SSブログ
撮影5日目(七)成長するキャラ ブログトップ
前の10件 | -

俳優の意思を超え、役は動き出す!(24)想定外の面白さ 2001/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

2685884

 通常、監督というのは、脇役が主役を超えてしまうと、俳優を押さえて本来の物語に戻そうとする。

 なのに、黒澤明という監督は暴走を押さえずに、さらに助長するところがある。

 でも、その方が映画は面白くなる。

 例え物語が違う方向に行っても、面白いこと。盛り上がること大切。

 シナリオ通り、計算通りの作品ができることより、ずっとずっとエキサイティングな映画になる。

 僕も、そんなところがある。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png


nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(23)志村喬 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

P1030081.jpg

 黒澤明監督の「スキャンダル」

 主役は新進画家を演じる三船敏郎。

 なのに志村喬演じる蛭田。その悪徳弁護士がもの凄くよかった!

 途中から登場する志村喬が、全部持って行ってしまう。

 主役の三船は脇役に追いやられ、志村喬の独演会となる!

 余談だが、「酔いどれ天使」で主役を奪われたリベンジ!

 「今度はワシが主役を食ってやる!」

 と志村が燃えたのも一因かも。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(22)三船敏郎 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

P1030082.jpg

 実はあの作品。

 撮影中から三船敏郎がもの凄くよくて、監督である黒澤明がそっちに話を進めてしまったのだ。

 つまり、三船=松永というヤクザのあまりに魅力的で、暴走。

 黒澤監督はそれを引き戻そうとはせず、さらに暴走させたのが「酔いどれ天使」なのである。

 監督の気持ちもよく分かる。完成した作品を見ても、あのギラギラしたヤクザ松永。

 粗暴でありながら、哀れで、とても人間的。

 医者の話より、そちらの話を見たくなってしまう。

 「酔いどれ天使」の反対パターンがある。

 同じトリオで作られた映画「スキャンダル」だ。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(21)酔いどれ天使 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

P1030080.jpg

 映画「酔いどれ天使」。

 映画ファンなら必ず見ている名作。「何が印象的だった?」と見た人に聞く。

 「三船敏郎のヤクザ役。松永がよかった。ギラギラしていて凄い!」

 という感想が必ず出る。

 三船敏郎は今回の「ストロベリーフィールズ」に出てもらっている、三船美佳さんのお父さん。

 さすが世界のミフネ!

 と思うが、思い出してほしい。あの映画の主役、実は志村喬。彼が演じる医者の物語なのだ。

 タイトルだって「酔いどれ天使」アル中の医者を天使に例えた題名

 だのに、戦後を舞台にした、三船敏郎が主人公のヤクザ映画のような印象が残る!

(つづく)

今年もCS放送で「ストロベリーフィールズ」放映!(3年連続)
今回は日本映画専門チャンネル
2009年05月13日(水) 22:00
2009年05月17日(日) 25:00
2009年05月20日(水) 12:00 

_m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(20)描き直す 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

11440582.jpg


 永井豪さんは、その漫画のその部分からのコミック化を封印。

 出版しなかったという・・・。

 数年後に、そこから書き直し、改めて連載した。

 現在、コミックとして発売されているのは、ある巻からは描き直した話である。

 ただ、個人的には描き直す以前の、キャラ暴走版の方が面白かった。

 作家が「思うように」話を進めるより、キャラが「暴走」した方が物語としては面白くなることが多いと思う。

 黒澤明監督も、同じことを経験している。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png


nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(19)バイオレンス・ジャック 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]


 漫画で、作家がキャラクターを止められなくなる話。他にもある。

 永井豪の漫画「バイオレンスジャック」

 この作品でも、主人公の1人が作者の手を離れて暴走。

 「自分の考えていた物語と、違う方向に行ってしまった・・・」

 と漫画家は話す。

 小説でも、シナリオでもそういうことがたまにある!

 キャラが一人歩きする。暴走する。

 そんなバカなと思われるかもしれないが、物語を作ったことのある人なら実感できるだろう。

 それが分かる人は、かなり力のあるといえる。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(18)矢吹丈 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

2685905

 連載当時、漫画家のちばさんが矢吹丈を描いていたというより、ちばさんが描かされていたという状態だったとさえ思える。

 俳優も同じだ。

 先のマキの話。谷村美月がマキをこう演じようではない。マキ自身が独立してしまい、谷村の意思を超えていたのだ。

 今回でいうと理沙。芳賀がいくら押さえようとしても、理沙の思いは止められないのである。

 ジョーとマキ&理沙の話、共通するものがある。

 本人の意思を超えてキャラクターが動き出す。

 それはちばてつやという作家が、谷村美月や芳賀優里亜という役者がいかに凄い力があるか?という意味でもある。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(17)あしたのジョー 2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

P1030079.jpg

 漫画「あしたのジョー」。ボクシング漫画の名作。

 あの漫画の中、矢吹丈の顔がどんどん変わって行く。

 作家が意識して「成長を描いている」というのもあるだろうが、それよりむしろジョーが漫画内で成長しているのだ。

 同じ作家のちばてつやの他の漫画を見れば分かるが、あそこまで顔が変るキャラクターはないだろう。

 ちばてつやさん。あるインタビューでこうが言う。

 「今、あのときのジョーの顔を描いてくれと言われても、もう描くことはできない」

_m_T-OTA-f299e-008cd.png


nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(16)2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

P1030096.jpg

 谷村美月=マキに続き、芳賀優里亜=理沙も、シナリオに書かれた以上にキャラが成長していたのである。

 1日にそれが2度もあるなんて、奇跡の撮影である。

 芳賀優里亜。恐るべし! 演技というレベルを超えている。

 役というのは、俳優が演じるもの。

 でも、 ときには本人でさえコントロールできなくなるほど、成長する!

 理沙はまさにそういう状態。少し分かりにいくので、例を上げる。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画

俳優の意思を超え、役は動き出す!(15)2005/9/21 [撮影5日目(七)成長するキャラ]

11424076.jpg

 「この主役の2人。本当に、出来ているんじゃないか?」

 ある映画で、そんな恋人同士を演じた俳優たちがいた。

 撮影後、2人は結婚・・・なるほどと思った。

 仲の良さ。何もしなくても出る。それを知っているので芳賀たちは「まだ、仲良くしてはいけない」と言ったのだ。

 17歳とは思えぬ、凄い子たちである!

 そこまでしているのに、理沙=芳賀から「友情ビーム」を感じる。

 これはもう理沙が成長し、マキや夏美、美香に対する友情が育ってしまっているということだ!

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画
前の10件 | - 撮影5日目(七)成長するキャラ ブログトップ