SSブログ
撮影6日目(六)路地 ブログトップ

「河原」が「路地」撮影になった理由(11ー終)ここだ! 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

CA241008 

 それを三本木カメラマンに話す。
 
 「うん。なるほど・・いいかもしれませんね?」

 次に田辺ロケハンに行ったとき、早々に試してみた。

 実際にカメラを構え、手持ちで歩く。

2968435

 フレームの両側の壁が、前から後ろへ。

 これはマキのいなくなる「山」でも、理沙が消える「海」でも撮れない映像。

 「よし、コレで行こう!」

 こうして、シナリオに書かれてあった「河原」場面

 「路地」に変更することにした!

 (つづく)

 
_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(10)スピード感 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]


CA241015

 人の目は「何かが前から、後ろへ動いていく」ことで、スピード感を感じる。

 だだっ広い河原で撮影すると、

 死神が美香(東亜優)を連れて行く場面でも、左右には何も写らない。

 当然、スピード感は出ない。去って行くという感じだけ。

 だが、狭い路地で撮影すれば、2人の左右に建物の壁が写る。

 死神が美香を引っ張って行くと、その壁が前から後ろへ移動。

 スピード感が出る。狭い空間、突き進んで行く感じが出る!

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(9)ルーカスのアイディア 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

 監督のジョージルーカス。

 こんなアイディアを考える。

 主人公のルークが乗るXウイングファイター、デススターの溝を飛ばせた。

 そのことで、スピード感を出そう。

 宇宙空間を飛んでも、早さの比較ができず、スピード感がでないが、

 溝を跳ぶと、壁面がもの凄いスピードで後ろへ去って行く。

 車を運転するとき、高速道路で100キロ出しても、早くは感じないが、

 狭い道で、40キロ出すともの凄いスピード感を感じるのと同じ。

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png




nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(8)スターウォズ再び 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2953003

 また、「スターウォーズ」を例に出す

 「エピソード4」のクライマックスは、デススター攻撃。

 主人公ルーク・スカイウォーカーが操縦するXウイングファイター、

 もし、宇宙空間から攻撃する設定にすると、

今までの戦争映画と同じ、

 でも、監督のジョージ・ルーカスは面白いことを考えた!

 (つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(7)臨場感 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

CA241025

 屋敷町の路地。車も通れない。人がすれ違うだけでギリギリ。

 両側は古い家。

 その場所で美香(東亜優)は、死神に連れて行かれる・・。

 懐かしくも、美しい場所。

 そこで撮影すれば、古い壁や家の側面も写る。

 臨場感が出る。

 それだけでなく、もうひとつメリットがある! 

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(6)そして 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2953002

 で、しばらく考えた。

 マキ(谷村美月)や理沙(芳賀優里亜)の別れの場面。それらと差別化できて、迫力がある。

 リアリティのある「悲しい場面」にするには、どこで撮影すべきか?

 海ではなく、山ではなく・・。

 そう考えていて、屋敷町の「路地」を思い出した。

 別れの場面というと、大きな広い道をイメージしがち。

 でも、逆に狭くて古い通りが悲しく、哀愁が漂うのではないか?

 (つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(5)何も写らない? 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2953001

 ロケハンで河原を見た、三本木カメラマン曰く。

 「河原はだだっ広く、延々と草原が続き、その横を川が流れている。

 そこで俳優をバストショットで撮影すると、まわりに何も写らない。

 川や草原は低い位置にある。河原ということも分かりにくい」

 なるほど、その通りだ。

 俳優の後ろ。背景に何かが写るから臨場感が増す。

 河原では、空しか見えない!

 

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(4)死神博士? 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]


2953000

 『仮面ライダー』のアクションシーン。

 石切り場とか、広場とか、必ず広い場所で撮影する。

 邪魔なものがなく、ぶつかったりして怪我しないように、

 そして、撮影がしやすいからだ。

 美香のシーン。同じように広い場所で撮ると、どうなるか?

 死神が怪人(あるいは死神博士?)に見えて、少女をさらって行くという、

「仮面ライダー」の一場面のように、見えてしまわないだろうか?

 リアリティを失ってしまわないか?

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(3)仮面ライダー? 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

会津川

 その方法論に従い、

 美香(東亜優)は「河原」で死神に、連れ去られるというのを設定。

 「会津川の河原がいいかな・・」

 とロケハン。カメラマンの三本木さんに、同行してもらったとき。

 こう言われる。

 「河原は広くて撮影しやすいし、自然もいっぱいある。でも、ここで芝居をすると『仮面ライダー』のような感じになりそうなのが不安」

 言えてる・・。

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由(2)スターウォーズの場合 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

USF3-S.jpg

 「3人とも自然の中にしたい」との思いからである。

 映画的に考えると、同じような場所で3回。

 「死神」シーンを撮るのはよくない。

 「スターウォーズ」も、その辺を考えていた。

 エピソード4は「砂漠」の惑星・タトゥーインが舞台。

 エピソード5は「氷」の惑星・ホス。

 エピソード6は「森」の惑星エンドア。

 と、見た目に違いを出していた。

 それによって、印象が違ってくる。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

「河原」が「路地」撮影になった理由 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

CA241007

 この路地。大好きな場所。

 でも、実は今回の映画「ストロベリーフィールズ」で使う予定はなかった。

 「いいんだけど・・・どのシーンでも使えないなあ」

 そう思っていた。

 美香(東亜優)が死神(奈佐健臣)に連れて行かれるシーン。

 本来は別の設定だった。

 マキ(谷村美月)が山。理沙(芳賀優里亜)は海。

 なので、美香は川と考えていた。

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

見つけた路地(下) 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

CA241018

CA241006

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

見つけた路地(上)2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]


 そんなふうにして見つけたのが、次のロケ地。

 屋敷町にある路地である。

 まず、写真で紹介する。

CA241025

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(8)大いに関係ある! 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

1877950

 映画以外のことも聞く。

 何人兄弟か? 好きな食べ物は?

 いろんな面を知ることで、その俳優のことが理解でき、好きになる。

 魅力も引き出せるようになるのだ。俳優も町も同じ。

 「美しい風景」を探すだけのロケハンというのは、

 見た目がかっこいいだけの俳優と・・。

 中身も過去も、何も知らないで仕事をするのと同じ。

 相手のことを知ってこそ。いい仕事ができる。

 知り、把握し、好きなること。俳優でもロケ地でも大切。


(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(7)そんなの関係ない? 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2486624

 「映画の撮影をするのに、歴史や食べ物は関係ないんじゃないの?」

 そんなことを言う人もいるだろう。

 その映画に「町の歴史」や「地元の食べ物」が出てくる訳でもない。

 でも、大切なことなのだ。

 俳優と仕事をするとき、監督はその人のプロフィールを確認する。

 何歳で、何県生まれで、いくつでデビューして、どんな作品に出演したか?

 その作品も見る。それだけでなく会って話をする。


(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(6)人 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]


2753747

 それから、その町に住む人たちと語らう。

 若い人と話す。お年寄りと話す。子供たちと話す。

 市役所の人。先生。お坊さん。お店の人。

 いろんな人と話すことで、そこがどんな町なのか?

 よく分かる。

 昔話を聞く。最近の話を聞く。由緒あるお寺の言い伝えを聞く。

 歴史を聞く。景気を聞く。

 そこから町の問題点。成り立ち。町の成長が分かる。

 町を歩いただけでは分からない、奥行きが見えて来る。

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png



nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(5)食べ物 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

CA240784

 町を歩く以外にも、大切なことがある。

 町の人たちが、食べているものを食べる。

 町の名産品を食べる。

 町のうまいものを食べる。

 そこには必ず、町の歴史がある。

 町の「性格」や「思い」が詰まっている。

 それを知ると、さらに町が好きなる。

 好きな町で映画を撮れば、必ず素敵な作品になる。

(つづく)


 梅干で俳優たちに地元を伝える?=>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2008-01-28-2

_m_T-OTA-f299e-008cd.png

nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(4)僕のやり方 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2753745

 まず、町を歩く。徹底的に歩く。

 撮影場所を探すのが基本だが、それにとどまらずあちこち歩く。

 ロケに必要のない場所でも、いろんな所を訪れる。

 晴れの日。雨の日。曇りの日。いろんな天気に歩く。

 朝、昼、夜。いろんな時間帯に歩く。

 町のいろんな面が、いろんな表情が見えて来る。

 発見がある。興味が湧く。そんな町が好きになる。

 それが映画を撮る上で、大切なものとなる。

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(3)町を知ること 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

2753759

 ロケハンは、「撮影に相応しい」「美しいだけの場所」を探すだけではいけない!

 まず、その町を好きになること。その町を知ること。

 そして、その町を愛することができないと、本当に美しい風景を撮ることはできない。

 今回のロケ地・田辺市は僕の古里。だから、愛情はある。

 だが、住んでいたのは4歳まで。その後、夏休みごとに戻って来たが、

 町を把握しているとは、言いがたい。

 だから、まず、もう1度、町を知ることから始めた!

(つづく)

_m_T-OTA-f299e-008cd.png
nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(2)2回だけ? 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

IMG_0392

 そんな「ロケハン」。大きな問題がある。

 監督がロケ地を訪れる機会、非常に少ないこと。

 「制作部の探した場所をロケハンで見に行くとき」

 「撮影で現地を訪れるとき」

 下手したら2回しかない!

 それも酷いときは、朝撮るシーンの場所に夜連れて行かれて、

 「朝来るといいんですよ! でも、今日の夜には東京に戻るので朝見せる時間がなのが残念です・・・」

 と制作部に言われることさえある。

 そんなことで、ロケ地決めていいのか?

 昔から、感じていた・・・。

(つづく)

 
_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 



 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

ロケハンの意味(1)通常の場合 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]

屋敷町のネコ

 これから向かう屋敷町の路地。

 ここも、僕が大好きな場所だ。

 美香(東亜優)が死神に連れて行かれる重要なシーンを撮影。

 その素敵な場所との出会い。まずは紹介する。

 映画は撮影の前に「ロケハン」といって、撮影する場所を探す作業がある。

 通常は映画製作が決まり、スタッフが雇われてから、制作部がまず現地に行く。

 シナリオを読み、それに相応しい場所を探す。

 そこで見つけた候補。監督がロケハンに来たときに紹介。

 監督自身が決定する。というものである。

 でも、これではダメだと思うんだ・・。

(つづく)


_m_T-OTA-f299e-008cd.png
 

 
nice!(0) 
共通テーマ:映画

本日のスケジュール確認 2005/9/22 [撮影6日目(六)路地]


 まず、これからの撮影スケジュールを確認する。

 撮影シーン.jpg

 一番上、#S22 「排水口のある河原」は終えたばかりの場面。
 
 二番目、#S26 「狭い道」がこれから撮影するもの。

 三番目、#S24 「浜辺」は朝一番に撮影した。

 四番目はナイター(夜間撮影)なので、上記が終わったから。

 本来は上から順に撮影するが、満潮の影響で3番から撮影。1番に行き、2番へと進む。

 スタッフはロケバスで移動。

 #S26「狭い道」を撮影する屋敷町に向かう!

(つづく)

 _m_T-OTA-f299e-008cd.png


 

 
nice!(0) 
共通テーマ:映画
撮影6日目(六)路地 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。