理沙の夕陽シーン撮影(8 撮影開始! 2005年9月25日 [撮影10日目]
撮影を始めよう!カメラは手持ち。
死神役の奈佐健臣 さんは黒い衣裳を身にまとい、芳賀の演じる理沙の腕を掴む。
芳賀は慎重な顔。
「これが理沙の最後のシーン・・」
そんな思いがこみ上げる。
「何か泣いちゃいそう・・・でも、理沙は泣いちゃいけないですよね?」
そう言うと覚悟を決めたようだ。 僕は大声で叫ぶ。
「よーい。スタート!」
一斉に俳優とスタッフが動き出す。
死神に連れられて行く理沙。それを捉えるカメラ。
照明部はレフを持って着いて行く。僕は芳賀の表情を見つめながら、あとを追う。
理沙の目線の先にはちゃんと、夏美とマキ、佐津川愛美と谷村美月が立っている。
(つづく)
理沙の夕陽シーン撮影(7 ありがとう 2005年9月25日 [撮影10日目]
芳賀優里亜が提案するように
「夏美とマキにお礼がいいたい」
「ありがとう」と言いたい。
ずっと冷たい壁を張り巡らせて、人を軽蔑して生きてきた理沙が、
最後の最後、死んでから本当の友情を知り、
その感謝を2人に伝える。
とってもいい!
セリフの最後は、それで行こう。
(つづく)
理沙の夕陽シーン撮影(6 芳賀優里亜の思い 2005年9月25日 [撮影10日目]
以上。シナリオにある通り。
本来のセリフは「マキに想い出を作らせて上げるのよ!」で終わっている。
これに芳賀優里亜は「ありがとう」という台詞を加えたいというのだ。
芳賀はすでに2週間に渡って理沙を演じ、成長させて来た。
その結果、シナリオ以上に理沙は夏美たちと友情を深めることとなった。
そんな理沙なら、最後にもっと言いたいことがあるはず。
芳賀はかなり前からそれ を考えたに違いない。
撮影当日に思いついたのではないだろう。
(つづく)
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理沙の夕陽シーン撮影(5 シナリオを確認 2005年9月25日 [撮影10日目]
芳賀優里亜の提案。とてもいいと思える。
シナリオのセリフを確認しよう。
死神「・・・・・・(マキを振り払う)」
マキ「(倒れる)わーーーー」
理沙「・・・・マキっ・・」
夏美「理沙!」
死神「(理沙を連れて歩き続ける)」
理沙「夏美。あなたがマキを守るのよ! マキに想い出を作らせ
て上げるのよ!」
夏美「理沙―――!」
死神、理沙を抱きかかえたまま消えて行く。
(つづく)
理沙の夕陽シーン撮影(4 最後の言葉 2005年9月25日 [撮影10日目]
理沙の夕陽シーン撮影(3 2005年9月25日 [撮影10日目]
理沙の夕陽シーン撮影1 2005年9月26日 [撮影10日目]
太陽が隠れた!天神崎へ急げ! [撮影10日目]
理沙の夕陽の撮影は? 2005年9月26日 [撮影10日目]
最高のシーンが撮れたが不安はまだまだ続く、
この日の午後からはクライマックスのNO2ともいえる、
理沙のシーンを撮影せねばならない。
ここは晴れていてはだめ。全てがおじゃん!
そう思っていると滑走路の撮影が終わるころから
急に雲が出だして、太陽が隠れたのである!
(つづく)
集合写真を撮影! 2005年9月26日 [撮影10日目]
全てが最高だった。
もう、映画の神様ってホントにいるんじゃないか?という展開。
「神様。ありがとーーー!」
この日で撮影日数的には10日目で、全日程の半分が過ぎたことになる。
ドラマ的にも半分以上のシーンを撮影。折り返し地点となった日だ。
4人が全員揃って出演する最後のシーンの撮影を行った。
それは美香役の東亜優の最後のシーンでもある。
緑の草原を歩いて行く少女たち。
風に吹かれるしゃぼん玉。
最高に美しく、可愛いシーンとなった。
でも、東亜優は今日で撮影終了。
なんだか寂しくなる。
「東!よくがんばったね。長い間、お疲れ様!」
このあと、全員で集合写真。
この場面では出番のない死神役の奈佐さんや、
鮭山先生、古本さんらも駆けつけた
滑走路の上で
「はい。チーズ!」
まだまだ、撮影は続くが
主要キャストが全員揃うのは、この日が最後。
東亜優には花束が贈られた。
それらの写真は後日掲載。
(つづく)
シャボン玉のシーンを撮影? 2005年9月26日 [撮影10日目]
また、それは同時に、佐津川愛美たちが4人で演じる最後のシーンでもあった。
その悲しさをかみ締めながら、佐津川も、谷村も、芳賀も、そして東も演じた。
もう、見ているだけで泣きそうになる見事なシーンとなる。
それがどのシーンか?
ヒントはシャボン玉。
(つづく)
「Gメン75」のオープニングシーン? 2005年9月26日 [撮影10日目]
午前中は晴れのシーン。
それは見事に晴れた。神様に感謝。
その場面は唯一、田辺市以外のロケで、
旧白浜空港の滑走路で撮影された。
もう、「Gメン75」のオープニングシーンが撮れそうな場所!
この日は多くのギャラリーの方が来て撮影を見学。
同時に美香役の東亜優の最後の出演シーンでもある。
(つづく)
2005年9月26日の撮影予定・備考欄 [撮影10日目]
撮影予定表の備考欄。
本日は、どの俳優さんを何時に出すか?
つまり、それまでに撮影を終わらせて東京に帰らせる時間が書かれている。
撮影隊はそれまでに、撮り終わらねばならない。
さあ、「ストロベリーフィールズ」撮影10日目がスタートする!
(つづく)
2005年9月26日の撮影予定・出演者と出演シーン [撮影10日目]
以下、本日の撮影スケジュールの拡大写真。
いつものように、誰がどのシーンに出演するか?
明記されている。
さて、この日はとても重要な場面の撮影がある。
どのシーンか? 追って説明する。
(つづく)
天気に左右される場面を撮影!(下) 2005年9月26日 [撮影10日目]
で、ないと、予定通りに撮影が終わらない
延長するのに俳優が次の作品に行ってしまう。
晴れのシーンなのに雨が降っていても
撮らねばならないのだ。
ただ、それをしてしまうと映画のレベルが数段下がり、
映画「ストロベリーフィールズ」が崩壊してしまう可能性もある。
晴れているのに「太陽が見えない」なんて言う台詞があると
観客はしらけてしまい、全てが終わる。
そんな不安を抱えながら、撮影当日を迎えた・・・。
天気に左右される場面を撮影!(上) 2005年9月26日 [撮影10日目]
今日、9月26日
とても重要なシーンの撮影。
お天気が非常に重要で、午前中は晴れでないといけない場面の撮影。
午後は曇りでなければならないシーンの撮影。
どちらも雨はNG。
つまり、午前中は晴れで、午後から曇る、
という超都合のいい天気でないと、成立しない撮影なのだ。
しかし、撮影日数が限られている、
そのシーンにふさわしくない天気でも、撮影をせねばならないことがある。
晴れていても、曇の天気の場面を撮り、
曇りでも、晴れの場面を撮らないといけないのだ・・・。
(つづく)