芳賀優里亜の実力!(2)難しい表現 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
ヘタすると、理沙は「私もマキの応援に行きます!」と立ち上がったかのようにも見える。
実際に京子先生(伊藤裕子)はそう誤解。「理沙も行ってくれるの?」という場面でもある。
が、観客が見たときには「夏美、約束が違うでしょう?」と詰め寄ろうと立ち上がったように見えなければならない。
この場面の要は理沙だ。演じるは「仮面ライダー555」等で活躍した芳賀優里亜。
子役時代から活躍。「セブンティーン」のモデルも務める17才。
その段取りを芳賀に説明した。かなり難しい演技が必要。台詞はなく、タイミングと表情だけで表現せねばならない。
でも、芳賀から不安が感じられない。
「自信あるのかな? いや、演技がかなりむずかしいことに気づいてないので、不安を感じてないこともあるな・・」
聞いてみた。
(つづく)
実際に京子先生(伊藤裕子)はそう誤解。「理沙も行ってくれるの?」という場面でもある。
が、観客が見たときには「夏美、約束が違うでしょう?」と詰め寄ろうと立ち上がったように見えなければならない。
この場面の要は理沙だ。演じるは「仮面ライダー555」等で活躍した芳賀優里亜。
子役時代から活躍。「セブンティーン」のモデルも務める17才。
その段取りを芳賀に説明した。かなり難しい演技が必要。台詞はなく、タイミングと表情だけで表現せねばならない。
でも、芳賀から不安が感じられない。
「自信あるのかな? いや、演技がかなりむずかしいことに気づいてないので、不安を感じてないこともあるな・・」
聞いてみた。
(つづく)
芳賀優里亜の実力!(1)難しい演技 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
とても難しいシーンが、ある。
学級委員の美香(東亜優)が立候補したことで、内気な夏美(佐津川愛美)もマキの応援に行こうと立候補する場面。
佐津川が演じる夏美が「はい!」と言って立ち上がったとき、隣の席の影番・理沙(芳賀優里亜)はムカッとする。
理沙はもともとマキが嫌い。(その辺の理由と過去は、物語の展開と共に解き明かされる)
なので、インターハイに出場という話を事前に聞いて、マキのイジメを考えた。
もともとマキは嫌われている。応援に行くという生徒は少ない。
ただ、友達のいない夏美は、マキに憧れているところがある。ときどき、柔道部に行ってマキの練習を8ミリで撮影している。
そんな夏美が万が一、「応援に行く」と言わないように、理沙は取り巻きを使い脅迫しておいたのだ。(そのシーンは先に撮影)
その脅迫の意味。当然、理解して立候補しないことを了承していると思えたのに、夏美は「応援に行きます!」と言い出す。
理沙は思わず、立ち上がり夏美に詰め寄る。
この芝居・・・・簡単そうに見えて、とてもむずかしい!
(つづく)
「ストロベリー」写真館/理沙の思い出ー>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/115475
学級委員の美香(東亜優)が立候補したことで、内気な夏美(佐津川愛美)もマキの応援に行こうと立候補する場面。
佐津川が演じる夏美が「はい!」と言って立ち上がったとき、隣の席の影番・理沙(芳賀優里亜)はムカッとする。
理沙はもともとマキが嫌い。(その辺の理由と過去は、物語の展開と共に解き明かされる)
なので、インターハイに出場という話を事前に聞いて、マキのイジメを考えた。
もともとマキは嫌われている。応援に行くという生徒は少ない。
ただ、友達のいない夏美は、マキに憧れているところがある。ときどき、柔道部に行ってマキの練習を8ミリで撮影している。
そんな夏美が万が一、「応援に行く」と言わないように、理沙は取り巻きを使い脅迫しておいたのだ。(そのシーンは先に撮影)
その脅迫の意味。当然、理解して立候補しないことを了承していると思えたのに、夏美は「応援に行きます!」と言い出す。
理沙は思わず、立ち上がり夏美に詰め寄る。
この芝居・・・・簡単そうに見えて、とてもむずかしい!
(つづく)
「ストロベリー」写真館/理沙の思い出ー>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/115475
タグ:芳賀優里亜
撮影中に監督が考える事/俳優編(12ー終) 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
ただ、俳優を選ぶ基準は「演技がうまい」という一点だけではない。
個性、背景、経験も重要。他の俳優との相性や性格も大切。
僕が選ぶ基準はかなり他の監督とは違うので、「なぜ、彼なんだ?」と思われることがよくある。
でも、完成した作品を見たとき、皆「あーなるほどなあ〜」という。ただ、それが現場で分からないことが多い。
鮭山先生役の泉さんも、そんな観点で選ばせてもらった。が、その辺を伝える機会がなかった。
そのことで、泉さん。不安を感じながら芝居をしているように思えた。
とは言え、取り巻きグループと共に、皆、合格ライン以上の芝居。我が古里の人々は本当に芝居心がある・・。
てなことを考えていると、メインのいちご娘たちの芝居。
むずかしい部分に、さしかかった! 一度、絵コンテ紹介に戻って、その辺を書いて行く。
(つづく)
「ストロベリーフィールズ」写真館/昭和40年代の風景=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/116173
個性、背景、経験も重要。他の俳優との相性や性格も大切。
僕が選ぶ基準はかなり他の監督とは違うので、「なぜ、彼なんだ?」と思われることがよくある。
でも、完成した作品を見たとき、皆「あーなるほどなあ〜」という。ただ、それが現場で分からないことが多い。
鮭山先生役の泉さんも、そんな観点で選ばせてもらった。が、その辺を伝える機会がなかった。
そのことで、泉さん。不安を感じながら芝居をしているように思えた。
とは言え、取り巻きグループと共に、皆、合格ライン以上の芝居。我が古里の人々は本当に芝居心がある・・。
てなことを考えていると、メインのいちご娘たちの芝居。
むずかしい部分に、さしかかった! 一度、絵コンテ紹介に戻って、その辺を書いて行く。
(つづく)
「ストロベリーフィールズ」写真館/昭和40年代の風景=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/116173
撮影中に監督が考える事/俳優編(10) 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
このことも、以前に詳しく書いた。
映画の世界では、よからぬことする人々がいる・・。
様々な手を使い、金を使い、圧力をかけて、特定の俳優をキャスティング。ネジ込もうする・・・。
明らかに役には合わない俳優を、無理矢理に出演させようとする人たちがいる。
汚い手でも何でも使う。組織的に政治力をかけてくるところもある。
そこに利益やチャンスが生まれるからだ。
どんな小さな作品でも、予想をしない展開をすることがあるからだ。
でも、そんなことをすれば、作品レベルが確実にダウンする。
「何で、この役をこんな俳優が演じるの?」観客も不信感を持つ。
当然、感動的な映画にはならない・・。
(つづく)
映画の世界では、よからぬことする人々がいる・・。
様々な手を使い、金を使い、圧力をかけて、特定の俳優をキャスティング。ネジ込もうする・・・。
明らかに役には合わない俳優を、無理矢理に出演させようとする人たちがいる。
汚い手でも何でも使う。組織的に政治力をかけてくるところもある。
そこに利益やチャンスが生まれるからだ。
どんな小さな作品でも、予想をしない展開をすることがあるからだ。
でも、そんなことをすれば、作品レベルが確実にダウンする。
「何で、この役をこんな俳優が演じるの?」観客も不信感を持つ。
当然、感動的な映画にはならない・・。
(つづく)
撮影中に監督が考える事/俳優編(9)弁慶軍団首領 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
彼の場合。撮影現場による緊張ではなく、別の思いがあるように見えた。
地元オーディションのとき。10数人いる弁慶軍団の皆さんの中から、2人だけ選ばせてもらった。
皆、芝居慣れしているし、ルックスもいい。迫力もある。誰が選ばれてもおかしくない。
そんな中から泉さんに、お願いした。少し話しただけでも、見かけによらず(!)繊細で、もの凄く気がつく。めっちゃ頭の切れる方だと分かった。
お願いした理由は、以前の日記に書いている通り。が、本日の彼を見ていると、こう思っている可能性がある。
「きっと、監督は、あとでグループ内で揉めるのを気にして、リーダーである自分を選んだ方がいいと思ったに違いない・・・本当に出演してよかったのだろうか? 無理して選んでくれたのではないか?」
それは僕の推理であり、本人が直接そういう訳ではない。でも、もし、東京でのキャスティング現場を泉さんが見る機会があったら、それが杞憂であることはすぐに分かってもらえたはず。
今回の「ストロベリーフィールズ」。
僕が「いい!」と思った俳優しかキャスティングしていない!
義理や人情で入れた人は、誰1人いない!
(つづく)
「ストロベリー」写真館/絵コンテ=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/116791
撮影中に監督が考える事/俳優編(7) 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
ただ、監督の仕事は数限りなく存在する。
初日は特にハード。また本日は、今回の撮影で最も大人数が出演する撮影。
教室シーンは物語の中でも、とても大切な場面。考えねばならないこと。やらねばならないことが山積み!
とはいえ、もし、地元グループがNGを連発。
台詞を忘れたり、緊張し過ぎていたら、監督としてフォローをせねばならない。時間を裂く必要がある。
もちろん、地元俳優グループだけではない。
主演の佐津川愛美、谷村美月、芳賀優里亜たちも、何か問題に突き当たったら、すぐに救いの手を伸ばさねばならない。
特に東亜優はまだ14才で、映画初出演(ただ、東は心配をよそにしっかりやっている。さすが、スカウトキャラバン・審査委員特別賞!)
となると心配は、やはり地元俳優グループだ。
(つづく)
初日は特にハード。また本日は、今回の撮影で最も大人数が出演する撮影。
教室シーンは物語の中でも、とても大切な場面。考えねばならないこと。やらねばならないことが山積み!
とはいえ、もし、地元グループがNGを連発。
台詞を忘れたり、緊張し過ぎていたら、監督としてフォローをせねばならない。時間を裂く必要がある。
もちろん、地元俳優グループだけではない。
主演の佐津川愛美、谷村美月、芳賀優里亜たちも、何か問題に突き当たったら、すぐに救いの手を伸ばさねばならない。
特に東亜優はまだ14才で、映画初出演(ただ、東は心配をよそにしっかりやっている。さすが、スカウトキャラバン・審査委員特別賞!)
となると心配は、やはり地元俳優グループだ。
(つづく)
撮影中に監督が考える事/俳優編(5) 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
先にも少し説明したが、今回は若手以外にも心配なのことがあった。
理沙の取り巻きと、学校の職員役を地元オーディションで選出。出て頂いていること。
まだ新人といえる佐津川愛美にしても、谷村美月にしても、10代だが、すでに数本のドラマや映画に出ている。撮影現場の経験がある。
それに対して地元選出の俳優の方々は、全くの初体験。
中には、朝1番で撮影した用務員・古本役の垣内さんのように、とても素人とは思えないザ・役者の方もいた。だが、それは例外中の例外だろう。
理沙の取り巻き役。劇団「ふたり」とかは名門熊校の演劇部。だが、いくら演劇経験があっても、映画撮影はかなり違う。
(つづく)
理沙の取り巻きと、学校の職員役を地元オーディションで選出。出て頂いていること。
まだ新人といえる佐津川愛美にしても、谷村美月にしても、10代だが、すでに数本のドラマや映画に出ている。撮影現場の経験がある。
それに対して地元選出の俳優の方々は、全くの初体験。
中には、朝1番で撮影した用務員・古本役の垣内さんのように、とても素人とは思えないザ・役者の方もいた。だが、それは例外中の例外だろう。
理沙の取り巻き役。劇団「ふたり」とかは名門熊校の演劇部。だが、いくら演劇経験があっても、映画撮影はかなり違う。
(つづく)
撮影中に監督が考える事/俳優編(3)ハリウッド式の 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
少し前。スピルバーグ製作の映画「メモリー・オブ・ゲイシャ」
キャスティングが決まった。が、メインの日本人女性役は皆、中国人女優に持って行かれた。
「なぜ、日本語がろくに出来ない外国人女優が日本人役を演じるのか?」
悔しかったが、その理由はまさにそこにあった。
日本式撮影に慣れた女優は、ハリウッド式の撮影(何度も同じレベルで繰り返し演じる必要)ができない。
そのために日本のトップ女優たちがほとんど、不合格。中国勢に持って行かれたのである。
幸い男優陣は渡辺謙、役所広司がゲット。
日本俳優の力を見せたが、多くの俳優はハリウッド式に対応できないでいる。
(つづく)
キャスティングが決まった。が、メインの日本人女性役は皆、中国人女優に持って行かれた。
「なぜ、日本語がろくに出来ない外国人女優が日本人役を演じるのか?」
悔しかったが、その理由はまさにそこにあった。
日本式撮影に慣れた女優は、ハリウッド式の撮影(何度も同じレベルで繰り返し演じる必要)ができない。
そのために日本のトップ女優たちがほとんど、不合格。中国勢に持って行かれたのである。
幸い男優陣は渡辺謙、役所広司がゲット。
日本俳優の力を見せたが、多くの俳優はハリウッド式に対応できないでいる。
(つづく)
撮影中に監督が考える事/俳優編(2)ハリウッド式の問題 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
太田組はハリウッド方式で撮影。同じシーンを何度も撮る。
演技を何度もすると、どうしてもいい方やスピードが毎回違ってしまう。
それを編集した場合。カットによっていい方が違うので、繋ぐと何だかヘンな感じに成ってしまうのだ。
なのに並木史郎さんは、何度やっても高いレベルの芝居で、毎回トーンやタイミング、音のレベルを同じに再現してくれる。
これは本当に凄いこと。これならどこをどう繋いでも、滑らかで、違和感ない編集ができる。
ハリウッド俳優はその種の演技に慣れているが、日本の俳優はベテランでもなかなかできないのが現実。
同じ演技を繰り返すために、スピードやテンポだけでなく、パターンまで変わってしまう人が多いのだ。
(つづく)
演技を何度もすると、どうしてもいい方やスピードが毎回違ってしまう。
それを編集した場合。カットによっていい方が違うので、繋ぐと何だかヘンな感じに成ってしまうのだ。
なのに並木史郎さんは、何度やっても高いレベルの芝居で、毎回トーンやタイミング、音のレベルを同じに再現してくれる。
これは本当に凄いこと。これならどこをどう繋いでも、滑らかで、違和感ない編集ができる。
ハリウッド俳優はその種の演技に慣れているが、日本の俳優はベテランでもなかなかできないのが現実。
同じ演技を繰り返すために、スピードやテンポだけでなく、パターンまで変わってしまう人が多いのだ。
(つづく)
撮影中に監督が考える事/俳優編(1)俳優は選手? 2005/9/17 [撮影初日(七)教室Ⅱ]
映画に出演している俳優。野球のナインのような部分がある。
それぞれが勝手にプレーする訳ではなく、チームワークが大切。助け合いをしながらも、互いに競い合う。
単にホームランを狙って、勝負に出ればいいというものではない。
1番、2番、3番と、累に出た場合。そこでホームランというのは華々しい。
が、ツーアウトなら勝負に出るより、地味でもバンドで1点を取る方がいい。
バレーボールでも、見事なトスを上げる選手がいるから、アタックを決める選手が喝采を浴びる。
映画も同じ。その意味では、ここまでの撮影。ベテラン勢が手堅く得点してくれた。
先に紹介した伊藤裕子さん。
そして、並木史郎さん。演じるは学年主任の長塚先生。このシーンで最も長い台詞があった・・。
(つづく)
それぞれが勝手にプレーする訳ではなく、チームワークが大切。助け合いをしながらも、互いに競い合う。
単にホームランを狙って、勝負に出ればいいというものではない。
1番、2番、3番と、累に出た場合。そこでホームランというのは華々しい。
が、ツーアウトなら勝負に出るより、地味でもバンドで1点を取る方がいい。
バレーボールでも、見事なトスを上げる選手がいるから、アタックを決める選手が喝采を浴びる。
映画も同じ。その意味では、ここまでの撮影。ベテラン勢が手堅く得点してくれた。
先に紹介した伊藤裕子さん。
そして、並木史郎さん。演じるは学年主任の長塚先生。このシーンで最も長い台詞があった・・。
(つづく)