天神崎の夕陽は顔を出すのか?(7−終) 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
同時に、「この天神崎の夕陽の美しさを写したい!」という気持ち。
アメリカ、南カルフォルニア大学留学時代、サンタモニカの夕陽。
キーウェスとの夕陽。
ハワイの夕陽。
そのどれにも負けない、美しさがあるのが天神崎の夕陽である。(写真下)
わが古里にこんな素晴らしい風景があること。数年前まで知らなかった。
誰が見ても感動するだろう。
木造校舎が美しい東陽中学と共に、この天神崎の夕陽があるからこそ、「ストロベリーフィールズ」は古里で撮りたいと思ったほど。
その美しくも悲しい、素晴らしい夕陽の前で、
芳賀優里亜、佐津川愛美、谷村美月の3人に演じてほしい。
何とか、本物の夕陽の前で芝居させたい!
(つづく)
天神崎アルバム=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/116510
タグ:南カルフォルニア大学
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(6) 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
しかし、スタッフが夏美(佐津川愛美)とマキ(谷村美月)を呼びに行っている間に、
雲が出て、太陽を隠してしまう。
そして夕陽は、二度と顔を出す事はなかった。
残念。撮影当日もこうなるかもしれない。
撮影で最も悩まされるのが、天候なのである・・。
だが、理沙の夕陽のシーン。とても大切。
今回の映画「ストロベリーフィールズ」の最大の見せ場のひとつ。
真っ赤な夕陽を背景に、理沙(芳賀優里亜)がこの世を去って行く。という劇的な場面。
夕陽が出なければ、成立しない。
単に美しい夕焼けのバックが必要というだけでなく、理沙の願いがそこに託されているのだ・・・。
(つづく)
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(5) 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
突然、天神崎の夕陽が顔を出す!
今から撮影できるかも!
が、誰もそんな想定はしていない。俳優だって心の準備ができていない。
なので、芝居はできないまでも、夕陽を見ている夏美、マキの後ろ姿だけでも撮影しておけないか?と考えた。
急遽、スタッフに佐津川愛美、谷村美月の2人を呼びに行ってもらう!
しかし・・・・。
(つづく)
今から撮影できるかも!
が、誰もそんな想定はしていない。俳優だって心の準備ができていない。
なので、芝居はできないまでも、夕陽を見ている夏美、マキの後ろ姿だけでも撮影しておけないか?と考えた。
急遽、スタッフに佐津川愛美、谷村美月の2人を呼びに行ってもらう!
しかし・・・・。
(つづく)
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(4) 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
果たして今回の「ストロベリーフィールズ」ロケ。
数日後の「夕陽の別れ」シーン。どうなるのか?
それも奇麗な夕陽が出ればいい!ということではない。
最初は曇っていて、最後の最後に美しい夕陽が出るというのがベスト。
最初から夕陽が出ていては、撮影できない。
黒澤監督以上に過酷な要求かもしれない・・・。確率は極めて低い。
どうするか? スタッフとも考えていたのだけど。
曇りの日と夕陽の出る日と、2日に分けて撮影するのはどうか?
そんなことを考えていると、その日。曇っていた天神崎。
空を見ると、夕陽が出そうだった!
(つづく)
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(3)黒澤明の場合 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
「影武者」でも、そんなことがあったと聞く。
スタッフ、朝早くから準備。
俳優はカツラや衣裳を着け、鎧や刀を持つ。何百人ものエキストラもスタンバイ。
カメラや照明も用意、準備完了は午後。それから夕陽の時間まで現場で待機。
でも、雲が出て夕陽が出ないと、その日は撮影中止!
夕陽が出ても、黒澤監督が気に入らないとダメ。
そんなことで、毎日、朝から準備して、夕陽の撮影に備える。結局、1週間以上待ったらしい。
その費用たるは大変。エキストラのギャラ。
俳優スタッフの宿泊費。食費。なのに、撮影は進まない。毎日、もの凄い額が出て行く。
そんなことを通常の映画ではできない。まして、低予算映画では絶対に不可能なのだ・・。
(つづく)
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(2)編集と合成はダメ 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
ただ、映画はこんな方法論がある。
夕陽は夕陽だけ。俳優は俳優だけで撮影。
あとで編集すると、俳優が夕陽を見ているように見える。
しかし、俳優と夕陽が一緒に入った絵がないと、やはりぎこちない。感動が薄れる。
もちろん。俳優と夕陽を合成するという手もある。
が、技術が進んだ現在でもどこか不自然に感じる。
これも、感動が薄れる・・・。
だから、一番いいのは本当の夕陽の前で芝居をすることなのだ。
巨匠・黒澤明監督。最高の夕陽、何日も待ったらしい・・。
(つづく)
果たして、天神崎の夕陽は顔を出すのか?(1)2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
映画「ストロベリーフィールズ」ロケ。3日目。
車の事故シーンを撮ったのが、ここ天神崎。
撮影を終えたときは、夕方になっていた・・。
次は高山寺に移動して、ナイター(夜間撮影)。少し時間がある。
撮影終了後。海岸を歩いてみた。
僕が好きな古里の風景のひとつ。特に夕方がいい。
理沙(芳賀優里亜)の夕陽の別れシーン、この場所でロケする。
ただ、心配なのは、撮影のときに夕陽が出るかどうか?
都合良く、美しい夕陽が見られるかどうか?分からない。
むしろ、ダメだったときのことを考えて、準備の必要があるだろう。
(つづく)
天神崎の撮影風景。「ストロベリー」アルバムに追加。ここをクリック!=>http://pht.so-net.ne.jp/photo/strawberry-photo/albums/141809
車の中でマキたちが歌う歌は?(13)歌う気満々 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
と、谷村美月を見ると・・・・
両手を開いて前に出し、満面の笑顔。すぐに手拍子ができるように、準備をしていた。
「マキ、マキ! その手、何? 歌は途中から!」
「ああ、そうかあ・・」
美月さん。もう、歌う気満々!
「ようーい、スタート」の声と共に、「♪この頃、流行の~」と歌う気だったようだ。
谷村のそんな気持ちは、完成した本編でも確認できるはず。
白黒の8ミリ映画のシーン。
マキは本当に嬉しそうに手を叩きながら、歌っている。
いつも、クールで冷めたマキが本当に嬉しそう。
物語の中では、友達のいなかったマキ。
それが何人ものクラスメートが応援に来てくれるということで、はしゃいでいるというシーン。
だが、演技を越えて、谷村美月自身が嬉しそうに歌っている。
素敵なシーンになりそうだ!
(つづく)
車の中でマキたちが歌う歌は?(12)段取り 2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
まず、芝居の流れを確認するために、車を止めたまま説明をした。
「最初は皆、夏美(佐津川愛美)のカメラに向って手を振ったり、
鉄男(波岡一喜)が撮ってくれたポラロイド写真を見せたりする。
理沙(芳賀優里亜)だけ、ふて腐れている・・。
それが、誰からともなしに歌い始め、修学旅行状態になる・・。
そのあとにサングラスを取り出して、美香(東亜優)がみんなにかける!
最後に何やら話をしているときに、正面からトラックが来て衝突。
画像が乱れる!」
と、流れを説明。で・・・。
「みんな、いいね? 今、説明した流れであれば、あとは自由にいろんなことをやっていいからね?」
と、マキ(谷村美月)を見ると・・・・。
(つづく)
車の中でマキたちが歌う歌は?(11)2005/9/19 [撮影3日目(四)天神崎]
「キューティハニー」が放送されたのも、昭和40年代。
今回の映画「ストロベリーフィールズ」の背景と同じ。
ノープロブレム。
おもしろかったのは、いざ撮影というとき。
前回にも紹介したが、ワーゲンに佐津川愛美や谷村美月ら俳優が乗り、
田辺のデニーロが運転した。
スタッフはカメラマンだけが同乗。撮影する。
僕(監督)は乗れない。
なので、まず、芝居の流れを確認。
車を止めたまま、いちご娘。たちに説明をした!
(つづく)