田辺のデニーロ、撮影日記(14)吉本興業の俳優? 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
もの凄い緊張感。遠巻きに見つめる地元の人たちの話。聞こえてくる。
「あの用務員の俳優さん。吉本興業の人らしでぇ!」
「ああ、なんか、そういう感じやなあ。ええ味だしてるで〜。本物の用務員みたいや!」
実はスタッフの中にも、垣内さんがプロの俳優でないことを知らない人がいた。
「何か、この学校の用務員さんが、撮影を覗きに来てるのかなあ〜と思ってた。ら、あの人が用務員役なだったんですね?」
日頃はネクタイにスーツの営業マンなのに、今は誰の目にも用務員にしか見えない。
この辺から「田辺のデ・ニーロ伝説」が始まる・・
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(13)初出演シーン 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
撮影。すでに始まっているようだ。
俳優の出ない、朝の廊下や下駄箱シーンを撮っているとのこと。
図書室にいても、遠くから監督の「よーーーい、スタートぉ!」という大きな声が聞こえてくる。
図書室のドアが開く。助監督さんが呼びに来た。
「用務員・古本役の垣内さん! お願いします!」
「いよいよ、出番かあ・・・」
垣内さんの最初の出演シーンはこれ・・。
朝、始業ベルが鳴る前、生徒がまだ廊下をウロウロしているところで、用務員として窓ガラスを直す場面。
撮影現場に着くと、多くの見物人がいた。そしてスタッフが自分を見ている。
もの凄い数の目、垣内さんを見つめた・・・・。
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(12-b)母校で映画出演 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
本日はクランクイン。映画撮影の初日。
控え室で待つ垣内さん。有名な俳優さんと共に出番を待ちながら、いろんなことを思う。
今日の撮影場所の東陽中学。ここは垣内さんの母校でもある。
今から20数年前、この学校に毎日通った。隅から隅まで知り尽くしている。
いろんな想い出がある。木造校舎は夏、暑い。冬は寒かった・・・。
垣内さん。撮影現場の東陽中学は母校。
木造校舎が美しい学校。でも、鉄筋の校舎やったらなあ・・・と思っていた。
その木造校舎。来年にはついに取り壊される。さまざまな想い出が詰まった建物がなくなってしまう。
中学時代は何も感じなかったが、なくなるとなると淋しい。
その木造校舎で映画撮影があり、それに自分が出演するということ。感じることがある。
教室で勉強。運動場で体育。弁当を食べたこと。先生に叱られたこと。友達とケンカしたこと。いろんな想い出でいっぱい・・。
そこで自分が俳優として出演する。それも学校で働いている用務員の役。
それもオーディションで選ばれた。十数人いるグループの中から演劇経験のない自分が選ばれた。何かの縁なのか? とても不思議だ・・。
まさかこんなことになるなんて・・・あの頃には想像すらしなかった。
感慨深く、嬉しくも、少し緊張・・・。
その間にも、出番の時間が近づいて来る・・。
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(12)予習しておけばよかった・・ 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
あとで聞いた話、
佐津川さんが出演しているドラマ、「がんばっていきまっしょい!」
ついこの間まで、放送されていた人気ドラマ。
女子高生5人組が、ボート部でがんばる物語。
鈴木杏、相武紗季、岩佐真悠子、そして今回の映画「ストロベリーフィールズ」で主役を演じる佐津川愛美が出演している。
以前に映画にもなった同名小説のドラマ化。
田辺高校の子は毎週、欠かさず見ていたようだ。
そのドラマのメインキャラの1人である姫が、目の前にいる。
信じられないようで、「わーーー凄い! 姫がいる!!」とか密かにはしゃいでいた。
「やっぱり映画の撮影なんやなあ。有名な俳優さんがいっぱい来てるんや・・」
そんな、せっかくの機会。俳優さんの出演作品を事前に調べて、見て・・
「予習しておけばよかった・・」
そう思うが、手遅れ・・。
(つづく)
垣内さんが映画撮影をした学校=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/115435
田辺のデニーロ、撮影日記(11)「がんばっていきまっしょい!」 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
田辺高校の女の子。小声でこう言う。
「垣内さん・・・あそこにいる可愛い子・・・」
本人に気づかれないように目線で、どの子か示す。
「あの子『がんばっていきまっしょい!』というドラマに出てる、姫役の佐津川愛美ですよね?」
が、垣内さん。そのドラマは見ていない。
「さあ〜、どうかなあ・・分からんけど・・」
その子は見るからに可愛く、存在感がある。女優というのもすぐ分かる。
さっき、自己紹介で名前を言っていたが、思い出せない。
女子生徒。密かにはしゃぐ。
「垣内さん。絶対、そうですよ! 佐津川愛美ですよ。姫ですよ!」
まわりは有名人ばかり・・何だか、凄いところへ来てしまった・・。
(つづく)
「垣内さん・・・あそこにいる可愛い子・・・」
本人に気づかれないように目線で、どの子か示す。
「あの子『がんばっていきまっしょい!』というドラマに出てる、姫役の佐津川愛美ですよね?」
が、垣内さん。そのドラマは見ていない。
「さあ〜、どうかなあ・・分からんけど・・」
その子は見るからに可愛く、存在感がある。女優というのもすぐ分かる。
さっき、自己紹介で名前を言っていたが、思い出せない。
女子生徒。密かにはしゃぐ。
「垣内さん。絶対、そうですよ! 佐津川愛美ですよ。姫ですよ!」
まわりは有名人ばかり・・何だか、凄いところへ来てしまった・・。
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(10)プロ俳優の気配り 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
並木史郎さん。いろんな映画やテレビ・ドラマで見かける方。
話しかけて来た。
「実は撮影の合間に、1日だけ休みがあるんだよ。どこか温泉にでも行きたいんだけど、いいところないかな?」
垣内さんたちにとっては地元。いろんな場所を知っていた。
「**の**温泉がいいですよ!」
と説明。話が盛り上がった。が、気付く・・・。
「並木さんは、緊張する僕らをリラックスさせるために・・話をしてくれてるんや・・」
プロの俳優さんの気配りを感じた・・・。
同じ部屋には、理沙(芳賀優里亜)の取り巻きグループ女子高生5人組、ラン、スー、ミキ、ミー、ケイもいる。
この子たちも、地元オーディションで選ばれた。
その中の1人、田辺高校に通う顔を知った子。小声で話かけてきた・・・。
(つづく)
話しかけて来た。
「実は撮影の合間に、1日だけ休みがあるんだよ。どこか温泉にでも行きたいんだけど、いいところないかな?」
垣内さんたちにとっては地元。いろんな場所を知っていた。
「**の**温泉がいいですよ!」
と説明。話が盛り上がった。が、気付く・・・。
「並木さんは、緊張する僕らをリラックスさせるために・・話をしてくれてるんや・・」
プロの俳優さんの気配りを感じた・・・。
同じ部屋には、理沙(芳賀優里亜)の取り巻きグループ女子高生5人組、ラン、スー、ミキ、ミー、ケイもいる。
この子たちも、地元オーディションで選ばれた。
その中の1人、田辺高校に通う顔を知った子。小声で話かけてきた・・・。
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(9)並木史郎さん! 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
地元オーディションで合格した垣内さん。
控え室で女優たちに挨拶されて戸惑っていた。が、部屋に友人がいるのを発見。
同じ紀州弁慶伝説保存会のメンバーである泉さん。
(紀州弁慶伝説保存会=>http://benkei.org/)
鮭山先生役である。
友人がいてほっとする。彼はすでに衣裳も着て、男性の俳優さんと話をしていた。
テレビでよく見る人。顔は分かるが名前が出て来ない・・。
あとで分かるが、NHKのドラマ「おしん」にも出演していた並木史朗さんだった・・。
その輪に入れてもらい、出演を待つ・・・。
友人の泉さんは、弁慶祭に何度も参加。人前での演技にも慣れている。しかし、その彼も少々緊張気味・・。
「僕が出演して、ほんまにええのかあ? 監督が気つこて、出してくれたんやないかなあ? 一応、保存会のリーダーやし・・」
「そうかもしれんなあ・・ぎょーさんいるメンバーから、2人しか選ばれてないからな」
地元俳優2人が揃ってナーバスになっていると、プロの俳優・並木史朗さんが話かけてきた・・・。
(つづく)
垣内さんが映画出演した学校=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/117311
田辺のデニーロ、撮影日記(8)「谷村美月です!」 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
「女優さんって、ほんま可愛いなあ・・」
垣内さん。そう思っていたら、その子たちが突然、立ち上がり近づいて来た。「何やろう?」と思っていたらこう言われる。
「佐津川愛美と申します。よろしくお願いいたします!」
「谷村美月です。お世話になります!」
あと芳賀優里亜も、東亜優もそれに続く。
そのときは、テレビや映画で活躍する凄い子たちとは全然知らず、「めっちゃ可愛いなあ・・・」としか思わなかった。
ひらすら恐縮しながら返礼。
「垣内といいます・・こちらこそ、よろしく・・」
緊張が高まる・・。
「それにしても、僕なんかプロとちゃうのに俳優さんに挨拶されて、ええんやろか?」
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(7)控え室へ! 2005/9/17 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
「古本役の垣内です・・」
受付でそう告げると、中へ案内してくれた。図書室が俳優さんたちの控え室になっているそうだ。
この辺からもう俳優扱い。少しだけドキドキ。途中でエキストラの人たちとすれ違う。
あちらの待機場所は、教室とか廊下。だが、垣内さんは台詞もあるし、俳優待遇。
冷房の効いた控え室で、待たせてくれる。この辺が映画。ランク分けがあるのだ。
「こちらで、お待ちください!」
図書室の中へ入ると、プロの俳優さんたちがすでに待機していた。
見るからに可愛い、10代の女の子たちが何人もいる! 近所では絶対に見かけない可憐な子ばかり。
名前は知らなかった。が、あとで知るところとなる佐津川愛美や谷村美月たちであった・・・。
(つづく)
田辺のデニーロ、撮影日記(6)ロケ現場へ! 2005/9 [田辺のデニーロ日記Ⅰ]
ロケ地である東陽中学へ到着!
ロケバスが何台も止まっていた。
機材を持って走る、映画スタッフらしい人たちが何人もいる。
ここで映画のロケがあると、素人目にもすぐ分かった。
入り口では、地元のボランティア・スタッフが案内をしている。近寄って、挨拶した。
「あの〜、古本役の垣内です・・」
(つづく)