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第1章 挑戦スタート篇 ブログトップ

2002年9月26日 /デッドエンド [第1章 挑戦スタート篇]

 3週間が過ぎた。が、未だに先方の会社からは、返事がない。

 当初「次の金曜日にビデオ会社にシナリオを見せる」というので、急いで脚本を2冊作り、製本し、速達で送った。

 が、金曜日はもう3回も過ぎているのに連絡はなし。で、あるルートを通じて様子を探った。

 先方が「やる気」をなくしていることが分かる。あそこまで言ってたのに他の仕事でもう手がまわらなくなり、興味を失っているとのこと。
  とにかく、もう企画のことは頭にないようだと言われる。念のために直接、先方にも確認。情報は正解だった・・。

 「どこか他に手を上げる会社が出て来たら、考えてもいいよ?」

 そう言われた。今までとはニアンスが違い、関心がないことがすぐに分かる。「一度、会いましょう」という話ももう出ない。他の仕事で忙しいとのこと。

 事実上のボツである。これで「ストロベリーフィールズ」に興味を持ってくれる会社は、ゼロになってしまった・・。

          (第二章へつづく・・)


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2002年9月20日・Ⅲ/返事! [第1章 挑戦スタート篇]

 夜、部屋に戻る。留守電は録音されていない。パソコンを機動。メールをチェックした。返事が来ていた・・・・・短いメールなので、すぐに読めた。次のような内容だ。


 
 「まだ、ビデオ会社には『ストロベリー』の脚本を見せていません。いろいろと雑事におわれておりまして。すみません」

 まだ、企画検討は続いているようだった。ホッとした・・・。が、このあとには相変わらず「主演はアイドルで行きたい」ようなことを書いてある。
 こちらは了承したと連絡したのに、なぜか?伝わっていないようだ。

 先方とは一度も会ってない。やはり顔を見ず、キャラクターも分からずに交渉するのは難しい。彼の価値観も方向性もよく分からない。電話から分かるのは無駄をせず、効率を重んじるやり手ということだけ。

  内容的には「ストロベリーフィールズ」を評価してくれているが、どこまで真剣かも分からない。こちらの思いも伝わっていないようだし、不安がつのる。

 取合えず、ボツの不安はなくなったが、また胃が痛い日々が続く。ホント、こんな交渉に比べれば、真夏の太陽の下の撮影も、徹夜のシナリオ書きも、締め切りに追われる編集も、楽しいものだと思えてくる。

  だが、あとはない。持てる全ての力と時間を「ストロベリー」に注ぎこんでいる。何とか形にしたい・・・。(つづく)


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2002年9月20日Ⅱ/ボロボロ [第1章 挑戦スタート篇]

 数日間。返事はないかもしれない。その間また胃の痛い日々が続く。が、すぐに返答があるかもしれない。電話がかかってくるかもしれない。

 「あの映画の件はなかったことにしてくれ・・」

 そう言われるかもしれない。 しかし、この半年、全てを「ストロベリー」に賭けている。経済的にも、精神的にも、もうボロボロだ。余裕がない。
 だが、応援してくれている役者やスタッフたちのことを考えると、監督として弱音は吐けない。

 が、今、返事の電話があると、ショックが大きく受け止められないだろう。
 メールを先方に送った直後にパソコンの電源を切り、外に飛び出した。冷静になろう。余裕を持とう。

 そして最悪の結果でも、それに対処し、次の展開を考えよう。でも・・・・今回より可能性が高い会社は、もう思いつかなかった・・。(つづく)


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2002年9月20日・Ⅰ/二週間経過  [第1章 挑戦スタート篇]

 相変わらず食欲はない。待ち状態が続いているせいかもしれない。「来週、一度会いましょう」と、先方は言っていたが、2週間たっても連絡なし。前回も書いたが、大手は企画がボツになっても、それを伝えてこないことがある。

 といって、こちらから「どうなりました?」と何度も問い合わせると、嫌がられる。先方だっていろいろとあって、企画を進められないこともあるので、催促されるのはいい気分ではない。
 
 ただ、「ストロベリー」のシナリオを送り、もう2週間も経つので心配。連絡せねばとも思うが、問い合わせをすると「ああ、あの企画はなくなったよ!」と言われるかもしれない。

 それもあって不安。何度も問い合わせをしようとしたが、躊躇していた。が、いつかはハッキリとさせねばならない。昨日、ついに決意して、催促しているようにはせずにメールを書き、先方に送った!(つづく)


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2002年9月17日 /疲労 [第1章 挑戦スタート篇]

 このところ連絡待ちが続き、精神的プレッシャーが続く。こちらはいつでも対応できるように、返事がなくても他の仕事をせずに待っている。電話をすると、先方が多忙なところへ催促することになる。

だが、1カ月ほどして電話すると、「あれはなくなったよ!」と、言われることがある。(最近も、似たようなことがあった)
 映像関係の会社の中には企画がボツになっても、何も言って来ないところもあるのだ。 でも、まだ1週間。駄目にはなっていないと思いたい。

 が、そんなときに先月やったゲームの担当者から今ごろになって、「もう1本ダビングしてほしい」とか、今更、「請求書を出してほしい」とか言ってくる。

 イライラ!がつのる。でも、待っていると、知人が舞台を見てくれと連絡してくる。友人がライブをするので撮影してほしいと言ってくる。両者ともに、義理もあるし、お世話にもなった人々なので、疲れていたが笑顔で出かけた・・。
 
 休む間がなく、疲れが加算されて行く。昨日に続き今日も、昼間ベッドで横になると、そのまま寝てしまった。気付くと2時間も経っている。子供時代も昼寝なんかしなかったのに、これは過労の兆項か?

 昨年からの営業に時間を取られて、本業がほとんどできない。収入は激減。返事待ちでストレスが溜まり、かなりイライラしている。
 おまけに酒がまずく、量を飲めなくなった。自分が感じる以上に疲労しているのかもしれない。でも、チャンスは目の前だ。負ける訳にはいかない! (つづく)


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2002年9月15日 /待つ [第1章 挑戦スタート篇]

 さて、こちらは待ち状態。先日、E社からは「今週中に一度会いましょう」と言われていたのだが、連絡なし。

 「もしかしたら、やる気をなくしたのかも・・」

 そう考えてしまい、プレッシャー。胃が痛む。映画関係の人は企画がボツになっても連絡して来ないことが多い。

 が、今は待つしかない。ただ、時間があるからと言って、他の仕事はできない。もし、先方から連絡があればすぐ対応せねばならないからだ。

 「今、来月の家賃を稼ぐために、仕事をしているので打ち合わせは来週に・・・」

 なんていったら、やる気ないと思われて即OUT。いくら生活が苦しくても、膨大な借金をしていても、今一番大切なのは、チャンスをつかみ、「ストロベリーフィールズ」を撮ることなのだから。

 状況は厳しいが、「お金もある。体力もある。やる気もある。そしてチャンスもある」なんてことは有り得ない。
 何かを得るためには、何かに耐えねばならないものだ。「ストロベリー」は必ず形にする! もう一度、自分にそう言い聞かす・・・。(つづく)


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2002年9月4日Ⅲ/映画ビジネス [第1章 挑戦スタート篇]

 映画は例えシナリオがつまらなくても、人気俳優が出演することになったり、ベストセラーの原作権が押さえられれば、製作資金が集まる。そして撮影することができる。それが映画ビジネス。
 
 つまり、先方がいうのは、こういうこと。

   「シナリオが面白いだけでは製作はできない。資金を出すスポンサーの意見を取り入れることで、映画がスタートできることもある。ストーリーをねじ曲げ、話を詰まらなくすることであってもだ。でなければ撮影には入れない」
 

 いや、そんなケースは多い。日本映画に面白くない作品が多いのはそのせいなのだ。「だが、金を出してもらうからは、我慢せねばならない。それが映画界だ!」と彼は主張。「それでもやりますか?」と迫るのである。

 そうは言いながらも、シナリオをあるビデオ会社に見せるという。そこが乗って来たら、我が社も乗る可能性があると言う意味だ。そして彼は最後にこう言った。
 
 「その打ち合わせが終わったら、太田さんと一度会いましょう・・」
 
 普通は逆だ。全てを始める前に会うのが基本。だが、彼は電話でシナリオの話をさせ、「おもしろい!」と思って、初めて脚本を送って欲しいというタイプ。合理的な考えをする人なのか?

 でも、先日のビデオゲームのPと同じで、実際に会わずに話を進めるというのはどうなのか? 今、目の前にある可能性を信じるしかない。E社からの返事を待つことにした・・。(つづく)
 


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2002年9月4日Ⅱ/映画館の現実 [第1章 挑戦スタート篇]

  まともな作品ならば、映画館はデイタイムの時間帯で上映、ちょっと厳しい作品はレイトショー。かなり厳しい。特定の人しか来ないから、ダメでもいいや・・・というときはモーニングショー公開。

 だから、「レイトショー」というのなら「可能性は低いが、行けるかも?」と感じているのだ。これがもし、こちらから映画館に作品を持ちこんだときには、最低保証金として何百万円も払わなければならない。それが映画館のシステム。

 製作側が客の来なかったときの、赤字を埋めなければならない。理不尽にも思えるルールだが、それが日本の映画館。だとすると、彼のいう提案は作品へのある種の評価とも思える。そう考えていると、彼はこう言った。
 
 「ウチにはいっぱいシナリオが送られてくる。その中ではかなり出来がいい方だと思うよ・・」
 
 ニアンスとしては「ストロベリーフィールズ」が一番よくできていた!というように聞えた。嬉しい話ではあるが、現実的に考えると厳しい一面を見なければならない・・・。(つづく)


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2002年9月4日・Ⅱ/レイトショーの可能性? [第1章 挑戦スタート篇]

 こうして1週間が過ぎる。いつ、E社から電話があって、「シナリオ遅いね! だったら、もういいよ!」と言ってくるのではないかとビクビクしていた。

 そして本日、ようやくシナリオ2冊が完成、僕が以前に撮った監督作品のビデオも同封、手紙を添える。

 セブンイレブンから宅配便で発送。帰ってくると、担当者から電話が入り留守電にメッセージ!が入っていた。

 「また、連絡します」

 と冷めた声。もしかしたら「今さら送るなんて、遅い!」と怒っているのかとも想像。恐々と電話をかけた。
 彼は「ストロベリー」の脚本は気にいているという。でも、こうも言う。

 「今後、スポンサーを集め、いろんな会社が参入してくれば、物語を根本から変えなければならないこともある。
 作品を全て壊して別のもになってしまうこともある。この作品は細かい部分まで作り、世界観もできあがっているけど、それを破壊してでもやるか?」

 さらに彼はこうもいう。
 
 「今のままでは、僕はお金を出すつもりはないよ! でも、君が自分でお金を集めてきて、映画を作り、配給会社を探してくれば、ウチが持っている劇場のレイトショーでかけてもいいよ・・」
 
 一見、厳しい批判的な発言に聞える。でも、ある部分で彼は「ストロベリーフィールズ」を認めているのだ。

 全く箸にも棒にもかからぬ作品を、映画館でかけるとは言わないだろう。リスクは背負いたくないが、ヒットする可能性があると思っているようだ・・・。(つづく)


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2002年9月4日Ⅰ/ 同時進行? [第1章 挑戦スタート篇]

 シナリオを読み、興味を持ってくれたE社から連絡あり。

 「さらに2冊『ストロベリーフィーズ』のシナリオを送ってほしい」

 

 よし! 好感触! 早急に印刷、製本して送ろう。と思うのだが、直前にゲーム説明ビデオの仕事を受けてしまっていた。

 そのためビデオの編集作業をしながら、横に置いたプリターでシナリオを印刷。両面プリントがオートでできないので、1枚1枚手差し。
 すると、編集作業がストップしまう。同時進行にすると、集中力が散漫。同じページを2回印刷してしまい、また最初からやり直し。
 
 ビデオ編集の締め切りが間近なので、シナリオを製本屋に出しに行く時間がない。が、「編集」」と「シナリオ発送」はどちらが大事かというと、シナリオに決まっている。といって、ビデオ編集を投げ出していいことにはならない。

 製本に出したあとも、今度は取りに行く時間がない。ゲーム会社に行く途中にある店なのだが、午後8時で店は閉まる。
 なのに編集がなかなか終わらず、ギリギリまで作業をするので、いつも店前を通るのは8時過ぎ。ようやく、取りに行けると思うと日曜で店は休みだ・・。(つづく)


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2002年9月2日Ⅳ/営業再開! [第1章 挑戦スタート篇]

 時間のない仕事だったので、段取りや意志疎通ができないと、余計に時間を無駄にすることになるので、僕自身が把握し、対策を講じるべきだったと思う。やはり、人と直接会うことは大切だ・・。

        

 ただ、これが、映画の仕事だと・・・嫌なことがあっても、作品を完成させた喜びがあるし、それを見てお客が感動してくれれば、報われる。
 スタッフとキャストの間に、ものスゴイ連帯感があって、一緒に喜んで、一緒に泣いて、別れに涙することができる。

 何かを成し遂げた達成感がある。それに対してゲームの紹介ビデオだと、1人で作業して、担当者に見せてOKをもらえば終わり。
 観客の拍手や笑い声を聞くこともなく、「やっと終わった・・」という気持ちしかないのが淋しい・・・。

 ドラマの仕事を辞められないのは、皆で何かを作る喜びと感動があるからなのだろうな・・・。仲間と、何かを成し遂げた連帯感を持てるからなんだろう・・・。

 それがあるから、貧しくても、苦しくても映画の仕事を続けてしまうのかもしれない・・。よし! でも、これで「ストロベリーフィールズ」営業の再開だぁ! (つづく)


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2002年9月2日・Ⅲ/反省点 [第1章 挑戦スタート篇]

 いろいろと腹立たしいことが多いが、生活費もないし、途中で投げ出すのも気分が悪いので、できることは耐えた。けど、本来の依頼である編集や演出以外の頼み事は断る。

 睡眠時間を削って、どーにか完成。なのにギャラは翌月の月末払い。今まで受けた中でも、かなり酷い仕事となる・・。


 
 ま、あとになってP(プロデュサー)は、映像の仕事を全くしたことがない人と分かる。知識も経験もない者が、分かった顔で仕事をするとまわりが迷惑するという典型。結果的に彼は自身の仕事を僕に押し付け、限られた編集時間をより無駄にした・・。
 
 また、会ったこともない相手に対して、約束以上の仕事を要求。自分がすべきことを押しつけるような奴はやはり問題。会ったこともない相手に対して、ため口を聞くような奴は注意すべきだった。(のちに彼の方が歳も下。業界でも後輩と分かる)
 
 最初の段階で、無理にでも彼と会い、ある程度、意志疎通が取れば、先方のレベルやキャラが分かったはず。もっと適切な対応できたのではないか? その辺は反省点である。今後の営業に生かさねば・・。(つづく) 


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2002年9月2日・Ⅱ /生活のため [第1章 挑戦スタート篇]

  その仕事はゲームソフト説明ビデオ編集。2分30秒の作品。だとしたら、素材も1〜2時間くらいだろう。締め切りまで6日。ギャラが安い分、拘束時間も短い。
 安心して受けたら、担当者から素材を渡されたのが締め切りの2日前。おまけに素材は5時間を超えたものだった。そこから話が違って来る・・。
 
               

 「編集だけ」という話だったのに、担当者の要求がどんどんとエスカレート。「編集以外にもMA時に、ディレクションもやってほしい」「原稿も作ってほしい」「素材コピー用のテープは、自腹で買って用意してほしい」(なぁにぃーーーーー!)。
 
 おまけに仕切りをするP(プロデュサー)は「他の仕事で忙しいんで、安い編集室を探して欲しいんだよね?」とか、「ベーカムテープはどこで買えるのか教えてくれる?」「できれば、料金立替で買ってきて欲しいだよね?」などと、言って来る。

 彼にはまだ直に会った事はなく、挨拶さえしていない。なのに電話1本、それもため口。言ってる内容のほとんどがプロデュサーである彼の仕事の押しつけ。「それは己の仕事やろぉ!」と何回か爆発しそうになる・・・。 (つづく)


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2002年9月2日・Ⅰ /展開? [第1章 挑戦スタート篇]

 

 「ストロベリー」の営業結果がなかなかでない。長期戦になりそうだ。

 が、今年は今月まで、シナリオを書きと営業に専念。収入が全くない

 クレジットカードも、ついに限度額を超えた・・・。

 ヤバイ! 

 そんなときに知人から、ビデオゲームのソフト紹介ビデオの編集の仕事をもらう。

 が、とんでもない展開が待ち構えていた・・。

(つづく)

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2002年9月1日/ 催促! [第1章 挑戦スタート篇]


  盆休みが開けた。

 いよいよ「ストロベリーフィールズ」営業の再開だ!

 だが、まだどの営業先からの返答もない。催促の手紙を書くことにする。

 といっても、「早く読んでくれょー!」とも言えないので、先日のお礼ということで書く。

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 以前、営業したときも、企画書やシナリオをなかなか読んでもらえなかった。

 何度連絡しても駄目で、結局、読んでくれずに終わったこともある。

 脚本を、読まずに捨てたP(プロデュサー)もいた。

 中には、シナリオを読むというので預けたのに、連絡するとこうだ・・

 「何か用? えっ、シナリオ? ああ、悪い。なくしちゃったよ!」

 今回のP(プロデュサー)たち、そんな人はいないと信じたい。

 ただ、あまりに執拗に催促すると、逆効果。手数料を払って読んでもらっているのではない。

 と言って、おとなしく待ち続けていると、永遠に待たされることが多い。言葉のひとつひとつに気を使い、細心の注意を払って礼状を書いた・・。

 礼状出して、2日経つが返事なし。これは長期戦になるかも・・・そう思えて、休息を取ることにする。

 このブログを書いただけで、体力が尽きダウン。

 数カ月振りに1日、何もせずに過ごす・・・。

 (つづく)

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2002年8月28日 (Ⅱ)疲労困憊 [第1章 挑戦スタート篇]

 が、効率だけ考えていては、ことは成せない。目先に利益があると、皆、行動するが、それでは本当の仲間は見つからない。

 100人に会って、1人協力者が得られるかどーか? が基本。 

 いかに無駄を重ねたかが大切。出会いは簡単なものではない。理解してくれる1人と出会うのは大変なことなのだ。

 それに、この世界は意志同じくする者を見つけ一緒に戦ってこそ、夢を勝ち取れる。
 

 ただ、残念ながら、今回は新しい出会いはなかった。そんな訳で休めない上に疲労が蓄積された盆休みとなる。


 でも、休んでいても、誰も手を差し出してはくれない!

 だから、自分から動くしかない。いつもドラマは出会いから始まるのだから・・。

(つづく)

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2002年8月28日 /再開! [第1章 挑戦スタート篇]

 「ストロベリー・フィールズ」営業報告を再開!

 本来なら、盆休みの間は会社が閉まるので、営業ができず、その間に休養を取るつもりだった。

 「シナリオ書き」からー>「夏、炎天下の営業」

 と、春から夏mで、休みなしで走り続けている。で、ダウン寸前。

 下痢が続き、日に日に背後霊のような疲労が体を覆って行く、メールを書く集中力も欠ける。休養が必要と思える ・・。 
 
 にもかかわらず、休み中には、いろんなお誘いがかかる。

 友人の監督の新作試写会。

 自主映画イベント。

 俳優卵の勉強会。

 さらに、僕が可愛がっていた女優の命日が重なったので、炎天下の中、全てに出かけた。  皆、僕に期待し、或いは作品を見て欲しくて連絡をくれたのだから。ムゲにはできない。

 それだけではなく、そういったことから、付き合いが始まり、いろんな出会いがある。今回、営業した会社のPたちも、イベントや飲み会で知り合った人たち。

 会社とは違う。そういうところでは、本音が聞けたりする。話していて息投合。新しい仲間が見つかることがある。

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 と、言って、それを期待して行っても、必ず出会いがあるとは限らない。参加しただけに終わることの方が多い。友人が言う。

 「効率、悪いんじゃない? 」

 「自分の映画作ろうといってるときに、新人の勉強会する訳?」「人の作品を見ている場合か?」

 そうも言われた・・。

(つづく)

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2002年8月14日 /疲労 [第1章 挑戦スタート篇]

 2日に1回は、このブログで報告しようと思っていた。

 が、今日は本当に厳しい。

 いつもは睡眠時間が短くても平気なのに、電車の中で睡魔に襲われる。

 朝から営業。午後は業界の友人を訪ねて、相談。

 夜、部屋に帰ってからは、資料作りとシナリオの直し。

 睡眠時間も短くなる。収入ある仕事ができないので、食費を押さえる。

 集中力にも欠けて、文章を書くのも苦痛・・・。

 前回のエピソードの続きも、書かねばならないが、本日は休載。

 けど、今日はF社のP(プロデュサー)と会って話すことができた(いずれ報告)。

 が、そのあと夏の強い日差しのせいか、歩いていると頭がクラー。

 地面に這いつくばりそうになる・・。

 過労の兆候か? でも、負けない!

 (つづく)

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2002年8月11日/意外な反応 [第1章 挑戦スタート篇]

 その反応、どういう意味か?

 「ダメだなあ〜」ということか? 「うーん。いいなあ・・」という意味か?

 戸惑ったが、話を続ける。

太田「で、幽霊になった女の子たち。48時間の内に、やり残したことをしようとするんです・・・・」

担当者「それは、決まっているんですか?」

太田「いいえ、与えられるだけの学生生活をしていたので、何をやっていいか分からず、それを探し始めます」
 
 すると、担当者はこう言った。


 「んーーーーーいい話だな・・・・では、シナリオを送ってください。盆休みの内に、読んでおきます。

 お会いするのは、それからということで・・」

 よっしゃあーーーーーー!電話で物語を話したのは、始めてだった。が、担当者は意外に、形式に拘らない「やり手」かもしれない。

 やるべきことが見つからないのが現代であり、それが決まっていては共感が得られない。

 彼はそれに気付いてくれたのだと思える。だから、「いい話」と言った。

 期待が持てそうだ! そう信じたい・・・。

(つづく)

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2002年8月10日/3分以内! [第1章 挑戦スタート篇]

 前回の営業先で聞いた情報。

 ある映画関係の会社が製作から、上映まで一括して行っているという。それもデジタル撮影のデジタル上映!

 まさに僕の考えと同じ方法論!さっそく、インターネットで調査。

 「無名作家にチャンスを与えたい!」

 これが彼らのテーマとのこと! E社のプロジェクトだ。

 すぐさま電話。担当者が出た。

 しかし、先方は意外なことを言い出す・・。

 通常、電話をしたときは、即、断られるか、会社を訪ねるOKをくれるかだ。ところが、E社の担当はこう言うのだ。

 「では、『ストロベリーフィールズ』という映画を、3分以内で簡単に説明してください!」

 つまり、聞いておもしろくなければ、会って話しても時間の無駄。

 という意味。・・・焦る。が、覚悟を決めて・・説明した。

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 「4人の女子高生の物語で、その内3人が事故で死んでしまい、幽霊になります。その彼女たちの姿が見えるのは、あとの1人・夏美だけです・・」

 そこで担当者から質問。

 「その4人は仲が、よかったんですか?」

 いいところを突いて来た。物語のポイント部分。

 「仲は悪く、皆、孤立してます」


 そう答えると彼は、「うーーーん」と不安そうな声を上げた・・・。

(つづく)

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2002年8月8日/ターゲット? [第1章 挑戦スタート篇]

 また、別の会社を訪ねる。D社。が、友人がいる訳ではなく、昨年、イベントで会っただけのPだ。

 不安だったが、若い彼は「青春もの」が大好きだという。

 それなら「ストロベリーフィールズ」の企画にピッタリ!

 だが、彼の部署はアイドル好きの男性層がターゲット。

 対して「ストロベリー」は20歳前後の女性がターゲット。なのでズレがある。

 また映画館公開を希望したが、今は映画館を押さえるのが大変とのこと。

 問題はいろいろあるが、脚本を読んでもらえることとなる。

 物語を気に入ってもらえば、希望はある!

 さらに、彼からある情報を聞き出した・・。 (つづく)

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2002年8月6日  門前払い [第1章 挑戦スタート篇]


 真夏の太陽が照りつける。頭がクラクラ。

 でも、営業だ!

 先日のA社はだめ。そこが紹介してくれたB社は、門前払い。でも、今回の会社は時間を取ってくれた。

 有名ビデオ会社C社。訪ねるPは、非常に有能な人。数々のヒット作を世に出している。

 彼なら、今回の企画を理解してくれるかも・・。が、こう言われた。

 「・・この作品。ウチ会社の方向とは・・・一番・・・遠いところに・・ありますね・・」

  そう言いながらも、その人。先のPと違った。

 「ストロベリーフィールズ」という作品を、どういう方向で映画会社にアプローチすればいいか? を一緒に考えてくれた。

 監督にはできないP的な考え方を学べた。感謝! 

 本日はこのあと、もう1軒営業だ!(つづく)


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2002年8月5日Ⅱ 営業の日々 [第1章 挑戦スタート篇]

  むやみに会社を訪ねても上手く行かないので、営業の仕方や考え方を教えてもらうために、ベテランのPに会った。
 が、姿勢を厳しく批判され、サウンドバック状態でボロボロになる。 ノウハウは教えてくれず、こうだ。

「**してみようと思うんです」

「だったら、やればいいだろ!」


「あの会社は、どうなんですか?」

「そんなことを人に聞くな! 自分で調べろ!」

 


 まったくアドバイスをくれない。たぶん、彼も最初はそうやって誰にも教えられずに、自分で営業を学んできたのだ。
 だから相談しても、安易に方法論を聞こうとしていると思われてしまうのだろう。 

 「日頃は、監督で、プロデュサー業なんてやって事ない訳だから・・」

 といい訳したくなる。が、今回はPも兼ねなければならないので、甘えは許されない。 彼らが言う通り、今は不況のまっただ中。
 投資してもらうのに非常に厳しい時代。でも、がんばるしかない・・・。(つづく)


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2002年8月5日Ⅰ  営業の日々 [第1章 挑戦スタート篇]

 

 昨年(2001年)から「ストロベリーフィールズ」のシナリオを持って、営業を続けている。が、全く成果が上がっていない。

 ま、無名の監督がいきなり会社を訪ねて、「製作費を出してください!」といっても、断られるのが当然。

 これまでの僕の監督作品、超低予算ばかり。当然、ヒット作はゼロ。劇場用映画もない。

 全く実績がない上に、営業トークとかプレゼンの仕方も分かっていない。素人同然の怪しげな奴に、金を出そうとは思わないだろう。

 友人のフリーP(プロデュサー)に相談すると、こう言われた。

 「今(2002年)は不況の真っただ中。厳しい時代で、なかなか金が集まらない。でも、お前がある程度の資金を集めてきたら、動いてやってもいいぞ!

 つまり、ギャラを出さないと手伝えないということ。製作費が集まらなければ、誰も手伝ってはくれないのだ。やはり自分で動くしかない!

 今回はPを兼ねると思えばいいのだ。仕事を全て断って営業に専念する・・・。(つづく)
 


タグ:企画の営業
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必ず映画を監督する! 2001年 [第1章 挑戦スタート篇]

(「第1章・挑戦篇」スタート)

 映画「ストロベリーフィールズ」の営業を始めた。が、製作費を出してくれる映画会社は、まだ見つかっていない。先方が上げる条件は厳しかった。

 「ベストセラー原作!」

 「人気女優が主演!」

 「有名監督!」

 僕はその中の1つも満たしていない。業界の友人たちからも、こう言われる。

 「どうせ、無理だ。やめた方がいいよ・・・世の中、甘くないからな!」

 でも、簡単には諦められない。必ず、形にしてみせる・・・。

(つづく)


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序章/2001年春・戦いの呼び声 [第1章 挑戦スタート篇]

 映画「ストロベリーフィールズ」。

僕が脚本、監督を担当する初めての劇場用映画だ。

 でも、製作費も集まっていないし、制作会社も決まっていない。

スタッフも俳優も集まってはない・・・。ただ、ロケ地だけは決めている。

 わが古里、和歌山県田辺市である・・・。

 奈良、京都のような歴史のある街ではないけれど、

狭い路地に板塀、瓦屋根の古い日本家屋が続く、美しい町。田辺銀座、屋敷町、扇ヶ浜・・。

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 だが、それがいかに素晴らしく、美しい場所であるかを知ったのは、

アメリカの南カルフォルニア大学・映画科に留学したときのこと。

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 ニューヨークやロサンゼルスにはない、日本人の「優しさ」や「懐かしさ」があることを知る。

 いつか故郷・田辺で映画を撮りたい・・。それが僕のテーマになった。

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 帰国後、何年かかかり監督となった。

 といっても、超低予算の深夜ドラマやVシネマばかり。業界最悪と言われる会社ばかりで仕事をした。

 「感動的な作品を作ろう」と誰も思っていない。頑張れば頑張るほど、借金が増える。

 「あいつはギャラが安くても、手抜きしない・・・」

 そう思われて、よりキツく、より安く、より酷い仕事が来るようになった。

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 「一体、僕は何をしているのか・・・・」

 葛藤の日々が続く・・。これが夢に見た監督業か?

 夢を売る仕事なのか? 悩んだ末に、決心する・・。

 「どうせ厳しい仕事をするなら、本当に自分がやりたい作品を作ろう!」

 依頼される仕事は全て断り、執筆。

 前々から考えていた物語をシナリオにした。

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 タイトルは「ストロベリーフィールズ」。青春ファンタジーである。

 ロケ地はもちろん、田辺。

 しかし、大きな壁が次々に立ちはだかった・・・。

 (つづく)

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