鉄男VS春美(下)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
鉄男役の波岡一喜君。そして春美役の三船美佳さん。
交わす言葉は少ないが、2人が向かい合うと緊迫したものがあった。
三船さん。思わず「嘗めたら、いかんぜよ!」と言い出しそうな迫力。
波岡君も、「姉御。死んでもらおか!」と叫んで銃を取り出しそうな感じ。
いやいや、それは個人的な印象だが、何かを抱えた同士が対面した緊張感・・。
かなりよかった!
写真上は、鉄男が夏美の母と話すシーン。その場面をお見せできず残念。
こんな感じで撮影はどんどん進んだ!
鉄男VS春美(上)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
お通夜の撮影はつづく! 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
青春ファンタジーはリアルに?(9ー終)死の感じ方 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
青春ファンタジーはリアルに?(8)お通夜 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
青春ファンタジーはリアルに?(7)死の表現 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
今回の作品で大切なこと。いくつかある。
中でも「死」というものをしっかりと描かなければならない。
「死」が悲しいものであり、永遠の別れであることを描くこと。
だからこそ、幽霊になってでも、この世に再び帰って来る喜び。
そして、また、あの世に行かねばならない「悲しみ」が伝わる。
その辺の描写を疎かにしてはダメ。
「主人公が死にました」=>「幽霊になりました」=>「帰って来ました」と事実を並べて描くだけでは、「それが何?」という印象しか与えない。
だからこそ撮影に時間や製作費がかかっても、
お通夜や葬式のシーンは、しっかりと描かねばならない。
それによって「命」「死」というものを表現しなければ、「悲しみ」や「喜び」を伝えることもできないのである・・・。
(つづく)
青春ファンタジーはリアルに?(6)大切なこと 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
犠牲者のシーン。避難する場面。なくても物語としては、成り立つ。
が、そんな描写があることで、「現実にはいない怪獣ゴジラ」をリアリティを持って感じられたのだ。
「SF」や「ファンタジー」というジャンル。
現実離れした物語だからこそ、現実感を持ち込まねばならないのだ。
それによって荒唐無稽な物語をリアルに感じさせ、その世界に引き込む。
だのに作り手が勘違い。
「荒唐無稽な話だから、リアリティは必要ない」
と考えがち。日本映画でファンタジーが成功しない背景だ。
今回の「ストロベリーフィールズ」。その辺を注意。現実感に拘りたい。
(つづく)
青春ファンタジーはリアルに?(5)ゴジラの崩壊 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
「人々が逃げるシーン」と「ゴジラが建物を壊すシーン」。
「どちらが派手」で「観客が喜ぶか?」というと、もちろん後者。
だから、その種のシーンが増えていった。
おまけに逃げ惑うシーンは、エキストラが大量に必要。お金も時間もかかる。
(ある時期は以前の作品の1場面を再利用したりもしていた)
観客も喜ばない。次第になくなった。
でも、人々が逃げるシーンがあったから、リアリティが強まったのだ。
また、ゴジラの犠牲になった人々の描写。
怪我をした人。死んだ人。病院に収容し切れずに広い部屋に並べて寝かされる。
まるで戦争中。そんなシーンが、ゴジラの凄さや脅威を感じさせた。
が、1作目の「ゴジラ」以外ではほとんど描かれていない。
(つづく)
青春ファンタジーはリアルに?(4)ゴジラ 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
別の話で説明する。
SF映画というと荒唐無稽な話だと思いがち。実際にはあり得ない話。
日本を代表するのは「ゴジラ」シリーズだろう。
しかし、シリーズを追うごとに面白くなくなっている。
なぜか? 旧シリーズは子供向けになっていったということもあるが、一番の原因は描き方だ。
本多猪四郎監督の「ゴジラ」は本当にリアルだった。現実感があった。
ゴジラが現れると避難する人々がいた。
でも、シリーズを追うごとに、そのシーンがなくなっていった。
ゴジラが建物を壊すシーンのみになって行く・・。
(つづく)
SF映画というと荒唐無稽な話だと思いがち。実際にはあり得ない話。
日本を代表するのは「ゴジラ」シリーズだろう。
しかし、シリーズを追うごとに面白くなくなっている。
なぜか? 旧シリーズは子供向けになっていったということもあるが、一番の原因は描き方だ。
本多猪四郎監督の「ゴジラ」は本当にリアルだった。現実感があった。
ゴジラが現れると避難する人々がいた。
でも、シリーズを追うごとに、そのシーンがなくなっていった。
ゴジラが建物を壊すシーンのみになって行く・・。
(つづく)
タグ:ゴジラ
青春ファンタジーはリアルに?(3)幽霊もの 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
基本的に日本映画はSF、ファンタジーが苦手。
特にファンタジー。数も少ない。
アメリカ映画ではたくさん作られている幽霊ファンタジー。日本ではまだまだ少ない。(注・2005年度の記述。その後、数多く作られるようになる)
その上、問題が多い。
死んだ人が幽霊になって帰って来る。必ず再び別れがある。だから悲しい。
でも、「別れ」だけを強調しても感動は生まれない。
また、日本映画はファンタジーというとコミカルに描いたり、リアリティを重視しなかったりする。
それが失敗の原因。この手のファンタジーはリアリティがとても大切なのだ。
「えー?ファンタジーでしょう? 実際にはあり得ない話で、何でリアリティ?」
そう思う人も多いだろう。でも、大切なのだ!説明する。
(つづく)
青春ファンタジーはリアルに?(2)刑事もの 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
青春ファンタジーはリアルに?(1)大切なこと 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
全員がスタンバイしたところで、まず、お経のシーン。
お坊さんにお願いして、お通夜に相応しい短めのお経を上げて頂く。
エキストラの皆さん。そして、俳優たちは、その間。本当にお通夜に来た気持ちで手を合わせてもらう。
その間にカメラマンさんに、引き絵。より絵。等。いろいろと撮ってもらう。
或る意味で、これはドキュメンタリー。
本物のお通夜にお邪魔して、撮影したのと同じ状況なのだ。
というのも・・。大切なことがある。
(つづく)
タグ:青春ファンタジー
世間話の理由(下)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
と、京子先生役の伊藤さんがいた。
凄くできる女優さん。何も言わなくてもいろいろと考えて演じてくれる。
東陽中学の撮影でも、アドリブまで飛び出し言う事なしだった。
が、撮影が始まってから、ほとんど話していない。
その上、シャイな人。緊張しているだろうなあ・・と思い、声をかけた。
「伊藤さ〜ん! 調子はどうですかあ?」
そういいながら近づく。と、もの凄く緊張して、間髪入れずに。
「はい!!!!!大丈夫です!!!!!!」
休憩時間でリラックスしていたのに。僕が声をかけたばかりに、余計緊張させたようだ。
出番前は集中。凄くセンシティブになる俳優さんもいる。
話すと余計に緊張させそうで、切り上げる。伊藤さん。すみません・・。
(つづく)
凄くできる女優さん。何も言わなくてもいろいろと考えて演じてくれる。
東陽中学の撮影でも、アドリブまで飛び出し言う事なしだった。
が、撮影が始まってから、ほとんど話していない。
その上、シャイな人。緊張しているだろうなあ・・と思い、声をかけた。
「伊藤さ〜ん! 調子はどうですかあ?」
そういいながら近づく。と、もの凄く緊張して、間髪入れずに。
「はい!!!!!大丈夫です!!!!!!」
休憩時間でリラックスしていたのに。僕が声をかけたばかりに、余計緊張させたようだ。
出番前は集中。凄くセンシティブになる俳優さんもいる。
話すと余計に緊張させそうで、切り上げる。伊藤さん。すみません・・。
(つづく)
世間話の理由(上)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
三船美佳×波岡一喜=!(4) 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
三船美佳×波岡一喜=!(3) 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
昔のヤクザ映画。
高倉健と鶴田浩二が出会うだけで、「おー」という感動があった。
大河ドラマの「独眼竜政宗」では、渡辺健と勝新太郎が出会うシーンが圧巻。
「男はつらいよ」でも、渥美清と三船敏郎が出演したエピソード。
同じ画面に、2人が映るだけでも嬉しくなった。
いい俳優の共演は足し算ではなく、かけ算になるのだ。
そこで鉄男(波岡一喜)と春美(三船美佳)。会話する部分を作る。
春美は鉄男を無視するので、正確には会話ではない。
が、いい役者同士。面と向かうだけでも火花が散る。
それを実践したい!
(つづく)
三船美佳×波岡一喜=!(2) 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
が、クランクイン直前の大波乱(困ったちゃんがいたのだ・・)。
シナリオを、短くせねばならなかった。
繋がりを示す場面。カットせざるを得なかった・・・。
そのまま、ドタバタとクランクイン。
鉄男と春美。会話を交わさないままになっていた。
これはもったいない。
物語としてだけではなく、実力も存在感もあるこの2人が絡むシーンを見たい。
(つづく)
三船美佳×波岡一喜=!(1) 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
波岡一喜君。この数日間、とてもいい!
期待以上。いちご娘たちの兄貴分として、大活躍。
今でもかなりの人気俳優だが、この先さらにブレイクするに違いない。
とてもいい役者だ。
そして三船美佳さん。こちらも凄い。出演、初日から凄い存在感!
こんな2人と仕事できること。監督として、ほんと嬉しい。
なのに、このお通夜のシーン。何と!この2人が会話を交わす芝居がない。
物語設定では、波岡君演じる鉄男と三船さん演じる春美は・・
「同級生」という設定があるのにだ!
(つづく)
波岡一喜君/これまでの物語=>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2007-12-30-17
タグ:波岡一喜
極道の妻? 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
三船美佳さん。喪服で登場。
また、黒い着物がよく似合う!
まだ、若いのにもの凄い貫禄。思わず・・。
「おーーーー、極道の妻みたいだねえ!」
「何、いってんですかぁ!」
と、三船さんに笑って返された。でも、組長の葬式シーンといってもいい感じ。
さすがに三船さん。存在感が凄い。
「姉さんは、こちらにお座りください!」
とか、言うとまた笑われた。
ラブコールを送り、出演してもらった三船さん。
凄い女優さんだというのは分かっていたが、やはり素晴らしくいい!
で、あることを思いついた。
(つづく)
ほぼ、オールスターキャスト 2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
吉行由実さん登場(下)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
吉行由実さん登場(上)2005/9/20 [撮影4日目(三)高山寺]
もう1人。この場面から登場する女優さんがいる。
吉行由実さん。
「発狂する唇」(佐々木浩久監督)。「呪怨」ビデオ版(清水崇監督)。「D坂の殺人事件」(実相寺昭雄監督)等に出演した女優さん。
夏美(佐津川愛美)と春美(三船美佳)のお母さん役を演じてもらう。
母親役といっても、実は吉行さん。まだまだ若いので少々申し訳ない。
仕事でご一緒する前から飲み会でよくお会いした。
2人とも若い頃から、大林宣彦監督の作品のファン。話が合うので、いつも尾道映画の話で盛り上がっていた。
その後、不思議な縁で、当の大林監督の新作「理由」に2人とも参加することになった。
吉行さんは女優として、峰岸徹さんと夫婦役。
僕は大林監督から直に依頼を頂いて、メイキングを担当することになった。
(つづく)
吉行由実さん出演までの物語=>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2008-03-17-1