、今回は一度別れて、やっと再会したのに、連れて行かれる。
その方が残酷だけど、より感動出来る。それに、そのストーリーなら。スケジュール的にも嵌る・・・。俺も助かる・・」
助けられたのは、僕の方だ。今回は素敵なスタッフに、支えられていることを痛感。
そして作品を守ろうと、格闘してくれたチーフの姿に感動した。
早々に書いて、友人に見せる。スケジュール問題を知らない人の感想が聞きたかった。
一読した友人が言う。
「泣ける感動シーンが、またひとつ増えましたね? 前よりもいい話になったと思います」
(つづく)
「うーーーーーん。いい話だ。前は4人でずっと一緒に行動していて、死神が来てから1人ずつ連れて行かれる。
でも、今回は一度別れて、やっと再会したのに、連れて行かれる。
その方が残酷だけど、より感動出来る。それに、そのストーリーなら。スケジュール的にも嵌る・・・。俺も助かる・・」
助けられたのは、僕の方だ。今回は素敵なスタッフに、支えられていることを痛感。
そして作品を守ろうと、格闘してくれたチーフの姿に感動した。
早々に書いて、友人に見せる。スケジュール問題を知らない人の感想が聞きたかった。
一読した友人が言う。
「泣ける感動シーンが、またひとつ増えましたね? 前よりもいい話になったと思います」
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(6)再会・・・。2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
2人は柔道部へ。マキが毎日、練習していた場所。
部室を覗くと、壁にかかった部員の札。
それを見つめる少女。マキだ・・。
そして、教室。再会を喜ぶ3人。様子を見つめるのは、ふて腐れた顔の理沙。
やっと、4人が集まった。もう、会えないと思った友達・・。
夏美は泣きそうになる。でも、とても嬉しい。みんな思いは同じだった。
しかし、マキ、美香、理沙に残された時間は少なく、1人また1人と、あの世に連れて行かれるのである・・・。
(つづく)
部室を覗くと、壁にかかった部員の札。
それを見つめる少女。マキだ・・。
そして、教室。再会を喜ぶ3人。様子を見つめるのは、ふて腐れた顔の理沙。
やっと、4人が集まった。もう、会えないと思った友達・・。
夏美は泣きそうになる。でも、とても嬉しい。みんな思いは同じだった。
しかし、マキ、美香、理沙に残された時間は少なく、1人また1人と、あの世に連れて行かれるのである・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(5)新しい物語展開 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
新しい展開は、こうだ。
バラバラになった4人。主人公の夏美だけが、河原に残されている。何時間経っても皆、帰って来ない。
「もう、タイムリミットが来て・・・死神に連れて行かれたのかな・・。
そうだ。みんなと一緒に過ごした学校に行こう。せめて、マキや理沙、美香の想い出に触れたい・・・」
夏美は一人、学校へ行く。
長い廊下。寂しげに歩く夏美の前方。座り込む女子高校生。
美香だ・・・。
美香も、夏美に気づき顔を上げる。
もう、会えないと思っていた美香との再会。夏美が微笑む・・・。
(つづく)
バラバラになった4人。主人公の夏美だけが、河原に残されている。何時間経っても皆、帰って来ない。
「もう、タイムリミットが来て・・・死神に連れて行かれたのかな・・。
そうだ。みんなと一緒に過ごした学校に行こう。せめて、マキや理沙、美香の想い出に触れたい・・・」
夏美は一人、学校へ行く。
長い廊下。寂しげに歩く夏美の前方。座り込む女子高校生。
美香だ・・・。
美香も、夏美に気づき顔を上げる。
もう、会えないと思っていた美香との再会。夏美が微笑む・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(4)スピルバーグの勝利!2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
そのシーン。勝負が一瞬で着く!というのに変える。それなら下痢をしたフォードでも、撮影ができる!
映画館で「レイダース」を見たとき、そのシーンは大ウケだった。「これから戦いが始まる!」と思わせておいて、インディが拳銃を抜き。銃弾一発! ドキューーーン!
それで勝負がつき。大きな刀を振り上げた黒装束の男が倒れる!
壮絶な肩すかし。観客は大爆笑。「そんなの在りかよ〜!」と突っ込みたくなるが、あははは・・という感じだった。
スピルバーグは、アクションシーンを爆笑シーンに変えたのだ。
これは結果的に成功。アクションを延々と見せるより、笑いで見せることの方が遥かに新鮮であり、面白い。
災い転じて福となす。いつも、こうはいかないだろうが、スピルバーグはそれを成し遂げたのである。
「レイダース」の撮影は予定より、数日早く終了。製作費内で納め、映画も大ヒットしたのである。
その後のスピルバーグはご存知の通り、「ET」「インディジョーンズ/魔球の伝説」「ジュラシック・パーク」「シンドラーのリスト」とさらなる活躍を続けて行くのだ。
さて、こちらも似たような状況。何とか切る抜けねばならない。スピルバーグ・レベルではないが、僕が考えた新展開は次のようなものだ・・。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(3)スピルバーグの奇策? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
今となっては「インディ・ジョーンズ」シリーズの第1作となった「レイダース/失われたアーク」
日本映画から比べると大作だが、ハリウッド的には中規模作品。
経済的に撮影せねばならない・・・。
飛行機が飛ぶシーンは、映画「失われた地平線」の映像をもらった。
登場する潜水艦は、ドイツ映画「Uボート」で使ったものを借りている。
実際に作ったのは、ナチスの複翼機くらいだ。状況は厳しい・・。
その日撮影するシーン。インディ・ジョーンズが巨大な刀を持った大男と、戦う。
手に汗握るアクションが炸裂する場面。でも、下痢をしているハリソン・フォードにその体力はない。彼の回復を待つ時間もない。
そこでスピルバーグはフォードと相談。凄いアイディアを思いつく。
(つづく)
日本映画から比べると大作だが、ハリウッド的には中規模作品。
経済的に撮影せねばならない・・・。
飛行機が飛ぶシーンは、映画「失われた地平線」の映像をもらった。
登場する潜水艦は、ドイツ映画「Uボート」で使ったものを借りている。
実際に作ったのは、ナチスの複翼機くらいだ。状況は厳しい・・。
その日撮影するシーン。インディ・ジョーンズが巨大な刀を持った大男と、戦う。
手に汗握るアクションが炸裂する場面。でも、下痢をしているハリソン・フォードにその体力はない。彼の回復を待つ時間もない。
そこでスピルバーグはフォードと相談。凄いアイディアを思いつく。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(2)「レイダース/失われたアーク」の場合 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
少し話しが逸れるが、こんな話をご紹介。
スケジュール問題というのは、本当に厳しい。規模は違えどハリウッドも同じだ・・。
「アラビアのロレンス」のデビッド・リーン監督。
膨大な製作費を使い、壮大なセットを組み、1年近い日数をかけて撮影。
そんな映画は近年ほとんどない。
(とはいえ、日本と比べるとまだまだ、豪華で贅沢!!)
今年、「宇宙戦争」が公開されたヒット・メーカー。スティーンブン・スピルバーグでさえ同じ。
特に1980年の「1941」が興行的に振るわず、大赤字を出したあとは苦しい。
ジョージ・ルーカスがプロデュサーをつとめることで、スタートした「レイダース/失われたアーク」を失敗するとあとがなかった。
予算超過やスケジュール、スケジュールを大幅に超えた撮影は許されない。
そんな撮影中、確かカイロでの撮影だったと思う。
インディ・ジョーンズ役のハリソン・フォードが下痢を起こし、アクションシーンが撮れないでいた。
立っているだけで精一杯。しかし、その日の内に撮影を済ませ、次のロケ地に向かわなければならない。
そのシーンの撮影ができないとスケジュールが大幅に変わり、製作費をオーバーするのである・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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手直しした物語(1)3人バラバラ作戦? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
考えついたアイディア、チーフに話した。
現在のシナリオ。夏美とマキたち4人は、想い出の場所を訪ねて町を彷徨う。
実家、河原、父の働く工場、海、そして学校。それぞれの場所に、それぞれの想い出がダブる。
全員が一緒に行動。夏美がいないと、幽霊の少女たちは、誰とも話すことができないからだ。
新たなバージョン。マキと理沙のケンカをきっけに、バラバラに行動するという展開に変更する。
それぞれが、1人でそれぞれの想い出の地を訪ねる。
それによりスケジュール問題が、まず解決する。
撮影日が足りないのではないのは、4人が一緒にいるシーンが多いから。
もともと撮影は余裕がある。
上の展開なら、A子がいないときは、B子。B子がいないときは、C子の単独の撮影ができる。4人一緒の撮影日が大幅に減る。
ただ、真面目なチーフは、こう言うだろう。
「また、スケジュールのために言ってんだろう?」
が、そうではない。このあとの展開。我ながら、「よく思いついた!」と感じるものだ。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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「スケジュールのためなら、受け入れられない」 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
「チーフ。例のスケジュール問題。解決してないですよね?」
「してない! でも、もう少し考えてみる・・」
「実は、僕も考えたんですが、4人一緒のシーンを直そうと思うんです」
「・・・監督。もしかしたら、スケジュールのこと心配して、無理にシナリオを直そうというんじゃないよね?
それならやめてほしい! こちらで何とか考えるから」
グッと来た。本当に大した人だ。頭が下がる。
「いや、違うんです。もし、スケジュール問題がなくても、直したい部分です」
「・・・・・・・もし、それが本当で、シナリオがよくなることなら、賛成。
でも、スケジュールのために直すなら、受け入れられない・・・」
映画魂のある、そんなチーフに、考えたプランを話した・・。
(つづく)
「してない! でも、もう少し考えてみる・・」
「実は、僕も考えたんですが、4人一緒のシーンを直そうと思うんです」
「・・・監督。もしかしたら、スケジュールのこと心配して、無理にシナリオを直そうというんじゃないよね?
それならやめてほしい! こちらで何とか考えるから」
グッと来た。本当に大した人だ。頭が下がる。
「いや、違うんです。もし、スケジュール問題がなくても、直したい部分です」
「・・・・・・・もし、それが本当で、シナリオがよくなることなら、賛成。
でも、スケジュールのために直すなら、受け入れられない・・・」
映画魂のある、そんなチーフに、考えたプランを話した・・。
(つづく)
2008-04-23 12:11
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降臨? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
これが「霊が降りて来た」というやつか!
スケジュールの件。バスタブで、お湯に浸かっていたとき。稲妻に打たれたように、思いついた。
映画の各シーンには必ず意味がある。大きなテーマを築いて行く上で、役割がある。
石垣を築くようなもので、たくさんあるからと、1つを抜いてしまうと全てが崩れる。それが物語というもの。
それをもう一度、確認していて、あることに気づいた。
そのアイディアをあらゆる角度から、見つめる。何度も頭から考え、他のシーンとの兼ね合いを検証。
行ける! 風呂に入ったまま、携帯でチーフに電話した!
(つづく)
スケジュールの件。バスタブで、お湯に浸かっていたとき。稲妻に打たれたように、思いついた。
映画の各シーンには必ず意味がある。大きなテーマを築いて行く上で、役割がある。
石垣を築くようなもので、たくさんあるからと、1つを抜いてしまうと全てが崩れる。それが物語というもの。
それをもう一度、確認していて、あることに気づいた。
そのアイディアをあらゆる角度から、見つめる。何度も頭から考え、他のシーンとの兼ね合いを検証。
行ける! 風呂に入ったまま、携帯でチーフに電話した!
(つづく)
2008-04-23 12:11
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誇り高き男 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
数日が経った。スケジュール問題はそのまま。チーフはまだ悩んでいる。
3週間の撮影スケジュール、延ばすことはできない。俳優側の予定も変えられない。
チーフがこう言って来るかも・・。
「悪いんだけど、やっぱりシナリオ。4人一緒のシーンを少し切ってもらえないか?」
でも、そんな連絡はない・・。黙々と考え続ける。あらゆる可能性を検討していた。凄い人だ・・。
映画関係者の中には問題が起こると、努力し解決しようとせず、自分に責任があるのに、安易にシナリオを直させることで済まそうとする輩が多い。
それは結局、作品レベルを落すことになる・・。責任を果たさない上に、作品を歪める。とんでもない話だ。
友人の監督、似たよう経験をした。
プロデュサーが予定した製作費を集められなかった。その尻拭いのため、シナリオを短くしろと命令された。その上に、監督料をゼロにされる。
でも、金を集められなかったP、しっかり興行収益を確保。監督が持つ権利まで持って行こうとした。そんなヤツ、多い。
シナリオに関して今回は、極限まで短くしている。これ以上短縮するのは不可能。あとは、クオリティを落とすどころでは済まない。
物語自体が破綻し、つじつまが合わなくなる。
チーフはそれを理解している。プライドもある。だから、口にしない。強い責任感を持つ、本物のプロだ。
が、何か方法はないか? 僕も考えた。
自宅で仕事をしていた日。朝から風呂で考えた。夏美、マキ、理沙、美香。4人。ロケ地。スケジュール。河原。学校・・・・。
何かを感じる・・・もしかしたら・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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演出部のプライド 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
解決する方法は、ひとつ・・・。
4人が揃って出演するシーン、減らすこと。
でも、この数ヶ月で、2度もシナリオを短くしている。
1度目は・・・。
「今の製作費で、このシナリオ内容を撮りきれない!」といわれたとき。
「このシナリオで行こう! 予算は***円」と決めてスタート。
なのに、あとになって「この予算では無理!」といい出した人がいた。
そのために大幅にシナリオをカット。短くした。
2度目・・・、
直前にあるスポンサーから、製作費が出なくなったとき。
「製作費が足りない。だから、シナリオを短くしろ!」
尻拭いをシナリオに持って来た。
すでに短くした物語をさらに短くしろという。減量したボクサーに試合直前、もっと痩せろというようなもの!
通常なら物語が破綻。感動するどころか、辻褄の合わない作品になってしまう。
いずれも責任は、別のところにある。それを安易にシナリオを短くすることで、解決しようとしたのだ・・・。
でも、耐えて、断腸の思いで短縮した。
当然、クオリティが下がる。本来のレベルに戻すために、別の形でさまざまな努力。ようやく今に至る。
なのに、今またチーフが、こう言うかと思えた。
「4人のシーンを減らしてくれると、助かるんだけど・・」
一番簡単な解決法。映画人はその方法を取ることが多い。
でも、チーフは口にしなかった。
「もう少し考えてみる・・・」
そういう。その言葉から感じることあった。
「撮影スケジュールを組むのは、俺の仕事。
それがうまく行かないからと、シナリオを直せ! というのは違う。
俺のプライドも許さない。何とか考える!」
演出部チーフの熱い思い、伝わって来た・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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さまざまな理由・・・ 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
メインの4人。全員が少しずつ、別の仕事が入っているという。
掛け持ちということではないが、前に出演した作品の舞台挨拶とか。どうしても出ねばならないものがあるらしい。
義務教育の子は授業は休んでも、運動会は出ないといけないとか。今は9月。ちょうど、運動会シーズン・・。
それを踏まえてスケジュールを立てると、4人揃っての撮影日がどうしても足りなくなるという。
撮影日が足りないというより、3週間の中では組めない条件となっている。
事実、量的には全てのシーンが撮れる日数があり、休みの日もある。何と連休まであるという。
そんな撮影は珍しい! なのに、入り切らない・・。
「あらゆる角度から考えて、予定を組んでみた。けど、どうしても・・・駄目なんだよなぁ・・」
チーフは、考え込んでしまう。
どうすればいいのか・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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スケジュールに入りきれない! 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
演出部チーフは言う。
「撮影スケジュール立ててみたんだけど、どうしても入り切らないんだ・・」
基本的に映画撮影は1ヶ月。それを最近は3週間でやる。2週間という組もある。
幸い、今回は3週間ほど。
連日、徹夜という撮影ではない。
「何でもいいから、撮り切らないと終わらない!」という撮影ではない。
ちゃんと「いい作品」を作ることを目的とした日程だ。
なのに、なぜ、スケジュールが合わないのか?
チーフの説明を聞いた・・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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演出部チーフの返答・・ 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
演出部チーフに話した。
「そんな無茶な! 製作費が1億円の映画でも、そんな撮り方はしないよ!」」
といわれるかと思った。そんな答えでも仕方のない提案である。
でも、チーフはこう言う。
「分かった。何とか考えてみる・・・」
あっさり過ぎて、拍子抜け。
そういいながら出来たスケジュールを見ると「順撮り」どころか、超まとめ撮りになってるかも?
不安だった。が、いざ、仮スケジュールを見ると、限りなく順撮りに近い予定が立てられていたのである。
感謝!!!!!!!
だが、ひとつ、大きな問題があるという。いや、致命的な問題があるというのだ!
(つづく)
「そんな無茶な! 製作費が1億円の映画でも、そんな撮り方はしないよ!」」
といわれるかと思った。そんな答えでも仕方のない提案である。
でも、チーフはこう言う。
「分かった。何とか考えてみる・・・」
あっさり過ぎて、拍子抜け。
そういいながら出来たスケジュールを見ると「順撮り」どころか、超まとめ撮りになってるかも?
不安だった。が、いざ、仮スケジュールを見ると、限りなく順撮りに近い予定が立てられていたのである。
感謝!!!!!!!
だが、ひとつ、大きな問題があるという。いや、致命的な問題があるというのだ!
(つづく)
2008-04-23 12:10
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撮影スケジュールは順撮りで行きたい! 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
オープニングの夏美と、エンディングの夏美の顔は・・・違っていてほしい。
「ひと夏の物語」を経験し、成長した夏美であってほしい。
それは演技だけでは出せないものであり、そこまで引き出してこそ「ストロベリーフィールズ」の物語は、リアリティを持ち感動できる作品になると考える。
また、メインの出演者は皆10代。物語の時間が行ったり来たりする中で演じるより、時間順に芝居が出来た方がやりやすいはず。
特に東亜優は新人であり、芝居は初めて。いや、佐津川、谷村も、これまでに2〜3本のドラマしか経験していない。
だから、よりよい環境で、やりやすい状況で撮影に臨ませたい。
そのこと、演出部チーフに話した・・・・。
(つづく)
「ひと夏の物語」を経験し、成長した夏美であってほしい。
それは演技だけでは出せないものであり、そこまで引き出してこそ「ストロベリーフィールズ」の物語は、リアリティを持ち感動できる作品になると考える。
また、メインの出演者は皆10代。物語の時間が行ったり来たりする中で演じるより、時間順に芝居が出来た方がやりやすいはず。
特に東亜優は新人であり、芝居は初めて。いや、佐津川、谷村も、これまでに2〜3本のドラマしか経験していない。
だから、よりよい環境で、やりやすい状況で撮影に臨ませたい。
そのこと、演出部チーフに話した・・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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「順撮り」とは何か? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
だから、排水口のシーンはまとめず、シナリオ順に撮影して、3回に分けて撮影に訪れるという形にしたい。
映画の世界では「順撮り」という。俳優は精神的な展開を時間順に、体現できるので非常にやりやすくなる。
ただ、製作的には大変なこと。
経済的、時間的に非常に手間と負担のかかるものとなり、あまり行われない。
北野武監督はこの「順撮り」を実践するが、伊丹十三監督はやっていない。ハリウッド映画でも少ない。
しかし、この方法論を実践することが、10代の佐津川愛美たちがより演技に集中できて、「気持ち」表現しやすくなるはず。
役柄と同じように物語を体験し、成長してくれるはずだ!
(つづく)
2008-04-23 12:10
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アイドル映画がつまらない理由 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
昔、よくあったアイドル映画。
それらも「大物俳優」スタイルで撮られた。スケジュールがタイトで忙しい人気歌手を優先的に撮影。あとで脇役のシーンを撮る。
主役はもともと歌手だったりする。台詞を覚え、話すだけで精一杯。気持ちを作ったりできない。
スタッフも早く撮影して、テレビの歌番組に間に合うように送り出すので精一杯。
それでいいものが、できる訳がない。
そのために「アイドル映画」というと安易で、ヘタな芝居を見せるものという印象が出来てしまった。
それだけは、したくない・・・。
有名なベテラン俳優が出演した映画。それも彼のシーンは、まとめて2日ほどで撮られた。映画を見ると何度も出て来るが、ギャラを値切って出てもらったので、優先的に撮影。
もの凄くうまい俳優なのに、その作品ではどのシーンもテンションが同じ。見ていてげんなり。
いくら演技派の俳優でも、同じ日に撮ったものは同じテンションやトーンになってしまう。物語の中で、長い時間が経っているのに、彼のシーンだけは時間がストップしていた・・・。
(つづく)
それらも「大物俳優」スタイルで撮られた。スケジュールがタイトで忙しい人気歌手を優先的に撮影。あとで脇役のシーンを撮る。
主役はもともと歌手だったりする。台詞を覚え、話すだけで精一杯。気持ちを作ったりできない。
スタッフも早く撮影して、テレビの歌番組に間に合うように送り出すので精一杯。
それでいいものが、できる訳がない。
そのために「アイドル映画」というと安易で、ヘタな芝居を見せるものという印象が出来てしまった。
それだけは、したくない・・・。
有名なベテラン俳優が出演した映画。それも彼のシーンは、まとめて2日ほどで撮られた。映画を見ると何度も出て来るが、ギャラを値切って出てもらったので、優先的に撮影。
もの凄くうまい俳優なのに、その作品ではどのシーンもテンションが同じ。見ていてげんなり。
いくら演技派の俳優でも、同じ日に撮ったものは同じテンションやトーンになってしまう。物語の中で、長い時間が経っているのに、彼のシーンだけは時間がストップしていた・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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シナリオの順番通りに撮影? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
つまり、1度に3シーン全部を撮るのではなく、シナリオ通りに、物語通りに、頭からそれぞれのシーンを撮影。
佐津川愛美に「夏美」体験をしてもらうということ。
別のいい方をすえば、撮影を限りなく、シナリオの順番通りに撮影するということだ。
つまり、夏美がマキたちと出会い、行動を共にし、ケンカして、でも、やがて理解し合って、友達になる、そして別れという物語を・・・、
俳優・佐津川愛美が、マキ=谷村美月、理沙=芳賀優里亜、美香=東亜優と映画撮影という場で出会い、共に芝居に励み、ときにはライバルとして張り合う・・・
でも、苦しい撮影を共に乗り切り、でも、出番が終わった子からいなくなっていく。残った者がその子の分もがんばる。
そして最後は、佐津川1人となる。一緒に撮影した谷村も、芳賀も、東も出番を終えてもういない。シナリオ通りに撮ることで、佐津川に夏美と同じ体験をしてもらうのである。
そこには必ず演技を超えたものが出るはず。ある種、ドキュメンタリーともいえる。成長が出るはずだ・・。
(つづく)
佐津川愛美に「夏美」体験をしてもらうということ。
別のいい方をすえば、撮影を限りなく、シナリオの順番通りに撮影するということだ。
つまり、夏美がマキたちと出会い、行動を共にし、ケンカして、でも、やがて理解し合って、友達になる、そして別れという物語を・・・、
俳優・佐津川愛美が、マキ=谷村美月、理沙=芳賀優里亜、美香=東亜優と映画撮影という場で出会い、共に芝居に励み、ときにはライバルとして張り合う・・・
でも、苦しい撮影を共に乗り切り、でも、出番が終わった子からいなくなっていく。残った者がその子の分もがんばる。
そして最後は、佐津川1人となる。一緒に撮影した谷村も、芳賀も、東も出番を終えてもういない。シナリオ通りに撮ることで、佐津川に夏美と同じ体験をしてもらうのである。
そこには必ず演技を超えたものが出るはず。ある種、ドキュメンタリーともいえる。成長が出るはずだ・・。
(つづく)
タグ:佐津川愛美
2008-04-23 12:10
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演技以上の演技を引き出す? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
これらのシーンで、夏美役の佐津川愛美が表現しなければならない「思い」を書いてみる。
1、最初は一緒に応援に行くことで、「友達になれるかも・・」とドキドキする夏美。
2、幽霊のマキ(谷村美月)や理沙(芳賀優里亜)のために何かできることはないか? 真剣に悩む。
3、マキたちがいなくなり、再び1人ぼっちになった夏美。悲しみに耐える。でも、3人との想い出が支えてくれる。
かなり大きな心理展開がある。これを表現するのは簡単ではない。台詞を口にするだけでは決して表現できないものがある。
もっと言えば、演技だけでは表現しきれない部分が大きい。
それには何が必要か? 形としての演技だけではなく、本当に夏美=佐津川愛美に、そんな気持ちになれる、経験してもらうしかない。
(つづく)
1、最初は一緒に応援に行くことで、「友達になれるかも・・」とドキドキする夏美。
2、幽霊のマキ(谷村美月)や理沙(芳賀優里亜)のために何かできることはないか? 真剣に悩む。
3、マキたちがいなくなり、再び1人ぼっちになった夏美。悲しみに耐える。でも、3人との想い出が支えてくれる。
かなり大きな心理展開がある。これを表現するのは簡単ではない。台詞を口にするだけでは決して表現できないものがある。
もっと言えば、演技だけでは表現しきれない部分が大きい。
それには何が必要か? 形としての演技だけではなく、本当に夏美=佐津川愛美に、そんな気持ちになれる、経験してもらうしかない。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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排水口シーンの意味? 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
排水口のシーン・・。
1度目は、いちご娘4人が一同に揃う。
2度目は、ケンカして、バラバラになる。
3度目は、3人がいなくなり、夏美1人。
同じ場所で、それぞれを見せることで、より夏美の気持ちを表現できる。見ている人もこう思う。
「ああ、最初にマキの応援をしたところに、また4人が集まり、あのときはケンカした。
その後、仲良くなったのに、今は夏美1人・・・。
なぜ、もっと、早くに互いを知ることが出来なかったのだろう・・・」
そこに大切なテーマがあり、それを浮き彫りにするシーンでもある。
だからこそ、同じ場所を3回(オープニングも入れると4回)使うのだ。
俳優の演技も大変だ。
夏美役の佐津川愛美が、表現しなければならない「思い」を書いてみる・・。
(つづく)
1度目は、いちご娘4人が一同に揃う。
2度目は、ケンカして、バラバラになる。
3度目は、3人がいなくなり、夏美1人。
同じ場所で、それぞれを見せることで、より夏美の気持ちを表現できる。見ている人もこう思う。
「ああ、最初にマキの応援をしたところに、また4人が集まり、あのときはケンカした。
その後、仲良くなったのに、今は夏美1人・・・。
なぜ、もっと、早くに互いを知ることが出来なかったのだろう・・・」
そこに大切なテーマがあり、それを浮き彫りにするシーンでもある。
だからこそ、同じ場所を3回(オープニングも入れると4回)使うのだ。
俳優の演技も大変だ。
夏美役の佐津川愛美が、表現しなければならない「思い」を書いてみる・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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撮影スケジュールで、拘りたいシーン 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
前振りが長くなった。先に書いた「まとめ撮り」。今回、それだけはしたくない。
幸い、大物俳優は出ないので、その必要はない。が、同じ場所のシーンをまとめて撮るようなこともしたくない。
ま、そんなことを言っていると、予算と時間が限りなく必要になる。そこで1カ所だけ、こだわった・・。
夏美(佐津川愛美)たちが、河原の排水口のシーンを訪れるシーンが3回ある。
まず、マキ(谷村美月)が大会に出るために応援に訪れるとき。
次に、事故のあと、幽霊になったマキと理沙(芳賀優里亜)が喧嘩するとき。
最後に夏美が一人で排水口を訪れ、想い出のポラロイドを見つめるシーン。
全部、同じ場所なので、通常なら1度に3シーンとも撮ってしまう。
しかし、それはできない。この場所は作品にとって、非常に重要な役割を占めるからだ・・・・。
(つづく)
幸い、大物俳優は出ないので、その必要はない。が、同じ場所のシーンをまとめて撮るようなこともしたくない。
ま、そんなことを言っていると、予算と時間が限りなく必要になる。そこで1カ所だけ、こだわった・・。
夏美(佐津川愛美)たちが、河原の排水口のシーンを訪れるシーンが3回ある。
まず、マキ(谷村美月)が大会に出るために応援に訪れるとき。
次に、事故のあと、幽霊になったマキと理沙(芳賀優里亜)が喧嘩するとき。
最後に夏美が一人で排水口を訪れ、想い出のポラロイドを見つめるシーン。
全部、同じ場所なので、通常なら1度に3シーンとも撮ってしまう。
しかし、それはできない。この場所は作品にとって、非常に重要な役割を占めるからだ・・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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撮影スケジュール/黒澤明監督の場合 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
これは有名な話だが、黒沢明監督が「七人の侍」を撮ったとき。
クライマックスの撮影をなかなか始めなかった。それまでの部分を丹念に撮り、予定したスケジュールが過ぎても終わらず、製作費も使い果たしてしまう・・・・。
会社は激怒して、撮影を中断。そこまでの部分を編集して見せろと迫る。
と、映画冒頭のシーンから、いよいよ野武士たちが村の攻めに来て、三船敏郎が屋根の上から「来やがった!来やがった!」と叫ぶシーンで終わっていたという。
重役たちは「続きは?」というと、黒沢監督、「まだ撮ってません」と答える。
それで撮影続行が決定。新たな予算が降りたという。
これは黒澤監督の計算で、最初に降りた製作費で「七人の侍」は撮りきれないと感じた。でも、クライマックスを撮ってしまうと、会社が撮影を中断して、そこまでのシーンを編集。公開してしまうだろうと読んだのだ。
それでかたくなに、クライマックスは撮影せずにいたらしい。
こうして「七人の侍」は完成。大ヒット。追加予算で出た額もあっと言う間に回収して、製作費の何倍もの興行収入を上げたという。
巨匠のやることはやはり凄い。撮影スケジュールにも演出がある。
(つづく)
クライマックスの撮影をなかなか始めなかった。それまでの部分を丹念に撮り、予定したスケジュールが過ぎても終わらず、製作費も使い果たしてしまう・・・・。
会社は激怒して、撮影を中断。そこまでの部分を編集して見せろと迫る。
と、映画冒頭のシーンから、いよいよ野武士たちが村の攻めに来て、三船敏郎が屋根の上から「来やがった!来やがった!」と叫ぶシーンで終わっていたという。
重役たちは「続きは?」というと、黒沢監督、「まだ撮ってません」と答える。
それで撮影続行が決定。新たな予算が降りたという。
これは黒澤監督の計算で、最初に降りた製作費で「七人の侍」は撮りきれないと感じた。でも、クライマックスを撮ってしまうと、会社が撮影を中断して、そこまでのシーンを編集。公開してしまうだろうと読んだのだ。
それでかたくなに、クライマックスは撮影せずにいたらしい。
こうして「七人の侍」は完成。大ヒット。追加予算で出た額もあっと言う間に回収して、製作費の何倍もの興行収入を上げたという。
巨匠のやることはやはり凄い。撮影スケジュールにも演出がある。
(つづく)
タグ:黒澤明
2008-04-23 12:10
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撮影スケジュール/ある巨匠監督の場合 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
その巨匠監督も、独特のスケジュール論をお持ち。
前半に厳しい撮影を持って来るという。
ある作品ではシーン22が凄く大変で、1ヶ月くらい毎日シーン22を撮っていたという。
スタッフも大変。「まだまだ、他のシーンもあるのに、毎日シーン22。これで本当に終わるのだろうか?」と不安になる。
だから、がんばる! 早く終わらさなければ!
それによってスタッフがダレることなく、ずっと緊張感が持続するという。
また、長期の撮影の場合は体力的にも精神的にも終盤になると、厳しくなってくる。
だから、大変な撮影は体力のある内に!という意味もあるという。
そしてシーン22さえ終わる。と、毎日、数多くのシーンが撮影される。もの凄いスピードで撮影が進む。
体力的にも厳くなったスタッフも、スピードがアップしたように感じ「これなら終わりそうだ!」と希望が見えてがんばるという。
これもスタッフ心理を心得た、スケジュールになっているのである。
(つづく)
前半に厳しい撮影を持って来るという。
ある作品ではシーン22が凄く大変で、1ヶ月くらい毎日シーン22を撮っていたという。
スタッフも大変。「まだまだ、他のシーンもあるのに、毎日シーン22。これで本当に終わるのだろうか?」と不安になる。
だから、がんばる! 早く終わらさなければ!
それによってスタッフがダレることなく、ずっと緊張感が持続するという。
また、長期の撮影の場合は体力的にも精神的にも終盤になると、厳しくなってくる。
だから、大変な撮影は体力のある内に!という意味もあるという。
そしてシーン22さえ終わる。と、毎日、数多くのシーンが撮影される。もの凄いスピードで撮影が進む。
体力的にも厳くなったスタッフも、スピードがアップしたように感じ「これなら終わりそうだ!」と希望が見えてがんばるという。
これもスタッフ心理を心得た、スケジュールになっているのである。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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撮影スケジュール/伊丹十三監督の場合 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
話が少し逸れたので戻す。スケジュールに関して、有名監督たちの逸話を紹介する。
伊丹十三監督の「マルサの女」では、ユニークなスケジュールが立てられた。
初日から雨のシーン。
雨といっても、本物の雨を待つ訳ではない。大量の水を用意して、それを何本ものホースを使って人工的に雨を振らすのだ。
さらに、雨が雨に見えるようにするには、カメラとライトのコンビネーションが大切。
ビデオならば細かい雨でも写るのだが、映画用のフィルムだとかなり大粒の雨でないと雨に見えない。
さらに制作部はスタッフ用のレインコートを用意。びしょぬれになる俳優も大変。
そんなシーンを初日から撮影するのはかなり厳しい。
でも、スタッフ全員でかからねばならないシーンから撮影することで、早い段階で団結力を作り上げようというのが目的だったらしい。
苦しい状況を皆で切り抜けることで、チームワークが生まれる。
そんな心理も考え抜いて、スケジュールは組まれる。
(つづく)
伊丹十三監督の「マルサの女」では、ユニークなスケジュールが立てられた。
初日から雨のシーン。
雨といっても、本物の雨を待つ訳ではない。大量の水を用意して、それを何本ものホースを使って人工的に雨を振らすのだ。
さらに、雨が雨に見えるようにするには、カメラとライトのコンビネーションが大切。
ビデオならば細かい雨でも写るのだが、映画用のフィルムだとかなり大粒の雨でないと雨に見えない。
さらに制作部はスタッフ用のレインコートを用意。びしょぬれになる俳優も大変。
そんなシーンを初日から撮影するのはかなり厳しい。
でも、スタッフ全員でかからねばならないシーンから撮影することで、早い段階で団結力を作り上げようというのが目的だったらしい。
苦しい状況を皆で切り抜けることで、チームワークが生まれる。
そんな心理も考え抜いて、スケジュールは組まれる。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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あるアイドル女優の要望・・・ 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
以前、ある仕事で、有名アイドルが主役候補に上がったことがある。
「あの子が出てくれるなら、ラッキー!」
若いスタッフもそういう。僕でも名前を知っている子で、グアラビア雑誌でもよく見かける。早々に電話。事務所に聞くと、こう言われる。
「**ちゃんのシーンだけ、先にまとめ撮りしてくれるなら出演OKです!」
即、断った!
ドラマというのは、主役だけのものではない。主役が出ないシーンもあり、それも大切に撮る。流れも大切。
それを主役のアイドルが出演する部分だけ、先にまとめて撮ってくれるなら、出てもいいというのが事務所の主張。
先の大物俳優の「特別出演」と同じ考え方だ。
それを事務所側から言い出すということは、ドラマ作りが全然分かっていない。短時間で仕事を終え、効率的にギャラを稼ごうという魂胆が見え見え。
そんな方針の事務所とは仕事はできない。それで素晴らしい作品が出来る訳がない。
主役も脇役も同じ。脇役が芝居する間は主役だって、待つのが当然。主役のためのドラマ作りをしてはいいものはできない。
特定の俳優のためにスケジュールを立てることは、作品レベルを下げることにも繋がるのだ・・・。
(つづく)
「あの子が出てくれるなら、ラッキー!」
若いスタッフもそういう。僕でも名前を知っている子で、グアラビア雑誌でもよく見かける。早々に電話。事務所に聞くと、こう言われる。
「**ちゃんのシーンだけ、先にまとめ撮りしてくれるなら出演OKです!」
即、断った!
ドラマというのは、主役だけのものではない。主役が出ないシーンもあり、それも大切に撮る。流れも大切。
それを主役のアイドルが出演する部分だけ、先にまとめて撮ってくれるなら、出てもいいというのが事務所の主張。
先の大物俳優の「特別出演」と同じ考え方だ。
それを事務所側から言い出すということは、ドラマ作りが全然分かっていない。短時間で仕事を終え、効率的にギャラを稼ごうという魂胆が見え見え。
そんな方針の事務所とは仕事はできない。それで素晴らしい作品が出来る訳がない。
主役も脇役も同じ。脇役が芝居する間は主役だって、待つのが当然。主役のためのドラマ作りをしてはいいものはできない。
特定の俳優のためにスケジュールを立てることは、作品レベルを下げることにも繋がるのだ・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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まとめ撮りの悪影響・・ 2005/9 [第二四章 撮影スケジュール]
「演技をするのが俳優の仕事」といっても、そんな順番での演技は過酷。
失恋して傷ついた演技というのは振りだけでなく、本当に失恋したような気持ちに成り切ることが必要。
そこから1分後に元気なシーンを演じるなんて、不可能。本来、映画は俳優が入り込んで演じる場面では、もの凄く配慮する。
涙を流すシーンでは、集中できるように静かな環境を作り、時間をかけて撮影する。(テレビの場合はすぐに目薬!というが、低予算でも映画の場合は俳優が泣けるまで待つことが多い)
涙で泣き濡れた芝居をするときは、撮影の一番最後に持って来る。眼も腫れて真っ赤になり、他のシーンが撮れなくなるからだ。
「ここぞ!」というシーンはスタッフも共演者も、さまざまな気配りをして、俳優の気持ちが入るようにするのが撮影。
それを有名俳優の都合で、他の役者に無理を強いるのは違う。大切なのは、物語を作ること。大物さんの時間を節約することではない・・・。
(つづく)
失恋して傷ついた演技というのは振りだけでなく、本当に失恋したような気持ちに成り切ることが必要。
そこから1分後に元気なシーンを演じるなんて、不可能。本来、映画は俳優が入り込んで演じる場面では、もの凄く配慮する。
涙を流すシーンでは、集中できるように静かな環境を作り、時間をかけて撮影する。(テレビの場合はすぐに目薬!というが、低予算でも映画の場合は俳優が泣けるまで待つことが多い)
涙で泣き濡れた芝居をするときは、撮影の一番最後に持って来る。眼も腫れて真っ赤になり、他のシーンが撮れなくなるからだ。
「ここぞ!」というシーンはスタッフも共演者も、さまざまな気配りをして、俳優の気持ちが入るようにするのが撮影。
それを有名俳優の都合で、他の役者に無理を強いるのは違う。大切なのは、物語を作ること。大物さんの時間を節約することではない・・・。
(つづく)
2008-04-23 12:10
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