最大の不安は台風!(10-終)2005/9/28 不安が現実に・・・ [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
間もなく10月だが・・・。
まだ、台風が群れなしてくるシーズン。
1日でも台風の影響を受けると、大変なことになる。
そんな台風が日本に近づいている!というニュースが入って来た・・・。
紀伊半島に向かっている。
ロケ地である田辺市が直撃される恐れがあった・・。
不安は・・・とうとう・・・現実となった・・・。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(10-終)。6日目終了 2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
最後のカットはとてもうまく行った。
しかし、いろんなことがあった1日だ・・。
そして、さまざまな問題が残った・・・。
急な撮影場所変更。撮り残しで、機嫌が悪いスタッフもいる。
僕の演出法を快く思っていない人もいるだろう。
何より、撮り残しは、大きな問題。重くのしかかってくる。
さまざまな課題を抱え、いよいよ明日は、撮影7日目を迎える・・・。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(9)谷村美月の笑顔。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
マキ、死神に投げられる(8)心がひとつになった時。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
「カーーーーーート!」
僕が声をかけると、スタッフがマットの中央に落ちた谷村美月を覗き込む。
「大丈夫か?」
谷村の元気な声。
「はい!」
マットを広げるスタッフ全員から、ざわめきが起こる。
「おーーーーーーーー」
「うまくいったなあ・・」
皆、口ぐちにそういうと、谷村を乗せたマットを地面に下ろす。
スタッフの心が・・・・ひとつになった瞬間だった。
谷村もほっとした顔になる。
「ありがとうございました!」
谷村はスタッフたちに、お礼を言ってまわる。
僕は大きな声で「OK」といってから、谷村に近づいた。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(7)監督の仕事。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
映画の撮影をしていて、胸が熱くなる瞬間だ。
僕もその輪に加わりたいと思った。
でも、監督はそれを客観的に見つめる仕事だ。
さびしいが、みんなに任せよう・・。
「よーい、スタート!」
カメラがまわり、死神はマキ(谷村美月)を投げる。
同時に、谷村美月の足をささえていたスタッフが、マットの方に向かい谷村を押し出す。
そして、見事。マキはみんなが広げるマットの上に、落ちて行った。
ドサッ! と音がして、谷村がマットに沈みこむ。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(6)心をひとつに。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
みんなが心をひとつにして、かかる!
1人の若き女優・谷村美月のために、その子の安全と、よりよい芝居のために係や担当を越えて協力する。
会社でも、学校でも、なかなか皆が心をひとつにして、がんばるということはない。
すぐにいがみ合い、ぶつかり、批判しあい、集団で何かをするのは難しい。
まして、心をひとつにしてかかることは少ない。
でも、映画の撮影現場では、それがときどき起こる。
今回がそれだ。
谷村美月という15歳の女優の安全を考え、怪我をしないことを案じ、
何より、安心して芝居をしてもらうために、心をひとつにして、
スタッフが全員でマットを広げている。
(つづく)
太田監督の新作「書道♡ガールズ」製作日記はこちら=>http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp/
マキ、死神に投げられる(5)映画作りの素晴らしさ。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
そのスタッフの顔。見ていて、感じるものがあった・・。
全員で、マットを広げて、落ちてくる谷村美月を受け止めようとしている。
その姿見て・・・胸が熱くなる・・。
誰もが、谷村美月の安全を考え、谷村が不安を覚えることなく演技ができるように
しっかりとマットの一端を握り、谷村を見つめている。
演出部も、撮影部も、メイクも、衣裳部も、みんながひとつになりマットを広げる。
自分たちの仕事を置いて、俳優・谷村美月を受け止めるために真剣になっている。
心をひとつにして、谷村を受け止めようとしている。
これが・・・・映画作りだ・・。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(4)マットを広げる。2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
マキ、死神に投げられる(3)励まし?2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
不安そうなマキ役の谷村美月。
夏美役の佐津川愛美、笑顔で声をかける。
「大丈夫。私が美月の最後を見届けてあげる!」
谷村。余計に不安な顔。
全然、励ましになっていない!
こんなときは、監督である僕が安心させねばならない。
「マキ。大丈夫だよ。スタッフがみんなでマットを広げるから、絶対に転げ落ちたりしないよ」
でも、谷村。まだ、不安そうだ・・。
すると、メイクや衣裳さんまでが・・。
「美月ちゃん。大丈夫! 私たち絶対にマットを離さないから!」
さて、撮影開始だ・・・。
(つづく)
マキ、死神に投げられる(2) 蒲田行進曲ではない? 2005・9・22 [撮影6日目(十七)高山寺ナイター]
谷村美月。本当に不安そうだ・・。
でも、その気持ちは分かる。階段、かなりの高さがある。
マットを開いて受け止めるといっても、もし、そこから落ちたら・・。
石の階段に落ち、さらに下までころがり落ちることになる。
「蒲田行進曲」ではないが、階段落ち。
いや、大林監督の「転校生」の冒頭の展開か?
けど、転がり落ちるのは1人。男の子にもなれない・・・?
話がそれた。とにかく、大変なことになる!
(つづく)