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撮影初日(五)聖林式? ブログトップ
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続・撮影について(8ー終)ハリウッド映画に挑戦! 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 例え16ミリカメラでも、2台借りればレンタル料は倍。

 しかし、デジタルカメラは個人で買えるような額。レンタルしなくても、個人で持っている人が多い。

 また、フィルム代、現像費、が必要ない。それでいて高画質。最終的にフィルムに変換することもできる!

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」では、かなりのシーンを2台のカメラで同時まわす予定だ。

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 夏美役の佐津川愛美と、マキの谷村美月を同時に捉える。

 理沙役の芳賀と美香役の東が、別々の場所で演じるのを一気に撮影する。

 センスとリズムで勝負。

 今回は従来の日本映画とは違った、新しい感覚の作品となるはずだ!

(つづく)


『ストロベリー』写真館/海ー>http://pht.so-net.ne.jp/photo/albums/invited/2vjybaut3zfxdvghuby9



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続・撮影について(7)デジタルカメラの威力! 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 「デジタル・カメラを使えなければ、仕事がない!」

 そう言われるように、なっていく。

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 10年以上フィルムを勉強し、携わってきた人が、デジタルの勉強を1からスタートさせる。

 が、古い体質を引きずる映画界には、未だに言う。

 「デジタルなんて駄目だ。映画はフィルムだ!」

 が、古い価値観はどんどん崩れて行った。それでもすがりつく人もいる。

 ただ、さまざまな面から考えれば、デジタルは非常に強い味方。それは長年の僕の思いが実現されることでもある。

 100億円の製作費がなくてもデジタルカメラを使えば、ハリウッド方式を実践できるのだ。  

 今回の「ストロベリーフィールズ」。

 ハリウッドのような巨額の予算どころか、日本映画としても低予算。

 多くの人の支援で作る手作り映画だが、デジタル・カメラを使えばハリウッド方式を実践できるのである!


(つづく)





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続・撮影について(6)デジタル革命! 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 デジタルカメラは個人で買える値段のものでも、テレビ放送が可能な画質。

 それが、どんどん進化した!

 ソニーのVX1000。VX2000。PDー150。パナソニックのDVX−100、ー100A、キャノンのXL−1。

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 次々のハイクオリティで、実践的なカメラが発売された。 

 電気屋さんで売っているDVミニのテープ。それで撮影したものでも、フィルムに変換すれば、映画館でもかけられるようになった! もの凄い進歩だ!

 最近のVシネマはほとんど、そのカメラで撮られている。

 深夜番組でも同じ状況。単にカメラが安く経済性があるというだけでなく、小型で機動性があり、高性能なのでである。

 その革新は、撮影を仕事とする人たちを激震させた!

(つづく)
 
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続・撮影について(5)進歩なき日本映画 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 が、ビデオ・カメラで撮った作品。

 フィルムに変換することができないので、映画館では上映されない。

 そのため、90年代になっても日本映画は1台のカメラで撮影。おまけに物価高騰。さらに時間と費用の節減を、考えねばならなかった。

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 だから、テレビドラマではしない安易な撮影をする。

 テーブルを挟んで会話をするシーンを真横から延々と撮る。美しい絵にはならないが、撮影は簡単。早く済むからだ。

 同じようなシーンでもハリウッド映画やテレビドラマなら、俳優たちがどんな顔をして会話しているか見せる。

 画面の切り返しで、テンポやリズムを作る。なのに、日本映画はまるで舞台演劇を撮影したかのような単調なものが多い。

 テレビもアメリカ映画もどんどん進歩しているのに、日本映画は数十年前と同じ。当然、観客が離れる。業界自体が情熱をなくして行く。  

 もちろん、他にもさまざまな理由があるが、貧しさからスタートした発想に縛られて新しい表現を模索しなかったからだ。  

 ところが、近年になって衝撃が起こる。デジタル・カメラの登場だ!

(つづく)

写真館ー>夏美の学校Ⅰ http://pht.so-net.ne.jp/photo/albums/invited/eo3wtk1wuotjgwsgtx2y

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続・撮影について(4)テレビドラマの躍進! 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 つまり映画界より先にテレビの世界が、ハリウッド方式を採用したのだ。

 80年代後半。フィルムで撮っていたテレビドラマは、「水戸黄門」のような時代劇だけ。

 90年代に入ると、時代劇さえもビデオ撮影。そのころからテレビ・ドラマが変わってくる。

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 バンバン画面が変わり、テンポやリズムがあるドラマが出てきた。

 昔のようにドラマの中でも、テーブルの手間だけを空けて、食事をする不自然なものはなくなる。

(その位置から撮影すれば、家族の顔が全部捉えられて撮影が簡単。当時のドラマは皆、そんな撮り方をしていた)

 テレビドラマのレベルはどんどん高くなる。

 技術も、センスも、スピード感もあり、おしゃれでドラマティックなトレンディ・ドラマというものも誕生する!

 (つづく)


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続・撮影について(3)ビデオの革新! 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 まず、ビデオの進歩。

 先にも説明したように、日本では高価なムービーカメラを何台も使っての撮影は不可能。

 でも、ビデオ・カメラだと話は違う。フィルムの撮影と違い、現像代もプリント代もいらない。

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 カメラ自体も小さくて、安価。撮影で複数のカメラを使うことができるようになった。

 採用したのがテレビ界。もともとはテレビドラマも、フィルムで撮影されていた。

 が、効率を重視。分刻みで仕事をする人気タレントを使うので、早撮りが必要。

 映画的な撮影をするより、複数のカメラで一気に撮った方が早いと考える。ビデオを大々的に導入した。

 それはハリウッド式撮影と同じ発想。

 ドラマ作りが大きく変化する!

(つづく)


「ストロベリーフィールズ」写真館/小道具アルバム=> http://pht.so-net.ne.jp/photo/albums/invited/nlkvors3cy1pssvfcokd




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続・撮影について(2)テレビが映画を変える? 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 そんな日本映画界。常に厳しい環境と、直面して来た。

 古くはテレビの登場。入場料を払って映画館に行かなくても、家でドラマが見られるようになった。映画人口が激減した・・・。

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 70年代は外国映画に押されて洋高邦低と言われ、日本映画を見ない人が激増した。

 80年代は映画より、テレビドラマでも高額の製作費のかかった作品が登場。古くさい日本映画より、おもしろいといわれる。

 そんな時代になっても映画の現場では、昔ながらの撮影方法。カメラ1台で、最低限必要な部分だけを撮影。新しい方法論や挑戦をすることもなかった。

 高額な製作費が必要だからと・・世界に誇る巨匠にも、映画を撮らせない。

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 業界は作品レベルを上げる努力より、入場料を上げることで映画人口の激減を凌いで来た。

 が、外の世界では、大きな変革が続く・・・。


 (つづく)
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続・撮影について(1)努力する若手監督たち 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]


 そんな状況の日本映画界だが、努力する若手監督たちもいる。

 昔の邦画はストーリー展開も遅く、編集もダラダラしていた。それを覆すような作品。少しずつで出て来た。

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 その前に、一般的な古いタイプの監督。撮影するときの思考を紹介。

 撮影前に、編集を考える。

 「このシーンはAさんのアップ。ここはBさん。3番目のカットで2人共画面に入れる」

 と決めて撮影する。 カメラも1台しかないし、フィルムももったいないので使うカットしか撮らない。

 編集でリズムを作るとか、スピード感を出すとかより(その手の発想を持つ監督も少ない)、撮影効率や経済性が優先させる。

 そうやって、よくあるフツーーの日本映画が完成する。

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 が、若手監督の中には、いろんな挑戦をし、新しいスタイルを、自分なりの方法論を試す人たちがいる。

 1つのシーンを1台のカメラで、何度も撮る。

 複数のカメラがあれば2回で済むところを、1台のカメラで撮る。それは時間と労力をかけて、ハリウッド方式に迫ろうというやり方。

 それによって、テンポとスピード感が出る。今まで映画とは違うものができる。

 だが、古い映画人たちは批判する。

 「あの監督は計算ができないから、あんなふうに何度も撮るんだ。頭が悪いんだよなあ! どうしようもねえ・・・」

(つづく)



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撮影について(10)ハリウッド映画のような日本映画 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]

 実際問題。日本の映画界は、ハリウッドに比べると貧しい。

 それを認めずに「カメラ1台で節約して撮るのが映画だ!」と無理矢理に正当化することに何のメリットがあるのか?

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 「戦というのは刀で戦うものだ。鉄砲なんて邪道だ!」という戦国時代のサムライのようなメンタリティと思える。

 実際、あの時代も鉄砲を活用した織田信長が、世の中を変えて行った。

 日本映画界も古い方法論に囚われずに、何か新しい挑戦をするべきではないか?と、僕は長い間、考えてきた。  

 さらにアメリカ映画を見て育った世代として、古くからの日本映画感覚の作品ではないものを作りたい・・・。

 ハリウッド映画のようなスピード感やテンポ、センスのある映画。

 要は編集。そのためには撮影方式が重要。 しかしカメラは1台。

 業界には「計算して1台で撮れ!」という発想が蔓延している。また、経済問題があって、何台ものカメラは使えるのは黒澤明監督くらいだった。

 が、何か別の方法論があるはずだ。長年、考えていた・・・。

(つづく)



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撮影について(9)経済格差? 2005/9/17 [撮影初日(五)聖林式?]


 そんなふうに日本映画の撮影法が貧しくなった理由は、経済格差にある。

 ハリウッド映画がよく使うパナビジョン・カメラ。レンタル料が超高額! 

 それを長期間借りるともの凄い額! 安いカメラだって、2台借りれば倍の料金。

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 フィルムの量も、2台で回せば倍。3台なら3倍。

 さらに現像費も、プリント代も全部倍々となり、製作費がどんどん上がる。

 100億円単位で映画を作るハリウッドなら問題なくても、昔から貧しく作ってきた日本映画では高嶺の花。

 たまにある大作映画なら、Bカメラというのがつくことがあるが、基本的に日本映画はカメラが1台。 同じシーンを別角度から、同時に撮ることができない。

 日本映画のカメラ1台で、最低必要限のものだけを撮影をするスタイルは、ハリウッドのように高額な製作費がないことで、生まれてきたものなのである。

 それがベストと思い選んだ手法ではない。どう正当化しても、貧しい故ということ・・。

 (つづく)

「ストロベリーフィールズ」写真館/学校シリーズー> http://pht.so-net.ne.jp/photo/albums/invited/eo3wtk1wuotjgwsgtx2y



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