メイキングを監督した巨匠たち /2003年11月 [第10章 メイキング監督篇]
伊丹十三監督の映画をメイキングを撮っていたのが、今やヒットメーカー、「shall we dance?!」「シコふんじゃった」の周防正行監督である。
彼が撮った「マルサの女をマルサする」は抜群に面白い。それまでのメイキングはどちらかというとアイドル・ビデオに近く、主演する若手女優のオフショットを撮ったものが多かった。
(アメリカでは1970年代頃から大作映画では必ずメイキングが撮られていた。が、日本でメイキングを撮られ出したのは、角川映画の「天国にいちばん近い島」や「Wの悲劇」の辺りではないだろか?
当然、中身は原田知世や薬師丸ひろ子のアイドルビデオ。でも、当時、撮影現場を映像で見られる機会は少なく、興味深く見たものです)
が、周防監督が撮ったそのメイキングはまさに映画作りの教科書であり、伊丹監督の演出の秘密が満載されていた。
面白いメイキングを作る監督はやはり、ドラマを撮っても面白い。(つづく)