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撮影5日目(四)夏美の家 ブログトップ
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合成イメージ紹介 2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

 スチール写真をもとに、パソコンで簡単なイメージを作ってみた。

 色や透明度はかなりよくないが、だいたいの感じは伝わる。

 ただ、こんな写真を載せると、

 「かなり、ちゃちだな?」

 とかいう人がいる。

 これはあくまでも、位置関係や上がりをイメージするためのもの。完成はもっとレベルが高い。

 そう断っても必ず、これが完成品だと思い込み、批判する人がでる。

 だから、もう一度、書く。

 「これはスチール写真を合成したもので、実際の完成品とは違う」

 先に説明した方法論、ビジュアルで紹介しただけのものだ。 

 ま、実は一般の映画ファンの方が、その辺の理解は早い。

 むしろ業界のおじさんたちの方が頭が固く、その種のことでよく揉める。

 「これは、あくまでもイメージですよ!」

 合成1.jpg合成2.jpg合成3.jpg

(つづく)

 
タグ:合成カット
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再び、合成カット(下)スターウォーズ式 2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

USF3-S.jpg

 出来上がった2つのカット。
 
 それを専門のスタジオで合成する。

 まだ、今は撮影中なので、その上がりは見られない。

 この手法。簡単にいうと「スターウォーズ」のエピソードⅣと同じ。

 当時はCGとかは、まだまだ普及しておらず、

 模型で作ったXウイング・ファイター、ブルースクリーンの前に置いて撮影。

 あとで、流れて行く背景を合成して、飛んでいる場面を撮影した。

 しかし、エピソードⅣは1977年。

 今から30年近く前。CG全盛の時代に、かなり古いやり方。でも、その手法を使うことで、安く簡単に特撮ができる。

 (写真上、「帝国の逆襲」のTAーTAウォーカーのまわりを飛ぶ、戦闘機もブルースクリーン合成)


 (つづく)



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再び、合成カット(中)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

 ただ、墓場シーンとは少し違う。

 基本的には、同じ場所で2度撮って編集時に合成するが、

 今回はまず、ケーキだけを撮影。

 そして前回と違うのは、テーブルの上にブルーの布を敷く。ケーキはなし。(写真下)

青バック.jpg

 その布の上で、美香(東亜優)の手がケーキを掴もうとするカットを撮影。

手 青バック.jpg

 こうしておくと、あとでそのブルーの部分だけを奇麗に抜くことができる。

 そこの部分にはテーブルとケーキが合成され、

 美香の手がケーキを通り抜ける、という映像ができるのである。

(つづく)

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再び、合成カット(上)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

コンテ/美香のケーキ1部.jpg

 先に紹介した絵コンテ。

 説明。テーブルの上に置かれたケーキ。

 それを美香(東亜優)が取ろうとして、手を伸ばす。

 が、幽霊なので、手がケーキをすり抜けるという場面である。

 これをどう撮影するか?

 コンテだけでは分かりにくい。

 簡単にいうと、先に撮影した墓場のシーンと同じ方法論である。

 ここ=>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2009-01-17-10

(つづく)

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タグ:合成カット
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絵コンテ/美香のケーキ 2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]


 美香のケーキシーン。絵コンテを紹介。

 説明はのちほど。

コンテ/美香のケーキs.jpg

(つづく)

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ここも立ち位置が肝心 2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

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 さて、撮影だ。

 サード君が用意したケーキ、テーブルの上に並べられる。

 それを囲む、美香(東亜優)、夏美(佐津川愛美)、マキ(谷村美月)。

 理沙(芳賀優里亜)だけは相変わらず、離れた場所にいる。

 登場人物は皆、座っているが、例によって「立ち位置」。

 これも先の設定を守っている。

 夏美だけが、緑が輝く庭を背にして(将来があることを表現)いるのに対して、
 
 あとの3人は壁や襖を背景にして、詰まった感じを出している。

 意識して見る人は少ないだろうが、無意識に夏美は輝いている印象を受ける。

 他の3人、何か暗さを感じるはず。

 (つづく)

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タグ:立ち位置
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ケーキという小道具(下)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

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 夏美(佐津川愛美)たち。みんな、それぞれに違う。

 でも、いちごによって共通点あること。表現している。

 後日の撮影で、理沙(芳賀優里亜)もまた、いちごが好きなことが分かる。

 つまり、ケーキを食べようとする場面は、

 単に「思い残したことをする」

 というシーンではなく、自分たちの共通点を見つけ、共感していくことを表現する場面でもある。

(つづく)

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ケーキという小道具(中)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

IMG_2020.JPG

 一応、昔ながらのタイプのケーキを選んだ。

 あの頃はミルフィーユとか、なかったはず。

 そして、どのケーキにもいちごが乗っている。

 そう。夏美(佐津川愛美)だけでない。

 美香(東亜優)も、いちごが好きなのである。

 「単なる偶然」という表現ではなく、大切な意味があった・・。

(つづく)

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ケーキという小道具(上)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

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 このシーンで使うケーキも、小道具のひとつ。

 小道具担当は、演出のサード君。

 このケーキを探すために、駅前から天神崎に近いケーキ屋(不二屋です)まで歩いて行ってくれた。

 いくら歩いても、到着せず、1回目は途中で諦めたという。

 2回目は、僕と一緒に車で。

 そこで、どのケーキにするか?を決めて、撮影の前日に買いに行ってくれた。

(つづく)

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ケーキの話/今どきの十代(17ー終)2005/9/21 [撮影5日目(四)夏美の家]

11479412.jpg

 親兄弟ではなく、友達と過ごすという子が多かった。

 「両親には、会わなくてもいいの?」

 と聞くと・・。

 「あっ、一応、会いに行く。それから友達と過ごす・・」

 つまり、十代にとって一番、自分を理解してくれるのは友達なのだ。

 なのに、その友達との絆。

 プリクラ。メールのやり取り。そしてカラオケに一緒に行くことで、「絆」を繋いでいるのが、今の子供たち。

 あまりにも悲しい・・・それでいいのか?

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」のテーマがそこにある。

 天国に行く前に、ケーキを食べることしか思いつかない少女たち。

 その子らの「悲しい青春」を正面から見据え。大切なことを伝える映画にしたい!

 そんな取材時のエピソードから生まれたのが、これから撮影する美香(東亜優)のケーキ・シーンなのである。

(つづく)

 
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