撮影部と風景撮り 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
オールスタッフのあとは、各パートごとに諸準備。
僕は撮影部と共に、風景撮りに行く。
俳優は登場しないけど、映画で必要な風景シーンを撮影する。
これまでにもかなり撮影しているが、多く撮っておいて、その中からベストを選びたい。
高山寺、天神崎、等をまわる。
しかし、今日は強烈に暑い。カルフォルニアの暑さ並み。マンホールを手で触るとやけどしそう。その上で卵を割れば目玉焼きができるだろう。
夜、宿舎がある地元の方々が、歓迎会を開いてくれる。
多くの方が応援してくれている。必ず、素晴らしい作品を作り上げて、それに応えたい・・。
撮影はいよいよ、明日からだ。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
僕は撮影部と共に、風景撮りに行く。
俳優は登場しないけど、映画で必要な風景シーンを撮影する。
これまでにもかなり撮影しているが、多く撮っておいて、その中からベストを選びたい。
高山寺、天神崎、等をまわる。
しかし、今日は強烈に暑い。カルフォルニアの暑さ並み。マンホールを手で触るとやけどしそう。その上で卵を割れば目玉焼きができるだろう。
夜、宿舎がある地元の方々が、歓迎会を開いてくれる。
多くの方が応援してくれている。必ず、素晴らしい作品を作り上げて、それに応えたい・・。
撮影はいよいよ、明日からだ。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
美香のケーキを探せ? 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
オールスタッフのあと、演出部のサード君が言う。
「監督・・・お祓いのあと。時間があったので、美香(東亜優)のシーン用のいちごケーキを確認しておこうと、電話帳でお店を調べて場所を探して歩いたんですけど。
いくら歩いても着かないので、時間なくて・・・帰って来ちゃいました!」
言ってくれれば、いいのに! すでにいちごケーキのある店は、何年も前から把握している。
夕陽のシーンを撮る天神崎に行く途中。国道の脇。ほかほか弁当の店の近所。モスバーガーに近いところ。そこにケーキ屋さんがある。
サード君はそこでケーキを確認。写真を撮り、監督の承認をもらうつもりだったという。それなら今から一緒に行こう。
撮影部の車で、ケーキ屋に向かう。
さて、大切なのは昭和40年代にもあったタイプのケーキを選ぶ事。当時、生まれていない若いサード君にはむずかしい。
で、いちごの写真を撮り。これと! これと! これ!と決めて、当日に買って来てもらうことにする。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」明日が、撮影初日!
オールスタッフとは何か? 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
移動して、近くの会館でオールスタッフ。
俳優以外の関係者が一同に集まり、シナリオを1p1pを確認。どこで、どのように撮影するか? 演出部チーフの仕切りで進める。
例えばシーン5の学校は、東陽中学でデイタイムに撮影。シーン*の天国への階段は、高山寺の階段で夜行うとか、
その際に必要なものは何か? 各パートがチェックする。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
俳優以外の関係者が一同に集まり、シナリオを1p1pを確認。どこで、どのように撮影するか? 演出部チーフの仕切りで進める。
例えばシーン5の学校は、東陽中学でデイタイムに撮影。シーン*の天国への階段は、高山寺の階段で夜行うとか、
その際に必要なものは何か? 各パートがチェックする。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
映画は必ずお祓いをする? 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
スタッフと地元関係者全員で市内の神社へ、お祓いに行く。
「何事もなく無事に撮影ができますように!」という祈願。
映画というのはなぜか? 必ずこれをする。
「四谷怪談」が映画化されるときは、その種のニュースが流れることがあるのでご存知の方も多いと思うが、怪談でなくても行く。
怪談やホラーはお祓いをしないと必ず、事故が起こると言われるからだ。
あるホラードラマのとき。お祓いに行った。神主さんが笹の葉か何をふりまわしながら、順にスタッフの名前を読み上げていく。
が、僕の名前だけ間違っていた。「おおたたかふみ」というところを「おおたたかし」と言っていた。
「あー、これで僕だけ効果なしだなあ〜」
と思ったが、結局何もなかった。日頃はついてないことが多いが、撮影となると意外に強運。呪いも、祟りも撥ね付ける。
今回のお祓いは闘鶏神社で行われた。子供の頃からよく遊びに来た神社でお祓いをするなんて、想像もしなかった。
でも、これで神様も味方。いよいよ明日から撮影!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
祝・撮影入!(下)ありがとうの気持ち 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
だから、俳優事務所は「うちの**子。よろしくお願いします!」という思いを込めて、お祝いを送る。感謝の気持ちだ。
スタッフも、「よし、がんばって撮らせてもらいます!」と決意を新たにする。
俳優側の熱い思いを忘れないために、お祝いから「のし紙」を外し、撮影の間中、宿舎の壁やロケバスの入り口に貼っておく。
毎日、それを見て、気持ちを新たにするため。
最近は「出してやる」「出てやる」という感覚の映画人も増えてきた。とても悲しい。「撮らせてあげた」「出してあげた」と必要以上に主張する傲慢な関係者も多い。
でも本来、映画は「出演してくれて、ありがとう!」「出演させてもらって、ありがとう!」或いは「撮ってくれて、ありがとう」「撮らしてもらって、ありがとう」という感謝の気持ちを大切にする。
そんな映画界の習慣、素敵なものだと思える。ビジネスとして、金だけで割り切っていては素晴らしい映画はできない。「気持ち」や「思い」こそが、名作を作るのである。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
スタッフも、「よし、がんばって撮らせてもらいます!」と決意を新たにする。
俳優側の熱い思いを忘れないために、お祝いから「のし紙」を外し、撮影の間中、宿舎の壁やロケバスの入り口に貼っておく。
毎日、それを見て、気持ちを新たにするため。
最近は「出してやる」「出てやる」という感覚の映画人も増えてきた。とても悲しい。「撮らせてあげた」「出してあげた」と必要以上に主張する傲慢な関係者も多い。
でも本来、映画は「出演してくれて、ありがとう!」「出演させてもらって、ありがとう!」或いは「撮ってくれて、ありがとう」「撮らしてもらって、ありがとう」という感謝の気持ちを大切にする。
そんな映画界の習慣、素敵なものだと思える。ビジネスとして、金だけで割り切っていては素晴らしい映画はできない。「気持ち」や「思い」こそが、名作を作るのである。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
祝・撮影入!(上)映画人の思い 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
本日。メインで出演する俳優の所属事務所から、次々にお祝いが届く!
「祝・撮影入 太田組」と
のし紙に書かれたビールや飲み物。ケースで送られて来た。
それを聞くと「アレ?」と思う人もいるかもしれない。
俳優はギャラをもらい、仕事として映画に出演する。なのに、なぜ、お祝いを送るのか?
一般の世界に置き換えると、仕事をもらった人が雇用主にお祝いをするようなものだ。
が、そこに映画というものの、独特な価値観がある。ギブ・アンド・テイク。ビジネスライクに報酬をもらい、労働力を提供するというものではない。
先に紹介したが、まずお祭り的な感覚がある。仕事というより大イベント。それがスタートする上でのお祝い。
そして俳優からいうと、そのお祭りに「出演させて頂く」という気持ち。スタッフからいうと「出演して頂く」という思いがあるのだ。
「出してやる!」「出てやる!」ということではない。
「出演させて頂く」からがんばろう。「出て頂く」から、いい芝居をしてもらえるように配慮しようという思いが生まれる。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
「祝・撮影入 太田組」と
のし紙に書かれたビールや飲み物。ケースで送られて来た。
それを聞くと「アレ?」と思う人もいるかもしれない。
俳優はギャラをもらい、仕事として映画に出演する。なのに、なぜ、お祝いを送るのか?
一般の世界に置き換えると、仕事をもらった人が雇用主にお祝いをするようなものだ。
が、そこに映画というものの、独特な価値観がある。ギブ・アンド・テイク。ビジネスライクに報酬をもらい、労働力を提供するというものではない。
先に紹介したが、まずお祭り的な感覚がある。仕事というより大イベント。それがスタートする上でのお祝い。
そして俳優からいうと、そのお祭りに「出演させて頂く」という気持ち。スタッフからいうと「出演して頂く」という思いがあるのだ。
「出してやる!」「出てやる!」ということではない。
「出演させて頂く」からがんばろう。「出て頂く」から、いい芝居をしてもらえるように配慮しようという思いが生まれる。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!
この映画日記、地元新聞で紹介! 2005/9/16 [第二七章 クランクイン準備篇]
この映画日記。地元の大手新聞で紹介された。
毎日、何百人という人がアクセス。映画の進行、見守ってくれている。
がんばらねば!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!!
毎日、何百人という人がアクセス。映画の進行、見守ってくれている。
がんばらねば!
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインは、いよいよ明日!!
巨匠からのはがき/尾道の花火 2005/9/15 [第二七章 クランクイン準備篇]
東京を出発する前。自宅アパートのポストを覗く。
1枚のはがきが届いていた。差出人を見ると「大林宣彦」とある!
えーーーーーーーーー、大林監督!!!!
尾道の花火が描かれた絵葉書。
それは監督が「転校生」の撮影のとき、一番最初に撮った尾道の花火の絵。
そのカットを撮ったとき、映画が始まった。エンドマークまで辿り着けると信じることができたという。
太田組全員の情熱で、素敵な映画ができること信じています。という文面だった。
胸が熱くなる・・。
僕が映画青年の頃から、憧れていた大監督。あの時代にまさか、僕が映画監督デビューとなる作品で、その大監督から激励のお葉書を頂くことになろうとは想像すらしなかった。
頂いたお葉書。お守り代わりにロケ地である、ここ田辺に持って来た・・。
大林監督が故郷・尾道で「転校生」を撮られたのも、僕と同じ年齢。
僕も故郷・田辺で、自分なりの「ストロベリーフィールズ」。明後日から刻む・・。
明日はお祓い。オールスタッフ。そして諸準備。
(つづく)
*クランクインは、いよいよ明後日!
1枚のはがきが届いていた。差出人を見ると「大林宣彦」とある!
えーーーーーーーーー、大林監督!!!!
尾道の花火が描かれた絵葉書。
それは監督が「転校生」の撮影のとき、一番最初に撮った尾道の花火の絵。
そのカットを撮ったとき、映画が始まった。エンドマークまで辿り着けると信じることができたという。
太田組全員の情熱で、素敵な映画ができること信じています。という文面だった。
胸が熱くなる・・。
僕が映画青年の頃から、憧れていた大監督。あの時代にまさか、僕が映画監督デビューとなる作品で、その大監督から激励のお葉書を頂くことになろうとは想像すらしなかった。
頂いたお葉書。お守り代わりにロケ地である、ここ田辺に持って来た・・。
大林監督が故郷・尾道で「転校生」を撮られたのも、僕と同じ年齢。
僕も故郷・田辺で、自分なりの「ストロベリーフィールズ」。明後日から刻む・・。
明日はお祓い。オールスタッフ。そして諸準備。
(つづく)
*クランクインは、いよいよ明後日!
落書きの教書と、 2005/9/15 [第二七章 クランクイン準備篇]
尾崎豊の「15の夜」の歌詞ではないが、落書きの教科書も小道具として登場。
マキが教科書を開くと落書きだらけ。というシーン。
撮影当日に書いていては、時間がない。事前に用意する。
衣裳は、演出部のセカンドが担当。衣裳部と連携して準備。
小道具は、演出部のサード。作らねばならないものは、美術にお願い。
撮影日とシーンを確認。慎重に準備。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと2日!
マキが教科書を開くと落書きだらけ。というシーン。
撮影当日に書いていては、時間がない。事前に用意する。
衣裳は、演出部のセカンドが担当。衣裳部と連携して準備。
小道具は、演出部のサード。作らねばならないものは、美術にお願い。
撮影日とシーンを確認。慎重に準備。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと2日!
小道具の整理! 2005/9/15 [第二七章 クランクイン準備篇]
撮影には衣裳だけではなく、さまざまなものが必要。
まず、俳優さんが履く靴。当然、自前ではなく、こちらで用意する。
靴にも演出があり、表現があるからだ。舞台は昭和40年代。ナイキのエアマックスを履いていてはまずい。
当時のものに近いデザインを用意。
あと、波岡一喜君演じる鉄男はお寺で働いているので、履物は草履。
その辺を間違わないように、箱に名前を書き、棚を作って管理する。
小道具ひとつなくなるだけで、撮れなくなるシーンも出て来るので注意せねばならない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと2日!
まず、俳優さんが履く靴。当然、自前ではなく、こちらで用意する。
靴にも演出があり、表現があるからだ。舞台は昭和40年代。ナイキのエアマックスを履いていてはまずい。
当時のものに近いデザインを用意。
あと、波岡一喜君演じる鉄男はお寺で働いているので、履物は草履。
その辺を間違わないように、箱に名前を書き、棚を作って管理する。
小道具ひとつなくなるだけで、撮れなくなるシーンも出て来るので注意せねばならない。
(つづく)
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと2日!