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撮影スタート!(6ー終)思いつきの大切さ 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 と、分かりつつ、シナリオにはない、「廊下の黒板の前を、通り過ぎて行く生徒たち」という場面まで撮影してしまう。

 ふと見た黒板に書かれた文字。とても学校らしさを感じた。

黒板ーs.png

 スタッフが書いたのではなく、本物の生徒や先生たちが、今月の予定を書いたもの。リアルなのは当然。

 そのリアル感を取り入れたいと思った。

 カメラ位置を決めて、生徒に芝居を付ける。ふと見ると、あるスタッフが不安顔。

 「監督・・・・こんなことに時間をかけていていいんですか? 今日はまだまだ撮影するシーンがあるですよ・・・」

 という顔だ。

 が、予定になくても、撮影中に何かを感じて急遽撮ったもの。あとで見ると、とてもいいことが多い。スケジュールをこなすことも重要だが、ひらめきも疎かにはできない。

 さて、黒板の場面も終了。朝の学校シーン。あとひとつだけだ! いよいよ、あの人が登場する?

 (つづく)

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「ストロベリーフィールズ」の放送日 in 2008-69938281.jpg

衛星放送 チャンネルNECO 特集「天国の法則」

今日6月12日(木)午後9時から放送!

お見逃しなく!

監督&脚本:太田隆文

出演:佐津川愛美 芳賀優里亜 東亜優 谷村美月 

波岡一喜 伊藤裕子 小西博之 三船美佳

T0004682.jpg

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撮影スタート!(5)時間配分 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 生徒たちが歩いているだけでも、朝の感じは出る。

 また、演出部が個々に付けてくれている芝居でも、友達を見つけ手を振る生徒がいたりする。

 なかなか、いい感じだが、監督というのはわがままなもの。よければ良いで、もっとよくしたいと思いがち。

 廊下を歩く先生がすれ違う生徒の肩を、ポンと叩く芝居が欲しいとか・・。

廊下の朝-S.gif

 「そんなのあってもなくても同じだよ」と思う人もいるだろう。が、ちょっとした、そんな芝居があることで、学校の雰囲気が出る。

 殺伐とした学校なのか? 先生と生徒が友達感覚の学校なのか? 進学校なのか? 自由な校風なのか?

 単に生徒たちが行き交っているだけでは、学校という場所であることを表現しているだけになってしまうことが多い。

 が、そこに拘って何度も撮影していると、時間を食う。

 今日のメインは夏美(佐津川愛美)たちの教室シーンである。俳優はすでにスタンバイ。東陽中学の図書室で待っている(この部屋のみ、冷房が使えるので待合室とした)。

図書室s.jpg

 朝の登校シーンに時間を使い過ぎて、教室のシーンを撮影中に日が暮れて来たら大変だ。今日予定しているシーンは、本日中に撮らねばならない。
 
 どこまで粘り、どこでOKを出すか?も 監督に課せられた任務である。と、分かりつつ・・・。


(つづく)


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撮影スタート!(4)登校風景  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 「よ〜い、スタートぉ!!!」

20050917.jpg

 エキストラの生徒たちが一斉に動き出す。

 校舎に入って来て、靴箱から上履きを取り出して履き替える。友達を見つけて声をかける。カメラの右から左に横切って行く生徒たちもいる。皆、とても自然であり、演技とは思えない。

 地元オーディションでも熊校の演劇部・劇団ふたり(僕が命名)たちが抜群にうまかったが、田辺市民は演劇の土壌があるのか? 皆、大したものだ。

 「カットぉ!」

 とてもよかったが、1〜2カ所。一度に生徒がフレーム内に入ってきてゴチャゴチャする部分があった。なので、もう一度・・。

 演出部。生徒の何人かが、動き出すタイミングを計ることにする。再び本番!

 「よーい。スタート!」

下駄箱1-S.gif

 生徒たちが動き出す。今度はいい感じだ。これなら、どの部分を使ってもOK。

 「カット! オッケーーー!」

 僕がそう言うと、演出部の面々が「OKーーーー!」と大きな声で、まわりにいるスタッフに伝える。カメラ位置を変える。

 廊下を歩く生徒たちの場面。
 カメラ、階段上から、下に見える廊下を歩く生徒たちを撮るシーン。

 等を2度3度ずつ、撮って行く。

 が・・・。

(つづく)

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撮影スタート!(3)ストロベリーワ−ルド  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 よし!よし!いい感じ。

 この5年間。僕の頭の中にしかなかった世界が今、現実の中で映像になろうとしてる。

 子供の頃から何度も訪れたこの東陽中学。映画化を決意してからも、何十回来たか分からない。その木造校舎。

 この学校全体が「ストロベリーフィールズ」ワールドになっている。いや、僕らが「ストロベリー」の世界に入り込んだという感じか?

東陽2.jpg東陽1.jpg東陽3.jpg

 なんて考えていると、チーフが声をかけてくる。

 「監督。そろそろ、いいですか?」

 エキストラさんたちは何度か練習を重ねて、スタンバイ。技術部の準備も出来ているようだ。

 ここは俳優が出て、台詞をいうシーンではない。リハーサルなしで、いきなり本番。

 よし。撮影スタートだ!


(つづく)

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撮影スタート!(2)演出部の仕事  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 登校時の下駄箱シーン、演出部がエキストラの皆さんに動きを説明している。

 「君はこっちから入って、靴を脱いで、上履きを履いて!」

 「あなたは、ここから教室の方へ進んでもらえる?」

 「そこの2人は、よーーーとか言って、話をしながら出て行く。分かった?」

 そう。人が行き交うだけのシーンでも、そこには計算された芝居がある。

朝の下駄箱.jpg

 それぞれが勝手に動くと、カメラ前で立ち止まる人もいる。

 フレームの外で芝居をしたり、何もせずに歩くだけだったりしてしまい、日常感が出ない。或いは固くなってしまう。

 一人一人に、「***してほしい」としっかりと伝えることで、自然な日常を作り出すのである。

 それが演出部の仕事のひとつ。監督が俳優の演出に専念できるように、後ろを通る人や傍らで話す人たちの動きは演出部がつけるのである。

 僕が現場に到着した段階で、すでにその段取りはほぼ終わっていた。さすがプロの現場!

 カメラマンの三本木さんに声をかけ、フレームを覗かせてもらう。

 四角い画面の中には、登校してくる生徒たちの風景が息づいていた。作られたものであるのに、まるでいつもの日常。

 そこには現実の東陽中学ではなく、昭和40年代を舞台にした映画「ストロベリーフィールズ」の世界が存在していた・・・。

 (つづく)

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マキと取り巻き.jpg


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撮影スタート!(1)登校風景の演出  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 東陽中学の木造校舎。正面玄関から入る。

東陽玄関クツ.jpg

 何十回もお邪魔しているので、もう目をつぶってもでも歩ける。入って左が職員室。右へ行くと校長室。その玄関から、もう数々の機材が並ぶ。「撮影やってます!」という感じだ。

 廊下を進むと、何本ものコードが床を這っている。行き交うスタッフ。誰にも聞かなくても、どこで撮影しているか?すぐに分かる。

 最初のカットは朝の登校風景。下駄箱のある場所で生徒たちが、下履きと上履きを履き替える絵を撮る。

 少し歩くと、そこが現場であることが分かった。すでに照明やカメラもスタンバイ。セーラー服の生徒たちが、ウロウロしている。

照明部準備.jpg

 東陽中学の制服はブレザーだが、皆、昭和40年代風のセーラー服。生徒ではなく、エキストラの人たちだ!

 


(つづく)

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東陽中学に到着!(下)/17年前に撮影 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 今から、17年前。1988年。

 東陽中学の木造校舎(下の写真は当時もの)そう、今回の出演者。佐津川愛美と芳賀優里亜が生まれた年である。

 今年15才の谷村美月と、14才の東亜優。まだ生まれていない。昭和最後の年・・。

 東陽中学88.jpg

 他にも田辺市では扇が浜(今回もそこで撮影!)、田辺銀座にあるお寺、等でも撮影。クライマックスが東陽中学の校舎だった・・・。

 (写真下は当時の僕! 26才〜現在、17年後の写真はブログ扉にある「プロフィール」の文字をクリックすると見れます〜そして右写真。映画のビデオパッケージ。でも、発売はされていない。8ミリフィルムで撮った学生映画です!)

1988撮影3太田s.jpgミッシェル/ジャケットs.jpg

 そのとき、こう思った・・。

 「いつか映画館で公開できる映画を、ここ東陽中学で撮影したい!」

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」が撮影にこぎ着けるまでには5年かかった。そして東陽中学への思いは、今から17年前に始まる。

 20年近い歳月を経て、その夢が本日。現実となる・・。ロケバスを降りると、懐かしくも美しい木造校舎に向かった!

(つづく)

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東陽中学に到着!(中)/古里で一番好きな建物 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 初日のロケ場所。東陽中学。

 僕が子供の頃、そう1960年代。

 まさに、今回の映画「ストロベリーフィールズ」の舞台である昭和40年代。教師をしていた親類に連れて来られて、遊んだ場所でもある。

東陽中学Bーs.jpg

 残念ながら、僕は和歌山市へ引っ越してしまい、この学校では学んでいない。それが凄く悔しい。

 しかし、本当の意味でこの建物の素晴らしさを知ったのは、アメリカの南カルフォルニア大学で勉強していたとき・・。

 子供の頃から見ていた木造校舎が、世界に誇れる美しいものであること。なかなか気づかなかった。

 1988年の夏休み。一時帰国して、この東陽中学で自主映画を撮影したこともある。

(写真下。そのときの映画「雨の中のミッシェル」の一場面。下左は東陽中学の教室のシーン。右は運動場から主人公たちが木造校舎を見つめるシーン。今と違い、大時計が建物についている)

10225743.jpg10225740.jpg

 そして以下が、17年前の撮影風景。僕は26才だった・・。

1988撮影0ーs.jpg
 

 
(つづく)

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東陽中学到着!(上)/クランクインの意味?  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 散々、書いておいてから説明するのも変だが、「クランクイン」というのは、撮影初日のことを言う。
 
 昔、昔、映画を撮影していたカメラは電動ではなく、横についた棒のようなものを技師がまわして中に入ったフィルムをまわし、撮影していた。

 その棒のことをクランクという。それをまわすことで、撮影がスタートする、そこから「クランクイン」という言葉が生まれたらしい。ちなみに撮影が終了したことは、「クランクアップ」と言う。

 さて、本日は初日なので、撮影の様子を詳しく書いてみる。迷子になりかけたがロケバスは無事に、現場へ到着。

 クランクインの日。ロケ地は東陽中学。この町で僕が最も好きな建物であり、絶対に撮影したかった場所である! 

 何度も書いたが、「この学校があるから、我が古里で映画を撮りたいと思った!」といっても過言ではない素敵な建物である。

校舎(横からL.jpg
10214695.jpg

 現在も中学校として、現役の木造校舎。70年ほど前に建てられた。僕の母もここの卒業生である。

 が、建物は今も重厚さと美しさが失わず、誰もが思わず「懐かしい〜」と感じてしまう優しさが漂っていた・・。

(つづく)


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明後日6月12日(木)午後9時から放送!

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撮影初日から迷子?(下)地元出身者?  2007/9/17 [撮影初日(一)準備]

 「スタッフが遅刻して、到着なんて笑い話にもならない。どうしよう!」

 制作部の助手君。焦っていると思い出した。

 「あっ、この車には地元出身の監督が乗っている!」

 で、先の発言・・。

 「あの・・・・監督・・・道に迷ったようです・・」

車窓から雲.jpg

 通常、監督というのは、制作部に連れられてロケ地をまわるので、自身で町の地理を把握していることは少ない。が、今回は僕自身が5年かけてロケハンをした。

 おまけに故郷である。任せてくれ!(と、いいながら、ときどきは道を間違う・・・)

 まずは現在位置を確認。抜け道を通って、JR田辺駅の駅前の通りに出て、海に向かって直進。パン屋の角を左折、少し行けば東陽中学だ!

 大きな学校だが、道側からは見えない。細い路地を入り直進すると、デーーーーーンと見えて来る。

 こうして無事に到着!

 正面玄関の左側にある駐車場に入ると、すでに他のロケバスは着いていて、機材の準備を始めていた!

東陽中学校ー桑原 197ーs.jpg

(つづく)


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今週6/12(木) [21:00]

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教室の三人ーs.jpg


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撮影初日から迷子?(中)制作部の仕事  2007/9/17 [撮影初日(一)準備]

 ロケバスの運転は通常、車両部のスタッフが担当する。

 でも、今回の映画「ストロベリーフィールズ」は、小編成チームなので車両部はない。運転は制作部・・・。

 ロケバス運転がなくても、制作部は運転は必至。買い物。借り物。俳優の送り迎え等。必ず運転する。

10205504.jpg

 だから、ロケ地の地理は頭に入れておかねばならない。ほんと制作部の人たちは凄くて、まるで地元で育ったかのように道に詳しい。

 というか、徹底的に覚えるのだけど、何で!という場所まで調べていたりする。

 ところが、ロケバスを運転する助手君。一昨日、到着したばかり。地図を見て勉強はしていたのだが、まだ完全に把握はしていなかったのだ。

 おまけに田辺の町は、狭い路地が入り組んでいる。

10191938.jpg10191994.jpg10204037.jpg10192208.jpg

 最初は制作部のメンツにかけても、目的地に辿り着こうとしたようだ。が、時間がどんどん経つ・・・。助手君、焦った。

 「このままでは撮影開始に、間に合わないかもしれない・・」


 ・・・・・・・・・ヤバい!


(つづく)

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6/12(木) [21:00]

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夏美と理沙ーs.jpg

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撮影初日から迷子?(上)ロケバスの車窓から  2007/9/17 [撮影初日(一)準備]

 ロケバスに乗って、撮影現場へ!運転するのは若き製作助手の男の子。

 目指すは東陽中学校。素晴らしい木造校舎がある。そこで撮りたくて、今回の映画「ストロベリーフィールズ」をスタートをさせたといってもいいくらい。

 車は上秋津の宿舎を出て、会津川に沿って進む。

10139823.jpg

 車窓から見えるわが故郷・田辺の風景は美しい。おまけにクランクインの日から晴れ。もう9月だが、夏のようである。

雲、雲、雲1.jpg

 しばらく走ると、製作助手君。そわそわしている。運転しながら地図を開いたり。

 何だろう? と思って見ていると、何だか、細い路地に入って行く。

 そして・・。

 「あの・・・・監督・・・道に迷ったようです・・」

 (つづく)


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ロケバスでGO!(下)ストロベリーフィールズ号 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 置いて行かれたら大変。現場で・・・

 「おーい、監督は何処へ行った!」

 てなことになると撮影がスタートできない! といって勝手な車に乗ると、乗れなくなるスタッフも出て来る。

 制作部に聞こうとするが、皆、走り回っていた。車に飛び乗ると「はい!出発〜」と出て行く。

 ヤバいなあ〜と思っていると、後ろから製作助手さん登場。

 「監督は1号車でお願いします!」

 ああ、よかった。ちゃんと僕も人数に入っていた・・。で、マイクロバスに乗り込む。

 見ると窓に張り紙。

ロケバス.jpg

 「ストロベリーフィールズ号」になっている。制作部やるなあ!

 本日のロケ地。東陽中学に向かって出発だ!

(つづく)



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ロケバスでGO!(上)どれに乗ればいいの? 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 ロケ現場には、上秋津にある宿舎からロケバスで移動する。

 地元の会社からお借りした、3台のマイクロバス。技術部が東京から乗っていたバン。あと、制作部が用意したレンタカー等に分かれて乗る。

 通常の撮影だと大きなロケバス1台。技術スタッフは、機材を積んだトラックということが多い。

 が、今回は何台にも分かれるので、迷ってしまう。そこでも制作部が活躍。誰がどの車に乗るか?を決めて、「**さんは1号車へ!」とか仕切ってくれる。

宿舎出発!.jpg

 機材車があるパートは迷わず乗るが、僕はどれに乗ればいいのか? 前日にも聞いていないので宿舎前でウロウロしていた。

 もしかしたら、制作部さん。忘れているのか・・・・。(不安)


(つづく)

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撮影初日の朝食!(下)和食  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 朝からパンは、個人的に嬉しい!

 撮影では旅館に泊まることが多いので、どうしても和食になる。(ホテルならバイキングで選べたりするが・・)ご飯にみそ汁。焼き魚、漬け物、味付け海苔の・・豪華版!

10719700.jpg

 でも、それが苦手・・・。

 夕食ならいいけど、朝はやはりパンとコーヒー。アメリカでの留学生活が長かったからではなく、子供の頃からずっとそのパターン。どうしても朝からごはんを食べる気にならない。

 とはいえ、撮影のときは和食でも食べる。食べないと持たない。ご飯を2杯くらい食べることもあるので、誰も苦手だとは思わない・・。

 けど、やはり朝はパン! 

 他のスタッフはすでに準備にかかっている。機材を積み込む者。葉を磨く者。でも、まだ、寝ている連中もいる。皆、それぞれのペースで動く。

朝食.jpg

 僕はコーヒーを二杯飲んで、パンを食べる。

(つづく)


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撮影初日の朝食!(上)洋食 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

      朝食.jpg

 ロケ地・田辺市の上秋津になる宿舎。そこの寝床から起き上がり、部屋外へ。大きなテーブルのある広間に出る。

 スケジュール表の通りに、午前5時半には用意されていたであろう朝食。テーブルに並んでいた。

 地方ロケのときは、旅館なら旅館で朝食。今回のような合宿形式であれば、制作部が朝ご飯を用意してくれる。

 個人でどこかに食べに行くとか、各自が用意するということはない。地方ロケではほぼ食事は用意される。

 今朝はコッペパン(?)にウインナーが挟まれたもの(ミニ・サブマリンドッグ?)。もうひとつはスクランブル・エッグが入っている。

 インスタントコーヒーもある。キッチンでお湯が湧かせるので、ホットコーヒーが飲める。

 あと、地元の方から頂いたジュース類が冷蔵庫にいっぱいあるので、自由に飲める!

(つづく)

  
タグ:ロケ弁
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スケジュール表の見方(7−終)本日クランクイン 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 と、前回までに紹介したように読めば、スケジュール表からいろんなことが分かる。

 「今日の撮影シーン数は多いけど、意外に楽なものばかりだなあ」

 「連日、徹夜続きだから、スタッフの体力を考えて、明日は簡単なものを持って来たな?」

 「明日は女優の**ちゃんの出番だ。力入れてやるぞ!」

 と思う若いスタッフもいるだろう。いや、そんなことより、

 「明日はいよいよ、このシーンか! あの機材を用意しなきゃなあ」

 「あのシーン撮るんだから、やっぱり晴れてほしいなあ」

 とか、いろんな心配をすることが多い。

 さてさて、そんなスケジュール表を片手に、本日はクランクインである!

(つづく)

排水口ー斜め後ろ.jpg


 
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スケジュール表の見方(6)撮影シーン? 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

11160281.jpg

 以前にも書いたが、スケジュールというのは演出部チーフが決める。

 下の予定も、全てチーフ。

シーンs.jpg

 太陽の動き。俳優のスケジュール。ロケ場所が何時まで借りられるか?等、いろんなことを考えてスケジュールを立てる。

 一番大切なのは「監督が撮影しやすい」ということ。初日のファーストカットから、もの凄く難しいシーンを持ってくるのは厳しい。

 車と同じでエンジンがかかるまでは時間がかかる。ピッチャーだって肩ならしに、魂を投げてからマウンドに立つ。

 なので、あまり重要でないシーンからスタート。今回は朝の学校の風景。登校してくる生徒たち。廊下で立ち話する学生。等々のカットから。俳優は登場しない。

 この辺はチーフの思いやり。でも、同時に、多くのエキストラは早めに撮って帰ってもらおうという意図もある・・。

 (つづく)



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スケジュール表の見方(5)備考? 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

備考ーs.jpg

 「備考」には、その他のさまざまな情報が書かれている。

 「朝食 5時半」というのは、「スタッフの朝食は午前5時半には宿舎で用意されていますよ」ということ。

 一番先に起きて準備するスタッフに合わせて、朝食が食べられるよう段取りされている。

 「メイク先発 6時半」というのは、「メイク部は他のスタッフより早い6時半に、宿舎を出発します」ということ。

 先に到着して、俳優のメイクをするからだ。そうしておけば、他のスタッフが到着。撮影開始時までに、俳優のメイクを済ませられる。

 11653164.png

 とにかく、撮影というのは段取りが大切。どこかひとつのパートで時間を食い、待つことになると、それはスケジュールを大幅に遅らせることになる。

 同時に何十万、何百万円もの損失にも繋がる。撮影時は1分1秒も無駄にはできない。

 「EX 柔道部員」というのは、谷村美月演じるマキが柔道部員なので、その他の部員役に本物の柔道部員に来てもらいエキストラを演じてもらう。
 
 その人たちの現場入り時間が、午後1時という意味。

 こんなふうにスケジュール表とは言うのは、時間刻みで綿密に作られている。

 が、さらなる計算も存在する。

(つづく)




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スケジュール表の見方(4)入り時間? 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

俳優部s.jpg

 この項からは、他にもいろんなことが分かる。
 
 俳優によって現場に入る時間が違う。例えば、先に紹介した佐津川愛美らはホテルを午前5時45分に出発する。

 が、並木史郎さん、伊藤裕子さんはホテルを8時半に出発。
 
 これは佐津川たちの撮影は朝一番からあるのに対して、先生役の俳優さんたちの出番はそのあとなので、少し時間をずらせてあるのだ。

 会社のように全社員が同じ時間に出社、ということは撮影ではあまりない。必要な時間に来てもらい、終了すれば帰るというのが基本。

2年B組.jpg

 それにより、俳優さんには少しでも休んでもらい、体力を温存してもらえる。また、全員が一斉に集まると、現場で待合室を確保するのも大変。外の撮影なら部屋で待つことが出来ない場合もある。

 それならホテルにいてもらって、撮影時の少し前に来てもらった方がスタッフも便利。

 ただ、出番直前に現場に着くようでは大変。メイクや衣裳への着替えもある、現場を見て演技プランを確認する必要もある。

 なので、その辺も配慮して、何時に迎えに行くか? 或いは現場に来てもらうか?を綿密に計算するのも大切。

 スケジュールを立てる、演出部チーフの腕の見せ所でもある。

(つづく)



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スケジュール表の見方(3) 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 左下の欄は「俳優が何時にどこに行き」、「いつロケ現場に入るか?」を記したもの。

俳優部1.jpg

 まず、1行目。「ホテル」「5;45」(出)「佐津川愛美(夏美)」とある。

 これは「夏美役の佐津川さんは、午前5時45分にホテル出発ですよ!」と言う意味。その時間には制作部が迎えに行き、現場まで連れて行きますということ。

 つまり、佐津川は前日の内に田辺入りして、ホテルに宿泊。そこからロケ現場に行きますということ。2行目の「東亜優」3行目の「芳賀優里亜」も同様。

 4行目の「現場」「7:00(集)」「EX(生徒×45、先生×5)」

 「現場」はロケ現場。この日は東陽中学(写真下)。「7:00(集)」は午前7時に集合という意味。

10494277.jpg 10494287.jpg
 
 「EX」はエキストラ。その内(生徒×45、先生×5)生徒役は45人。先生役は5人という意味。

 こうして細かく時間や場所を決め伝える。

 当日になって「**さんがいない!」「何でエキストラが駅に集まっているんだ!」なんてことにならないためだ。

(つづく)




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スケジュール表の見方(2)誰がどのシーンに出るか? 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 それぞれの行を下に見て行くと、丸が着けられている。

人物とシーン.jpg

 その丸が入ったマスの左端を見ると、撮影予定のシーンがかかれている。それによって、誰が、どのシーンで登場するか? を表している。

 基本的にシーンは撮影順。S#という項に書かれている番号をシナリオで調べれば、どんなシーンであるかも分かる。

シーン.jpg

(つづく)





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スケジュール表の見方(1) 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 昨夜、演出部から配られた初日の予定表。

 見方を解説しておく。

出発.jpg

 一番上。「宿舎7:00」というのは上秋津にある宿舎を7時に出発。ロケバスでロケ地に向かうということ。

 その下に書かれた登場人物。この日、撮影に必要なキャラクター。その下に俳優名がかかれている。その全員が本日の撮影に参加するという意味。

登場人物.jpg

 今日は主演の佐津川愛美。イチゴ娘の谷村美月、芳賀優里亜、東亜優。

 そして、伊藤裕子、並木史郎。さらには地元オーディションで合格した泉清。垣内剛。おまけに理沙の取り巻き5人組も地元女優。もちろん、劇団「ふたり」(?)も入っている。

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(つづく)


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初日スケジュール配布! 2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 昨夜、演出部から配られた初日の予定表。

9-17m.jpg

 これを見てスタッフ&キャストは、その日になすべき事。用意すべきもの。集まるべき時間、場所を確認する。

 そのスケジュール表、読み方を解説。

(つづく)




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朝、目が覚めたとき(下)まだ、これから。  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

いちご村.jpg

 初日の撮影を迎えたある監督。
 
 感動で「よーい。スタート」と言うのが涙声になった話。聞いたことがある。

 クランクアップの日。無事に終了した感動で、泣き出す監督もいる。

 そのくらいに監督たちは、思いを込めて撮影に挑む。

 が、同時に、撮影は映画の全てではない。クランクインは、次のステップに上がっただけのこと。クランクアップも、撮影が終わったというだけの段階。まだ、編集がある。

 「映画作り」というと皆、「撮影」と思いがち。多くの人が参加して盛り上がるものではあるが、「映画作り」のさまざまな段階のひとつにしか過ぎない。
 
 撮影をして、編集をして、音楽を入れて、音を入れて、劇場で公開して、お客様に見てもらって初めて映画になる。そしてエンドマークで拍手をもらって、ようやく監督の仕事は完結する。

 そこで初めて「終わった・・・」と思え、感動できるのだ。だから、まだ今日は喜べない。ここまで来れたことには、感謝。でも「ようやくスタート地点に立っただけ」なのだ・・。

 そんな思いがあるので、冷めてしまうのかもしれない。大切なのは僕が感動することではなく、観客を感動させること。

 撮影第1日目。本日、スタート・・・。


(つづく)




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朝、目が覚めたとき(中)不安?  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 限りある製作費。限りある撮影日程。多くのスタッフ。

 アーティステックな俳優たち。天気問題。新型機材の効力。さまざまな不安がある。

 その全てを率いて、進むのが監督。その全ての責任をとるのが監督。その大変な監督業を、今日からスタートさせるのだ。

尾道の花火.jpg

 監督業は何年も前からやっているが、今回はこれまでにない大編成。30人以上のスタッフ。20人近いキャスト。エキストラが50人という日もある。

 撮影初日はそのもの凄いプレッシャーで、「逃げ出したくなった!」という新人監督もいる・・・・。

 なのに、宿舎の天井を見つめる自分の気持ちは、日常の延長のような感じ。

 そういえば、8年前の監督デビューの撮影も、同じ気持ちだった。

 学生時代から散々、自主映画をしていたからか?

 プレッシャーでもなく、ワクワク感でもなく、感動でもなく、すごく冷めた感じ。それより今日のカット割りを確認してしまう・・・。

 やっぱり変人なのか?


(つづく)



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朝、目が覚めたとき(上)感動?  2005/9/17 [撮影初日(一)準備]

 目を覚ますと、天井が見えた。見慣れない模様。ロケ地の宿舎の天井・・・?

宿舎内2.jpg

 「ああ、田辺にきていたんだ。そして、今日がクランクインの日・・」

 そう。和歌山県田辺市。僕の古里である。

 そして、僕の映画監督デビューとなる「ストロベリーフィールズ」のロケ地、

 昨夜は遅くまで準備していていた。寝たのは夜明け前。

 睡眠時間は短いのに久々に熟睡して、どこにいるのか一瞬分からなかった・・。

 今日は撮影初日。

 5年間。必死の思いで製作費を集め、多くの友人、数々の人々のお陰で辿り着いた撮影だ。

シナリオ新1.jpg

 「いよいよ、撮影だ!」と闘志が燃えるか?

 感動で涙するか?

 と思っていたが、意外に冷静な自分がいることに気づく。

 冷静というより、いつもの日常を送っている感じさえする。

 本来なら「ドリーム・カム・トゥルー」。

 映画監督デビューの日であり

 長年、夢見た映画の撮影がスタートする日だ。

 業界の友人の誰もが「不可能!」「無理」と否定し続けたのに、夢を実現した。

 でも、そんな実感はなく、淡々と流れる時間を感じる・・・。

 ボクサーが初めてのタイトルマッチに挑むときも、

 意外にこんな気持ちでなのかもしれない。

 不思議なほど冷めている自分に驚く。

 いや、感動より、大きな不安があることに気づく・・・。



(つづく)


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「ストロベリーフィールズ」全キャスト [撮影初日(一)準備]

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映画「ストロベリーフィールズ」キャスト


夏美・・・・佐津川愛美 (がんばっていきまっしょい!)

マキ・・・・谷村美月  (カナリア)

理沙・・・・芳賀優里亜(仮面ライダー555、害虫)

美香・・・・東亜優(ホリプロ・スカウトキャラバン 審査員特別賞)  

鉄男・・・・波岡一喜   (パッチギ!)


春美・・・・・三船美佳  (ラッキーロードストーン、毛利元就)



夏美の母・・・・・・・・・・・吉行由実(発狂する唇)

夏美の父・・・・・・・・・・・小西博之(うなぎ、木村家の人々)


マキの父・・・・・・・飯島大介(戦場のメリークリスマス、御法度)

マキの母・・・・・・・・・・・水沢有美(飛び出せ!青春)


鮭山先生・・・・・・・・・・泉清(地元俳優)

用務員・古本・・・・・・・・垣内剛(地元俳優)

京子先生・・・・・・・・・・・伊藤裕子(古畑任三郎)

長塚先生・・・・・・・・・・・並木史朗(おしん、日本沈没)


死神・・・・・・・・・・・・・奈佐健臣(毛利元就、元・状況劇場)



脚本&監督・・・・・・・・太田隆文


ロケ地   和歌山県田辺市

クランクイン 2005年9月17日

撮影期間 3週間

公開地  2006年 東京、和歌山、大阪、札幌、千葉、名古屋、福井、奈良、カンヌ。他

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