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撮影初日(四)いちご娘 ブログトップ
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いちご娘、全員集合!(9)あの子。もしかして? 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 教室のワサワサ感は、ピーク!

 「あの子。『がんばっていきまっしょい!』の子とちゃうか?」

 「姫や! 『がんばって』の姫や! 間違いない」

 「ウソ。ほんま? 姫?」

 皆、そんなことを思っている顔。それを必死に押さえて、おとなしく座っている。

 ジーーーーーと本人を見つめるのは失礼と思うのか、チラチラ見ている。或いはあえて見ないようにしている。

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 芳賀優里亜や谷村美月たちも、周りの反応にやや困り気味。「みんな、この子。接待に、俳優やで・・」という視線が突き刺さる。

 地元の生徒さんたち。エキストラ募集で来てはもらったが、「誰が出演するか?」ということを特に告知してはいない。だから、余計に気になる。

 知っていればまだ、「おーーーこの子かあ〜」で終わるものが、知らないだけに「マジ? あの子。**ちゃうの? テレビで見たわぁー」とぉ感激が大きい。

 これから撮影で、生徒役を演じてもらわねばならない。なのに皆、完全に観客になっていた!

(つづく)

ロケ地・東陽中学の写真はこちらを=> http://pht.so-net.ne.jp/photo/albums/invited/fzwi3so494qncxjyvoxk 



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いちご娘、全員集合!(8)少女たちのオーラ? 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

黒板と窓.jpg

 芳賀優里亜は、雑誌「セブンティーン」の専属モデル。同世代の女の子たちなら、知っている人が多いだろう。

 男の子たちなら「仮面ライダー555」のマリだ・・と気づいているかもしれない。

 谷村美月は映画「カナリア」に出ているが、(それ以外の作品の公開はこれから)田辺では残念ながら、上映されていない。

 だが、谷村は15才ながら、もの凄い存在感があるし、ずば抜けて可愛い。

 同世代の子たちから見れば、「この子。絶対に女優やで・・」と感じるはずだ。そう考えていると、佐津川愛美が登場。

 先の撮影を終えたあと、別室でメイクを直して、こちらの現場に連れられて来たのだ。

 その瞬間、教室の熱気はさらに上昇。

 佐津川は、先日まで放送されていたテレビドラマ「がんばっていきまっしょい!」にレギュラー出演。姫の役を演じていた。

 みんな知らない訳がない!

(つづく)

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いちご娘、全員集合!(7)梅干効果? 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

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 衣装合わせのときも、そうだ。

 芳賀優里亜はセーラー服を着た瞬間。もう、影番の理沙だった。

 青いジャージを着たとたん、繊細な文学少女の谷村美月が、強気で不良のマキになっていた。

 それと宿題ビデオで渡した田辺ビデオ。僕が何年も前に地元の町を撮影、編集したもの。

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 そして、田辺の町を感じてほしくてプレゼントした梅干。

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 「そんなものから、地元感を感じ取ってくれたのではないか?」とも考え、少し嬉しく思えた。

 が、僕の思いとは別に、エキストラのみんな。落ち着かない様子。

 特に芳賀や谷村のまわりの子たち。ワサワサしていた・・・。

(つづく)

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いちご娘、全員集合!(6)デ・ニーロの資質 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

東陽1.jpg

 タレントは花があり、オーラがあり、いかにも芸能人という感じがする。

 でも、本物の俳優というのは、成り切ってしまう。

 例えば、ロバート・デ・ニーロ。

 どんな役をやっても、本物に見えてしまう。

 タクシー運転手を演じれば、本当にタクシー運転手にしか見えない。

 僕もニューヨークで何度もタクシーに乗ったが、あんな雰囲気のドライバーは本当に多い。

 ボクサーを演じれば、ボクサー。

 マフィアのボスを演じればドン・ビトー・コルレオーネに見える。

 教室の中、生徒の中に溶け込んでしまった芳賀優里亜や谷村美月。

 この子たちも、そんな素質を持っているのか? 

(つづく)




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いちご娘、全員集合(5)可愛いのに気づかない?  2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

黒板消し.jpg

 が、教壇に立ってすぐに、芳賀や谷村が席に着いていることに気づかなかった。

 他の生徒の中に、溶け込んでいたのである。

 「目立たないから、一般の子に溶け込んだんじゃない?」

 と思われそうだが、そうではない。芳賀優里亜も、谷村美月も、ちょっとその辺にはいないくらいに可愛い!

 渋谷のセンター街を歩いても、必ず皆、振り返るだろう。教壇からよく見れば、2人はかなり目立つ。

 地元の子たちにも可愛い子が多いのだが、さすが芸能人。さらに可愛いのである。

 でも、すぐには気づかないほど、教室に溶け込んでいた。

 これは・・・・どういうことか? 

(つづく)

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いちご娘、全員集合(4)地元民に見えない俳優 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 通常、地方ロケした作品を見ると、よく地元の人に混じって、俳優が出演しているシーンがある。

 漁師の役なら村の人たちと共に、地引き網を引く主人公とか。村の会合シーンがあれば、テーブルを囲んで話合うシーンとか。

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 しかし、本物の地元の人たちと俳優が並ぶと、明らかな違和感がある。

 どう見ても、俳優はカッコよく、或いは目立ち。その村の人には見えない。漁師や農家と思えない。

 いくら汚れた作業着を着ても、本物と並ぶと、違和感が出てしまう。

 特に女優は、それが際立つ。ドラマの世界観を壊したり、リアリティをなくしたりすることがある。

 いつも気になっていたこと。今回は何とかしたいと思っていた。

 それが・・・・・。

(つづく)


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いちご娘、全員集合(3)なぜ、気づかないか?  2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 「え?」。気づかなかった・・・・。

 エキストラの人たちに、早めに教室に入ってもらうのは分かる。

 が、たぶん、俳優たちはメイクや何かで時間がかかるので、ギリギリに連れて来られると思っていた。

 なのに、すでに教室にいて、エキストラのみんなと一緒に席に着いているのだ。

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 しかし、いくら広い教室とはいえ、芳賀や谷村がいれば必ず目を引く。なのに、僕は全く気づかなかった。

 顔が分からない訳がない。2人とはすでに、面談、本読み、リハーサルと何度も会って話もしている。

 僕がシナリオを読むときは、もう、マキは谷村美月の顔で声でイメージする。

 理沙と言えばもう、芳賀優里亜しか考えられない。2人とも夢にまで登場する!

 なのに、教室にいることにすぐ気づかなかった。でも、これは嬉しいことかもしれない。

(つづく)


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いちご娘、全員集合(2)撮影は1日10分?  2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 「えーーーーーー、みんな、おはよう! 僕が監督の太田です!」

 そういうと、生徒役のみんなからも「おはようございます〜」と、バラバラに挨拶が返って来た。

 「えーーー今日は、撮影に参加してくれてありがとう! 間もなく、撮影を始めます! ドラマはテレビなんかでよく見ていると思うけど、撮影は想像しているより大変です」

 などと話す。というのも、皆、映画というのは「パパッと撮影ができる!」と思っている人が多いからだ。

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 実は僕も例外ではなく、18才で初めて映画撮影に参加するまでは1分のシーンを撮るのに、どのくらいの時間がかかるのか? 考えたことすらなかった。

 知らないで撮影に参加すると「何で、こんなに時間がかかるの? 何で、さっさと撮影しないの?」とイライラしたり、ダレてしまったりしがち。

 本来、撮影というのは日の出から日暮れまでして、あとナイターも少々して、本編で使えるのは10分程度。がんばって12分。でも、丁寧に撮れば8分が限界。

 だから、60分もののドラマを撮るにも、どうしても1週間ほどかかるという計算。
 
 いかに「映画撮影というのは、時間がかかるものなのか?」分かる。それを知った上で、撮影の臨んでもらえば、多少違うものになるはず。

 と、話している途中で気づく。生徒たちの中に、理沙役の芳賀優里亜、マキ役の谷村美月がいて、すでに席に着いている!

(つづく)


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いちご娘、全員集合(1)挨拶  2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 僕だけが先に移動。教室を覗く。

 すでに生徒役のエキストラの皆さんは席に着いていて、そこだけ学級になっていた。

着席ーs.png

 「もう、みんな来てんだ!」

 さすがプロの演出部。渡り廊下の撮影をしている間に、教室に生徒たちを入れて置いてくれたのである。感激・・。

 これが自主映画時代なら、僕がエキストラを呼びに行き、「じゃあ、みなさん。教室のシーンの撮影に移りますから、来てくださーーーい!」と誘導。

 教室では1人1人の席順を決めて、座らせて行くことになる。それでたぶん1時間!

 それが、すでに済んでいる! プロの現場は本当にありがたい!

 生徒たちを見ると、少々緊張。もちろん、映画の撮影は初めてだ。不安も大きい。

 僕としては、もう一度、複雑なカット割りを確認しておきたかったが、監督は撮影を進めるばかりが仕事ではない。
 
 少し、リラックスしてもらおう。教室の前扉から中に入ると、教壇に立った・・。

(つづく)
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移動。渡り廊下=>教室(下)慎重に急ぐ? 2005/9/17 [撮影初日(四)いちご娘]

 大掛かりな撮影になるほど、それは大変。

 大きな機材を運ぶだけで、何時間もかかったりする。ときには小さな移動でも、トラックに積み込んで運ぶ。

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 その間にも太陽は、どんどん傾いて行くのである。

 といってバタバタと運ぶと、高価な機材を壊してしまったり、ロケ場所の壁や柱を傷つけてしまったりする。だから、慌てずに慎重に、急いで作業をしなければならない。

 そんなことがあるので、すぐに教室に移動して撮影開始はできない。

 僕だけが先に移動。教室に入る。

 すでに生徒役のエキストラの皆さんは席に着いていて、そこだけ学級になっていた!

(つづく)



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