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第十三章 谷村美月と初対面篇 ブログトップ
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天才少女を分析(10)谷村美月・限りない可能性 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 残念ながら今回のスタッフは誰も、映画「カナリア」を見ていない。業界でも、映画ファンでも今(2005年9月)、谷村美月を知る者はほとんどいない。

 しかし、あと1〜2年すれば天才少女として、誰もが知る存在になるはずだ。それだけの力を秘めている子である。

 そんな凄い表現力を持つ子が日本にいたこと。驚くと同時に、その谷村と出会えたことに感謝したい。

 「カナリア」を見たときから、天才少女だということは感じていた。が、実際に本人と会って話したことで、谷村のさらなる可能性を感じることができた。

 が、天才少女が出演しても、それは極上のタイを得た料理人と同じ。

 どう料理するか?で、極上のタイも冷凍のサンマと変わらぬ料理になってしまう。映画界ではよくこう言われる。

 「俳優がよければ、俳優の功績。俳優がダメなら監督のせい・・」

 まさにその通りで、天才少女を生かすも殺すも演出次第。

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」では、前作とはまた別のタイプの演技を引き出し、物語を盛り上げたい。

 そのためには監督として、何をするべきなのか? 谷村の資質を延ばすために、何が必要なのか?考えて行きたい・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


タグ:カナリア
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天才少女を分析(9)菅野美穂と谷村美月 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 谷村美月も、そんな天才タイプの女優なのである。

 そう考えると、谷村のリアクションがよく分かった・・。男性俳優ばかり上げたが、女優でも考えてみる。

 で、思い出したのが現在、上映中の映画「宇宙戦争」(トムクルーズ・主演、スティ−ブン・スピルバーグ監督)に登場する娘役のダコタ・ファニングではないか?
 ハリウッドでも久々の天才子役と呼ばれ、スピルバーグも絶賛した少女。

 「ハイド・アンド・シーク」では、あの名優ロバート・デ・ニーロを食ってしまった子役である。「アイアム・サム」でも観客を号泣させた小さな名女優。あの感情表現。少女とは思えない演技力。

 谷村には、そんなダコタ・ファニングと同じ資質を感じる・・・。そんな天才的な表現力を持つ女優・・・日本では少ないが、菅野美穂が近いだろう。
 
 北野武監督の「ドールズ」。参加した友人が待ち合い室にいると、変な子がいた。ずっとうずくまっている。「誰だろう?」と思っていると、菅野美穂だった。役に入り込んでいて、別人のようで気付かなかったという。

 そんな姿勢は菅野のドラマを見ると、いつも感じる。入れ込んで演じる。可愛いだけでなく独特の演技派であることが分かる。

 谷村美月に「好きな女優さんは?」と聞くと、彼女の名前を上げた。先の男優さんもそうだが、俳優は無意識に自分と同じタイプの役者に憧れる。

 でも、やがて谷村も、菅野美穂クラスの女優になるはず。いや、それ以上の俳優になると思えた・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!

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天才少女を分析(8)演技派俳優の背景 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 ドラマ「熱中時代」シリーズ。主人公・水谷豊の振る舞いは、全て演技・・・・・。驚きだった。

   「バンパイヤ」も、「男たちの旅路」も、「傷だらけの天使」も、全部見ているのに、そのどれもが、水谷豊本人とは全く違ったのである・・・。

 当時、彼が演じていた来た役は、調子がよくて、優柔不断で、軽くて、いかにも今時の若者。面白くて、親しみ易い兄ちゃん。それらがどの役にも共通する。

 だから、いくら役を演じているとはいえ、多少は本人に近い部分もあると思っていたのに・・・・・全て、完全に演技だった・・。

 本当はシャイで、繊細で、人前でうまくしゃべれないほど神経質な人・・・と悟る・・・。

 のちに知ることになるのだが、もの凄い演技力ある俳優は、あまりにも感性が鋭く、ナイーブで、自分の言葉で表現するのが苦手。

 でも、セリフをもらえば、誰も追随できない、素晴らしい演技を見せることができる。

 だから、アルパチーノも、ロバート・デ・ニーロも、マスコミが嫌い。インタビューが嫌い。いや、苦手なのだ。それは天才タイプの俳優に多い。

 水谷豊は、そんな一人だったのだ。それから十数年。同じタイプの俳優と出会った。それが本日の・・・・谷村美月である・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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天才少女を分析(7)久米宏VS水谷豊 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 ドラマ「熱中時代」シリーズでの水谷豊は、まくしたてるように話し、皆を笑わせる。いつも笑いの中心は彼だ。

 その水谷が「ベストテン」の中継で緊張。しゃべれないでいた。「えー、ウソだろう?」と高校時代の僕は思った。

 司会の久米宏がマシンガンのように質問を連発するが、水谷はなかなか答えられない。

 「あの・・えー、は、はい・・・」

 戸惑うばかり。その内に質問されていないことを答えたり、見ていて気の毒なほど緊張。

 「熱中時代」シリーズからすると、どんな質問をされても間髪おかずに答えを出し、ユーモアを交えて切り返すのが水谷豊。

 それが中継で写し出されているのは、戸惑うばかりのナイーブな青年。北野広大先生とは全く違う。「刑事編」の熱中刑事ともまるで違う。

 でも、それこそが、本物の演技派俳優の素顔であった・・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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天才少女を分析(6)熱中時代・刑事編 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 まだ、本論から逸れるが続ける。

 1978年。「熱中時代」が放送された。小学生相手に活躍する水谷豊演じる北野広大先生。明るく、真面目で、まっすぐで、おもしろく、でも、少し抜けているキャラが爆発的な人気となる。

 1979年。続いて出演したのが「熱中時代/刑事編」。このドラマも前回の北野先生のキャラを、そのまま刑事にしたような設定で大ヒット!

 水谷豊が歌う主題歌「カルフォルニア・コネクション」も大ブレイク。伝説の歌番組「ザ・ベストテン」の第1位を何週間も独走した。

「ザ・ベストテン」はナマ出演で、ナマで歌うことが基本。だが、水谷は「熱中時代・刑事編」の撮影があるので、一度もスタジオには来ていない。

 何度も司会の久米宏が「水谷豊さんは本日、『熱中時代刑事編』の撮影のため、スタジオにはおいでいただけません」と説明。「カルフォルニア・コネクション」は聴けなかった。

 だが、第1位の歌が何週にも渡って、歌われないのはマズいと局が積極的に交渉。とうとう、撮影現場からの中継ということで、水谷豊が初めて番組に出演。歌うこととなる。

 生中継。司会の久米宏と黒柳徹子が水谷豊にインタビュー。それを見ていて愕然とした・・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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天才少女を分析(5)傷だらけの天使 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 水谷豊は僕の世代には、とても馴染みがある。

 というのは、あの手塚治虫原作のをドラマ化した「バンパイヤ」に出演していたから。

 そんな彼がブレイクしたのはやはり「傷だらけの天使」。主役の萩原健一を食ってしまう名演技で注目を浴びた。

 しかし、萩原健一は元ミュージシャンで、俳優では出きない演技をする人。

 泉谷しげる、武田鉄矢、沢田研二、とミュージシャンの演技は理屈でない凄さがある。

 彼らは劇団で何年もがんばってきた俳優を、簡単に食ってしまう。

 そのミュージシャンであり、独特の雰囲気を持つショーケンを食ってしまった水谷豊という俳優はもの凄いと思えた・・。

  水谷豊が連発する「あにき〜」というセリフは当時、流行語になったほど。

 そんな水谷豊の人気を決定づけたのが、70年代に放送された「熱中時代」。後発でスタートした「金八先生」と、人気を二分する教師ドラマだった・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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天才少女を分析(4)「スケアクロウ」2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 その演技派のベテラン俳優さんは、将来「スケアクロウ」のアル・パチーノの役を演じてみたいと言っていた。ああ、なるほどと思える。

 彼と同じようにアル・パチーノもマスコミ嫌いというより、インタビューが苦手なのだと思える。

 アクターズスタジオの先生が言うように、いつもはおとなしくて繊細。マイクを向けられると緊張で何もいえなくなる。

 同じようにマスコミ嫌いで、インタビューを受けないロバート・デ・ニーロ、ウッディ・アレン、皆、照れ屋で、繊細で、人見知り、自分の言葉でうまくしゃべるのが苦手なのだろう。

 谷村美月と話をしていると、そんな俳優たちのことがダブる・・・・。

 アメリカばかりではない。日本にもアル・パチーノ・タイプのベテラン俳優がいる。

 水谷豊。現在も活躍中の名優である・・・。

<つづく> 

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!


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天才少女を分析する(3)マイク持つ手が震える  2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 そのチャンスに聞こうと思ったのだが、聞くまでもなく答えは分かる。

 もう50歳近い、その俳優さんインタビューのマイクを持つ手が震えていた。そして、もの凄く時間を考えて、質問に答える。ときには考え込んでしまい答えが返って来ない。

 緊張しているのだ。それと凄くまじめに考えてくれている。でも、元来は不器用な方でお笑いタレントのようにポンポン言葉がでない。いや、お笑いでなくても、一般の人の方がよくしゃべるだろう。

 芸歴も長い、取材も山ほどこなして来ているはず。なのに緊張して、言葉が続かない。「ちゃんと答えられるだろうか? うまく言えるだろうか?」心配で手が震える。

 一般の方は変に思うかもしれない。ドラマでは流暢にしゃべり、悪役も、いい人もこなす俳優がインタビューで苦戦するなんて・・。

 でも、そういう俳優さんは本当に繊細で敏感。与えられたセリフがあれば、どんな役でも演じる。が、自分の言葉で表現するのが苦手。
 いろいろと考えてしまい、答えられなくなる。演技派の俳優に共通するリアクション。

 そのときのことを谷村美月と話していて、思い出す・・。

 <つづく> 

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天才少女を分析(2)演技派のベテラン俳優 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 アル・パチーノが無名時代に勉強したニューヨークのアクターズ・スタジオ。

 そのときに教えていた先生から、話を聞いたことがある。アルパチーノという人は日頃、もの凄く神経質でおとなしいタイプだそうだ。

 ほとんどしゃべらないのに、クラス演技を始めると人が変わる。パチーノは泣きながら演じるのが常。「泣きのアル」と言われていた。

 そんなパチーノはマスコミ嫌いで有名。アメリカの大手雑誌のインタビューも受けない。理由は何か? 

 以前、僕が大好きな俳優さんにインタビューする機会があった。映画のメイキングを担当したときのこと。

 その人は本当に素晴らしい俳優で、無名時代からドラマを見ていた。その後10年以上経ってブレイク。今も大活躍している。

 その俳優さんに答えがあった。それはたぶん、アルパチーノ、谷村美月にも共通することだと思える・・。

<つづく> 

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天才少女を分析(1)演技派俳優 アル・パチーノ 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]

 谷村美月とはどういう女優なのか? ようやく、分かって来た。いろんな角度から説明する。

 俳優にはいろんなタイプがあるが、大きく分けると、素顔に限りなく近いキャラで演じるタイプと、自分とは全然違うキャラを見事に演じるタイプ。

 俳優ではないが、明石家さんまという人は前者だと思える。バラエティ番組に出ても、ドラマに出てもキャラが同じ。
 アメリカで言えば、ロビン・ウイリアムスやウッピー・ゴールドバーグなどもそうだろう。コメディアン出身の人に多いかも。

 反対に役を演じているときと、素顔がまるで違うタイプの俳優さんもいる。アメリカで言えば、アル・パチーノ。舞台系の俳優に多いような気がする。

 「ゴッドファーザー」シリーズのマイケル・コルレオーネであり、「狼たちの午後」の銀行強盗、「セルピコ」の警官、「スケアクロウ」の兄ちゃん。全部、キャラが違う。

 冷静沈着で、思慮深いマイケル・コルレオーネと「スカーフェイス」の血の気が多いギャング。何かというと「FUCK!」を連発。マシンガンを乱射する役を、同じ俳優が演じているとは思えない・・。

 そんなアル・パチーノの素顔から、谷村がダブる・・。

<つづく>
 
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